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機械都市編
049話 機械都市ギュノス国
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-機械都市ギュノス国-
名も無い村から東へ約30キロ程度歩いた辺りで視界に大きな鉄の塊の様な巨大な都市が見えて来た。
やっと着いたのか長かった。
実際に見た機械都市ギュノス国はオスロウ国やハイメス国より大きい。
ゲームのストーリーモードでは都市の路地全てがダンジョン扱いになる。
ストーリーモードクリア後に伝説の鍛冶屋と公営競売場が解禁となり、MMOフィールドで使用可能となる。
それに国営賭博場もこの国に存在すると言う。
娯楽施設と言うのは少しばかり楽しみだ。
公営競売場はプレイヤー同士のアイテム売買をする方法の一つだ。
特に鍛冶師の特殊技能が本領発揮する場所でも有る。
開発製造系技能には【装備品名変更】【フレイバーテキスト編集】【アイテム強化】【装備耐久力強化】【宝玉(ジェム)付加】【特殊技能付加】【装備強化合成】【武器生成】【防具生成】【アクセサリー生成】【各種成功率UP】【装備耐久力修繕】等の独自な技能が多く、強化成功した最高級品になると伝説の武器と呼ばれる装備に匹敵する程の強さを誇るアイテムを作る事が出来る。
通常トレードが出来ないレア装備でも、鍛冶師の技能で様々な付加を受けたアイテムはオリジナルアイテムと言う判定となり個人ショップや公営競売場で販売する事が出来る様になる。
自分の銘入りの装備を公営競売場に出す事で、名工と呼ばれるプレイヤーも存在するのでセカンドキャラクターを鍛冶師にするのはポピュラーで比較的人気職だった。
鍛冶士を主要職業に設定しているプレイヤーは特殊技能の所持枠を開発製造系技能に割かれる為、戦闘系の技能に割り当てる枠が減る。
その為「火力」と呼ばれる攻撃力を優先としたポジションに就く事は少なく、後方支援や補助系に偏る事が多い。
・・・この世界ではどうだろう?サクラ主力武器【乱れ桜吹雪】も名工の品だと自慢していた。
「 公営競売場って開いているでしょうか?」
「どうでござろう、寄ってみるでござる。」
都市の周囲を囲っている巨大な防御壁は推定でゆうに100メートル以上は有る。
この防壁は非常事態になると収納されている部分がせり上がりドーム状の天井が閉じ強化魔法結界が張られる。
そして東西南北の大門が閉じ4体の守護機械兵が出現する。
見た所まだ隔離状態では無いらしく都市の形状変化は見られない。
宝玉3個全てが壊れる事で暗黒神封印の管理を行っているマザーブレインは自己防衛の為、都市ごと封鎖を始める。
プレイヤーは市民解放の為にマザーブレインを破壊しなければならない。
しかし今回は別のプランを立てて挑む。
まずは宝玉の奪還しマザーブレインと対話する。
そして意図的に暗黒神の封印を解除し弱体化状態の暗黒神ザナファを倒し世界の崩壊事態を起こさない。
裏口に当たる西門入口には警備の兵数名と機械兵が警備に当たっている。
門上部には監視カメラの様な立体円形のレンズが複数見受けられる。
兵士に促されるままに入国ID発行場所へと案内される。
入国には入国金額を支払いビザの様な滞在IDカードを入手するか、労働組合カードの電子IDに情報統合する事で入国出来る。
こんなシステムはゲームに存在しなかった、そして此処で問題が発生する。
驚いた事に私や咲耶みたいな黒い犯罪者印所持者は入国出来ない法律になっていた。
入国時に懸賞金額を照合し生産する事で犯罪者印を消す事も出来るらしい。
咲耶は労働組合カードを所持していたが、審査更新の段階で止められる。
私は念の為【黒猫スーツ】を着用して入国を試みたが、あっさりと止められ徒労に終わった。
【黒猫スーツ】は機械相手には通用しないらしい。
この謎ルールにより私と咲耶はギュノス国への入国は出来ない様だ。
う~ん、困ったな・・・
・
・
・
「クソッ!労働組合カードが有っても駄目とか有り得ないです。」
「まずいね、どうしよう?」
「拙者に良い考えが有るでござる。」
サクラの考えた作戦はこうだ、私と咲耶が覆面をして犯罪者として強行潜入。
街で騒ぎを起こしている内にサクラとDOSが宝玉を奪取すると言う作戦だ。
「あのさぁ~、もう少しマシな作戦はないの?私と咲耶危なくない?」
「まったくです、作戦内容が浅すぎる。まぁでも、機械兵は雷属性武器が弱点だから私は無双する自信が有ります。」
本当にもうコイツは戦闘狂なのか?
前の戦争でも高笑いしながら敵味方関係なく無双してたし。
この都市に火を放とうとするし、危ない思考で片付けるレベルじゃない様な気がする。
「とりあえず二手に分かれるしか無いですね。」
「・・・・・」
「DOSとサクラが先行して内部に入るって事?」
「そうですね、私とシノブは入れませんし。」
私が【黒猫スーツ】を着たままこっそり入国しようとしたら警報が鳴りあっさりと摘まみ出されてしまった。
どういうシステムかは分からないが装備や特殊技能での解決は望めそうにないらしい。
「まっ!シノブの事は私に任せて、さっさと宝玉を手に入れてきてくださいね。」
咲耶が邪悪そうな表情でサクラを挑発する様に煽る。
「ぐぬぬ。DOS殿!即行で手に入れるでござるよ!シノブ殿!夜這いされない様に気を付けるでござるよ!!」
夜這いって・・・
常習犯のお前が言うか?
二手に分かれた方が私の危険度が減少しそうな気がするぞ。
結局、私達は二手に分かれる事となった。
入国ID更新が出来たDOSとサクラが都市内部に入って労働組合で複数の依頼を達成し宝玉の情報収集を行う。
私と咲耶は都市付近の村で情報収集をしながら待機。
仮に何かが原因でイベントが進行して鎖国が開始された場合、結成されたレジスタンス軍に協力をしてストーリーモード通りに進めると言う作戦だ。
正規ルートを残しつつ別ルートを同時進行する。
果たして上手く事が運ぶだろうか。
名も無い村から東へ約30キロ程度歩いた辺りで視界に大きな鉄の塊の様な巨大な都市が見えて来た。
やっと着いたのか長かった。
実際に見た機械都市ギュノス国はオスロウ国やハイメス国より大きい。
ゲームのストーリーモードでは都市の路地全てがダンジョン扱いになる。
ストーリーモードクリア後に伝説の鍛冶屋と公営競売場が解禁となり、MMOフィールドで使用可能となる。
それに国営賭博場もこの国に存在すると言う。
娯楽施設と言うのは少しばかり楽しみだ。
公営競売場はプレイヤー同士のアイテム売買をする方法の一つだ。
特に鍛冶師の特殊技能が本領発揮する場所でも有る。
開発製造系技能には【装備品名変更】【フレイバーテキスト編集】【アイテム強化】【装備耐久力強化】【宝玉(ジェム)付加】【特殊技能付加】【装備強化合成】【武器生成】【防具生成】【アクセサリー生成】【各種成功率UP】【装備耐久力修繕】等の独自な技能が多く、強化成功した最高級品になると伝説の武器と呼ばれる装備に匹敵する程の強さを誇るアイテムを作る事が出来る。
通常トレードが出来ないレア装備でも、鍛冶師の技能で様々な付加を受けたアイテムはオリジナルアイテムと言う判定となり個人ショップや公営競売場で販売する事が出来る様になる。
自分の銘入りの装備を公営競売場に出す事で、名工と呼ばれるプレイヤーも存在するのでセカンドキャラクターを鍛冶師にするのはポピュラーで比較的人気職だった。
鍛冶士を主要職業に設定しているプレイヤーは特殊技能の所持枠を開発製造系技能に割かれる為、戦闘系の技能に割り当てる枠が減る。
その為「火力」と呼ばれる攻撃力を優先としたポジションに就く事は少なく、後方支援や補助系に偏る事が多い。
・・・この世界ではどうだろう?サクラ主力武器【乱れ桜吹雪】も名工の品だと自慢していた。
「 公営競売場って開いているでしょうか?」
「どうでござろう、寄ってみるでござる。」
都市の周囲を囲っている巨大な防御壁は推定でゆうに100メートル以上は有る。
この防壁は非常事態になると収納されている部分がせり上がりドーム状の天井が閉じ強化魔法結界が張られる。
そして東西南北の大門が閉じ4体の守護機械兵が出現する。
見た所まだ隔離状態では無いらしく都市の形状変化は見られない。
宝玉3個全てが壊れる事で暗黒神封印の管理を行っているマザーブレインは自己防衛の為、都市ごと封鎖を始める。
プレイヤーは市民解放の為にマザーブレインを破壊しなければならない。
しかし今回は別のプランを立てて挑む。
まずは宝玉の奪還しマザーブレインと対話する。
そして意図的に暗黒神の封印を解除し弱体化状態の暗黒神ザナファを倒し世界の崩壊事態を起こさない。
裏口に当たる西門入口には警備の兵数名と機械兵が警備に当たっている。
門上部には監視カメラの様な立体円形のレンズが複数見受けられる。
兵士に促されるままに入国ID発行場所へと案内される。
入国には入国金額を支払いビザの様な滞在IDカードを入手するか、労働組合カードの電子IDに情報統合する事で入国出来る。
こんなシステムはゲームに存在しなかった、そして此処で問題が発生する。
驚いた事に私や咲耶みたいな黒い犯罪者印所持者は入国出来ない法律になっていた。
入国時に懸賞金額を照合し生産する事で犯罪者印を消す事も出来るらしい。
咲耶は労働組合カードを所持していたが、審査更新の段階で止められる。
私は念の為【黒猫スーツ】を着用して入国を試みたが、あっさりと止められ徒労に終わった。
【黒猫スーツ】は機械相手には通用しないらしい。
この謎ルールにより私と咲耶はギュノス国への入国は出来ない様だ。
う~ん、困ったな・・・
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「クソッ!労働組合カードが有っても駄目とか有り得ないです。」
「まずいね、どうしよう?」
「拙者に良い考えが有るでござる。」
サクラの考えた作戦はこうだ、私と咲耶が覆面をして犯罪者として強行潜入。
街で騒ぎを起こしている内にサクラとDOSが宝玉を奪取すると言う作戦だ。
「あのさぁ~、もう少しマシな作戦はないの?私と咲耶危なくない?」
「まったくです、作戦内容が浅すぎる。まぁでも、機械兵は雷属性武器が弱点だから私は無双する自信が有ります。」
本当にもうコイツは戦闘狂なのか?
前の戦争でも高笑いしながら敵味方関係なく無双してたし。
この都市に火を放とうとするし、危ない思考で片付けるレベルじゃない様な気がする。
「とりあえず二手に分かれるしか無いですね。」
「・・・・・」
「DOSとサクラが先行して内部に入るって事?」
「そうですね、私とシノブは入れませんし。」
私が【黒猫スーツ】を着たままこっそり入国しようとしたら警報が鳴りあっさりと摘まみ出されてしまった。
どういうシステムかは分からないが装備や特殊技能での解決は望めそうにないらしい。
「まっ!シノブの事は私に任せて、さっさと宝玉を手に入れてきてくださいね。」
咲耶が邪悪そうな表情でサクラを挑発する様に煽る。
「ぐぬぬ。DOS殿!即行で手に入れるでござるよ!シノブ殿!夜這いされない様に気を付けるでござるよ!!」
夜這いって・・・
常習犯のお前が言うか?
二手に分かれた方が私の危険度が減少しそうな気がするぞ。
結局、私達は二手に分かれる事となった。
入国ID更新が出来たDOSとサクラが都市内部に入って労働組合で複数の依頼を達成し宝玉の情報収集を行う。
私と咲耶は都市付近の村で情報収集をしながら待機。
仮に何かが原因でイベントが進行して鎖国が開始された場合、結成されたレジスタンス軍に協力をしてストーリーモード通りに進めると言う作戦だ。
正規ルートを残しつつ別ルートを同時進行する。
果たして上手く事が運ぶだろうか。
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