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異世界崩壊編 後編
213話 現実にする!
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私は咲耶とシャルとクリス君の位置に到着し作戦を伝え、目標落下地点近くに移動を始める。
ミカさんが上空のデイアに対して叫び始めた。
「デイア姫!聞こえますか!?【アストラインダクス】の再充填時間は何分ですか!?」
「再充填時間とはなんだ!?」
我々プレイヤーが何気無く使っている単語でも、デイアからしたら専門用語的な感じに聞こえるのか。
ミカさんが大声で簡潔に説明し、デイアが「15分程度だ!」と答える。
DOSの攻撃に合わせ、ミカさんも【セイクルレイン】で戦闘に参加する。
「シノブさん、ミカエルさんは大丈夫なのですか?」
「うん、もう大丈夫だよ。」
クリス君がミカさんの事を案じていた。
表面には出さないがクリス君も故郷のオスロウ国の事でかなり心を痛めていた、ミカさんの弱い部分も見えているんだ。
「観察していて思ったのですがカノプスの聖属性魔法は2回毎に再充填時間が必要の様ですね。」
咲耶が魔法障壁を展開しながら話す。
そいえば3発目が来ない。
上位魔法は連発してるのに。
「SP切れと言う訳では無いんだね。でも、もう結構時間が経つよ。」
「もうすぐあの痛いピカピカ魔法が来るって事?シノブ!?」
シャルが走りながら尻尾の毛を逆立てる。
古代神カノプスの聖属性魔法は内部爆発を起こす為、外的にダメージを負うより「痛覚的概念」で10倍以上は痛いのだ。
それにしてもピカピカと言う言い回しは少し可愛い。
しかし回復のタイミングを見誤るとシャルやセーニアとクリス君は耐えきれない可能性が有る。
咲耶も重々承知のはずだ。
1発目が爆発した瞬間に回復しないといけない。
この戦場で1番気を張っているのは咲耶だ。
大爆発が起きて古代神カノプスの巨大な3枚の翼が崩れ落ちる。
確実にダメージは与えているのだ。
勝機が無い訳じゃ無い。
落ちてこい!
必ず仕留める!
『そろそろ、10分だよ。』
「うん。」
ミカさんの指示で暗黒神ハーデスが5属性の極大攻撃魔法で攻撃を開始する。
400名の魔法師団の威力には遠く及ばないが、彼1人でハイメス国魔法師団100名分相当の威力の魔法攻撃を放っている。
当然レイドボス設定のデイアはそれ以上だ。
落ちろ!
・・・願い?願望?望み?違う。
これは5分後に起こる確定的な現実だ。
それを信じる以上に・・・まるで現実で見て来たかの様に頭の中で再現する。
ミカさんが【エデンズレイ】を放ち、上空から巨大な光の柱が古代神カノプスの頭部に直撃する。
連続する様にデイアの【アストラインダクス】が上空から巨大な隕石を呼び寄せる。
DOSが「走れ!」と叫ぶと同時に暗黒神ハーデスの無属性最強の極大攻撃魔法【コールヘイレス】と追撃の【セイクルレイン】が直撃し更に3枚の翼が破壊され古代神カノプスが上空から地面に向かって崩れ落ちる。
轟音と砂埃が周囲を包み、巨体が地面に落ちる。
それと同時に近接職全員が古代神カノプスの頭部目指して駆け上る。
「クリス!シャル!セーニア!喉元を狙え!集中攻撃だ!」
「了解!」「おっけ!」「おう!」
DOSが3人に指示を出す。
頭部に比べて柔らかい部位と判断したのだろう。
ゲームとは身体の大きさが違う。
したがって破壊部位も細分化されている様な感じかも知れない。
「サクラ!シノブ!来い、頭部を破壊する!急げ!!」
「行くでござる!」「はい!」
古代神カノプスの顔面は生物的な目鼻口が無いので、凹凸も無くつるっとしている。
顔面には遠距離射撃の銃弾跡が幾つも有り、黒い血液が流れていた。
「剣技!【十文字刹那・極】!」
サクラの刀は虹色の軌跡を残し数々の特殊技能をSPの続く限りぶつける。
DOSも至近距離から非爆発系の強化弾薬を眉間の位置に杭を打つかの様に何度も何度も打ち込む。
私はDOSの指示で待機、全てのSPを使った最大級のダメージを与える為だ。
10メートル下の地表からミカさんが【原初の光】を放ったのが確認できる。
頭部の両側面から暗黒神ハーデスとデイアが極大攻撃魔法
を放ち頭部全体を揺るがす。
全員の一斉攻撃により古代神カノプスの頭部は数分もしない内に変形し黒い血液を大量に噴き出す。
「シノブ!」「シノブ殿!」
DOSとサクラの合図が周囲に響く。
「全力で行くよ!レイ!!」
『いいね、凄く!SP全部使うよ!』
【破壊刀イレース】から周囲を包む程の黒い霧が溢れ、それが収束して漆黒の刃へと再吸収される。
吸収された霧は物理現象を矛盾させるかの様に黒い輝きを放ち始める。
DOSとサクラが作った眉間の巨大な裂け目に向かって、最大級の剣技【地獄ノ業火】を刻み込む。
ゼリーにスプーンを指し込む様な感覚で古代神カノプスの肉体を貫通して行く。
それに比例するかの様にSPが一気に消費されて行く。
力が抜ける。
だけど絶対にこの刀を離さない!
頭部に中心部付近で体を捻りながら、内部を抉る様に内部から多方向を無造作に斬り刻む。
視界は真っ黒で何も見えない。
温かな肉の感触と鉄分を含んだ真っ黒な血液が私の全身を包み最悪の気分だ。
【破壊刀イレース】は少しずつ頭蓋内部から古代神カノプスを消滅させている。
「こんのおぉぉぉぉ!!」
私は古代神カノプスの頭部を内部から掻き回し貫通する。
そして地面に着地した所でSPが尽き、私の意識は深い闇の中へと落ちて行った。
ミカさんが上空のデイアに対して叫び始めた。
「デイア姫!聞こえますか!?【アストラインダクス】の再充填時間は何分ですか!?」
「再充填時間とはなんだ!?」
我々プレイヤーが何気無く使っている単語でも、デイアからしたら専門用語的な感じに聞こえるのか。
ミカさんが大声で簡潔に説明し、デイアが「15分程度だ!」と答える。
DOSの攻撃に合わせ、ミカさんも【セイクルレイン】で戦闘に参加する。
「シノブさん、ミカエルさんは大丈夫なのですか?」
「うん、もう大丈夫だよ。」
クリス君がミカさんの事を案じていた。
表面には出さないがクリス君も故郷のオスロウ国の事でかなり心を痛めていた、ミカさんの弱い部分も見えているんだ。
「観察していて思ったのですがカノプスの聖属性魔法は2回毎に再充填時間が必要の様ですね。」
咲耶が魔法障壁を展開しながら話す。
そいえば3発目が来ない。
上位魔法は連発してるのに。
「SP切れと言う訳では無いんだね。でも、もう結構時間が経つよ。」
「もうすぐあの痛いピカピカ魔法が来るって事?シノブ!?」
シャルが走りながら尻尾の毛を逆立てる。
古代神カノプスの聖属性魔法は内部爆発を起こす為、外的にダメージを負うより「痛覚的概念」で10倍以上は痛いのだ。
それにしてもピカピカと言う言い回しは少し可愛い。
しかし回復のタイミングを見誤るとシャルやセーニアとクリス君は耐えきれない可能性が有る。
咲耶も重々承知のはずだ。
1発目が爆発した瞬間に回復しないといけない。
この戦場で1番気を張っているのは咲耶だ。
大爆発が起きて古代神カノプスの巨大な3枚の翼が崩れ落ちる。
確実にダメージは与えているのだ。
勝機が無い訳じゃ無い。
落ちてこい!
必ず仕留める!
『そろそろ、10分だよ。』
「うん。」
ミカさんの指示で暗黒神ハーデスが5属性の極大攻撃魔法で攻撃を開始する。
400名の魔法師団の威力には遠く及ばないが、彼1人でハイメス国魔法師団100名分相当の威力の魔法攻撃を放っている。
当然レイドボス設定のデイアはそれ以上だ。
落ちろ!
・・・願い?願望?望み?違う。
これは5分後に起こる確定的な現実だ。
それを信じる以上に・・・まるで現実で見て来たかの様に頭の中で再現する。
ミカさんが【エデンズレイ】を放ち、上空から巨大な光の柱が古代神カノプスの頭部に直撃する。
連続する様にデイアの【アストラインダクス】が上空から巨大な隕石を呼び寄せる。
DOSが「走れ!」と叫ぶと同時に暗黒神ハーデスの無属性最強の極大攻撃魔法【コールヘイレス】と追撃の【セイクルレイン】が直撃し更に3枚の翼が破壊され古代神カノプスが上空から地面に向かって崩れ落ちる。
轟音と砂埃が周囲を包み、巨体が地面に落ちる。
それと同時に近接職全員が古代神カノプスの頭部目指して駆け上る。
「クリス!シャル!セーニア!喉元を狙え!集中攻撃だ!」
「了解!」「おっけ!」「おう!」
DOSが3人に指示を出す。
頭部に比べて柔らかい部位と判断したのだろう。
ゲームとは身体の大きさが違う。
したがって破壊部位も細分化されている様な感じかも知れない。
「サクラ!シノブ!来い、頭部を破壊する!急げ!!」
「行くでござる!」「はい!」
古代神カノプスの顔面は生物的な目鼻口が無いので、凹凸も無くつるっとしている。
顔面には遠距離射撃の銃弾跡が幾つも有り、黒い血液が流れていた。
「剣技!【十文字刹那・極】!」
サクラの刀は虹色の軌跡を残し数々の特殊技能をSPの続く限りぶつける。
DOSも至近距離から非爆発系の強化弾薬を眉間の位置に杭を打つかの様に何度も何度も打ち込む。
私はDOSの指示で待機、全てのSPを使った最大級のダメージを与える為だ。
10メートル下の地表からミカさんが【原初の光】を放ったのが確認できる。
頭部の両側面から暗黒神ハーデスとデイアが極大攻撃魔法
を放ち頭部全体を揺るがす。
全員の一斉攻撃により古代神カノプスの頭部は数分もしない内に変形し黒い血液を大量に噴き出す。
「シノブ!」「シノブ殿!」
DOSとサクラの合図が周囲に響く。
「全力で行くよ!レイ!!」
『いいね、凄く!SP全部使うよ!』
【破壊刀イレース】から周囲を包む程の黒い霧が溢れ、それが収束して漆黒の刃へと再吸収される。
吸収された霧は物理現象を矛盾させるかの様に黒い輝きを放ち始める。
DOSとサクラが作った眉間の巨大な裂け目に向かって、最大級の剣技【地獄ノ業火】を刻み込む。
ゼリーにスプーンを指し込む様な感覚で古代神カノプスの肉体を貫通して行く。
それに比例するかの様にSPが一気に消費されて行く。
力が抜ける。
だけど絶対にこの刀を離さない!
頭部に中心部付近で体を捻りながら、内部を抉る様に内部から多方向を無造作に斬り刻む。
視界は真っ黒で何も見えない。
温かな肉の感触と鉄分を含んだ真っ黒な血液が私の全身を包み最悪の気分だ。
【破壊刀イレース】は少しずつ頭蓋内部から古代神カノプスを消滅させている。
「こんのおぉぉぉぉ!!」
私は古代神カノプスの頭部を内部から掻き回し貫通する。
そして地面に着地した所でSPが尽き、私の意識は深い闇の中へと落ちて行った。
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