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閑話休題 -ポルタフォール街道-
閑話休題 -01話-[アスペラルダ~ポルタフォール道中Ⅰ]
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「俺とアルシェはチャージで移動するつもりなんだけど、
メリーはどうする予定なの?」
「私は得たGEMをAGIに極振りしておりますので、並走させていただきます」
「わかった。
こっちは魔力を込めれば出力を上げられるから速度はメリーに合わせよう。
無理のないスピードで走ってくれ」
「わかりました」
「じゃあ行くぞ、アルシェ!アクア!」
「≪アイシクルエッジ≫」
『≪あいしくるえっじ≫』
2人の魔法により地平線まで地面が凍り付く。
もちろん自分達以外の行商人や冒険者が利用する街道を凍らせっ放しには出来ないので、
薄めに氷を張っている。これで日中の陽光が当たればどんどん融けていくだろう。
「≪アイシクルチャージ≫」
『≪あくあちゃーじ≫』
薄く張った氷は平らではない。
結構ガタガタするので、張るたびに厚さを調整する。
というか本当にチャージの速度に付いて並走するメリーがすっごい(笑)。
前にステータスを見た時点で約3倍であったAGIをさらに伸ばしたらしいから、
素早さだけならここいらで一番だろう。
「メリー、3時間で休憩するから時間を計っておいてくれ。
その前に休憩が必要なら言ってくれ」
「かしこまりました。3時間ならば問題ありませんので気にしないでください」
気にするなとか言ってるけど、大丈夫なのか?
まぁ無理のない速度でと伝えているからその言葉を信じて進むことにする。
「≪アイシクルエッジ≫」
『≪あいしくるえっじ≫』
早くも張った氷の先まで到着して、新たに氷の道を作り出す。
街に着くまで俺はする事がないので周囲の風景を眺めて、
おかしな部分がないかチェックする。
モンスターも藪向こうに確認するが、
襲うタイミングなく通り過ぎる俺達に手を出すことが出来ないでいる。
* * * * *
もう1時間走っているがモンスターにも襲われず、
行商人の馬車、冒険者を送る馬車数台とすれ違った。
いずれも一度足を止めて最近の街道事情を聞いたり、
問題が起こっていないか聞き込みをした。
特に問題は起こっておらずそんな話は耳にしていないらしい。
ただし、ポルタフォールが水害に遭っているという情報は得た。
道中のモンスターも全てゴブリン種だったから、
この辺りにキュクロプスは発生していないようだ。
* * * * *
「3時間です、ご主人様」
「よし、次の終点で休憩しよう」
「はい」
『はーい』
『・・・』(チリィン)
大きな木の木陰を見つけてその周囲に荷物を出していく。
出し終えると荷物の中から休憩セットを取り出して休憩する。
通常の休憩は1時間の予定だが、昼ごはん込みの場合2時間休憩する。
木陰なのでクーも出てくることが出来、
俺の胡坐(あぐら)で丸まって眠っている。
やっぱり疲れるよな・・・、
2~3日様子を見て疲れが残るようなら1日ゆっくりする時間を作ろう。
食料は全て保存食なのと移動中はインベントリ内なので傷みづらい。
時間がお昼を回っているのでメリーが食事の準備を進めてくれる。
その間にアルシェと地図を睨めっこして、
事前に聞いていた目印となる木や河で街道の進行度を確認する。
まだ3時間なので初めの目印が見えていない。
食後。アルシェとメリーは紅茶を淹れて飲んでいる。
俺は周囲の警戒をしつつ膝上の2人を撫で続ける。
この移動と休憩を繰り返して、
空が黄昏時になる頃に野営の準備に取り掛かる。
クーの回復も俺たちが眠りに付く前にしておく必要があるし、
夜は視界が悪くなるのでモンスター以外は動かないことが暗黙の了解になっている。
手早くテントを協力して張ってしまい、
昼はメリーに任せていた晩御飯は俺がメイン料理人を担当して、
アルシェに教えながら調理を進める。
「この丸い野菜はどう切れば涙が出なくなりますか?」
いまアルシェが切っているのはこちらの世界の玉葱だ。
リーフボールという名前で売られていたので購入しておいた。
「切った断面から気体が出て、それが原因になる。
攻略法は切り方ではなくて、切る前に熱を通すか冷やすかだ」
「どうしてですか?」
「わからん。
俺も聞いた話だからな、熱は無理だけど冷やすのは出来るだろ」
俺達の世界ならレンチンすれば済むのにね。
花嫁修業はこんなときでも進めておかないとな。
アクアも少量とはいえ食べるので、
味覚の違いとか好き嫌いを調査しつつ料理を研究していこう。
道中はお風呂には入れないという事で、
[ウォーターボール]を体が埋まるほどの大きさで調整して体を洗っていく。
男が俺だけなので・・・まぁ肩身が狭いよね。
風呂の間だけクーに索敵を頼んで敵襲に備える。
アルシェはメリーと洗いっこするだろうから、
俺は周囲を警戒していても仕方ないしクーに任せる。
俺が動かないことはクーが証明してくれる、完璧な自己防衛だろう?
みんなが体を洗い終えて、夜も22時頃になったのでお互いのテントに入り就寝する。
「じゃあ、クー。夜の間お願いね」
「はい、マスター。おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
こうして、夜は更けて行く。
メリーはどうする予定なの?」
「私は得たGEMをAGIに極振りしておりますので、並走させていただきます」
「わかった。
こっちは魔力を込めれば出力を上げられるから速度はメリーに合わせよう。
無理のないスピードで走ってくれ」
「わかりました」
「じゃあ行くぞ、アルシェ!アクア!」
「≪アイシクルエッジ≫」
『≪あいしくるえっじ≫』
2人の魔法により地平線まで地面が凍り付く。
もちろん自分達以外の行商人や冒険者が利用する街道を凍らせっ放しには出来ないので、
薄めに氷を張っている。これで日中の陽光が当たればどんどん融けていくだろう。
「≪アイシクルチャージ≫」
『≪あくあちゃーじ≫』
薄く張った氷は平らではない。
結構ガタガタするので、張るたびに厚さを調整する。
というか本当にチャージの速度に付いて並走するメリーがすっごい(笑)。
前にステータスを見た時点で約3倍であったAGIをさらに伸ばしたらしいから、
素早さだけならここいらで一番だろう。
「メリー、3時間で休憩するから時間を計っておいてくれ。
その前に休憩が必要なら言ってくれ」
「かしこまりました。3時間ならば問題ありませんので気にしないでください」
気にするなとか言ってるけど、大丈夫なのか?
まぁ無理のない速度でと伝えているからその言葉を信じて進むことにする。
「≪アイシクルエッジ≫」
『≪あいしくるえっじ≫』
早くも張った氷の先まで到着して、新たに氷の道を作り出す。
街に着くまで俺はする事がないので周囲の風景を眺めて、
おかしな部分がないかチェックする。
モンスターも藪向こうに確認するが、
襲うタイミングなく通り過ぎる俺達に手を出すことが出来ないでいる。
* * * * *
もう1時間走っているがモンスターにも襲われず、
行商人の馬車、冒険者を送る馬車数台とすれ違った。
いずれも一度足を止めて最近の街道事情を聞いたり、
問題が起こっていないか聞き込みをした。
特に問題は起こっておらずそんな話は耳にしていないらしい。
ただし、ポルタフォールが水害に遭っているという情報は得た。
道中のモンスターも全てゴブリン種だったから、
この辺りにキュクロプスは発生していないようだ。
* * * * *
「3時間です、ご主人様」
「よし、次の終点で休憩しよう」
「はい」
『はーい』
『・・・』(チリィン)
大きな木の木陰を見つけてその周囲に荷物を出していく。
出し終えると荷物の中から休憩セットを取り出して休憩する。
通常の休憩は1時間の予定だが、昼ごはん込みの場合2時間休憩する。
木陰なのでクーも出てくることが出来、
俺の胡坐(あぐら)で丸まって眠っている。
やっぱり疲れるよな・・・、
2~3日様子を見て疲れが残るようなら1日ゆっくりする時間を作ろう。
食料は全て保存食なのと移動中はインベントリ内なので傷みづらい。
時間がお昼を回っているのでメリーが食事の準備を進めてくれる。
その間にアルシェと地図を睨めっこして、
事前に聞いていた目印となる木や河で街道の進行度を確認する。
まだ3時間なので初めの目印が見えていない。
食後。アルシェとメリーは紅茶を淹れて飲んでいる。
俺は周囲の警戒をしつつ膝上の2人を撫で続ける。
この移動と休憩を繰り返して、
空が黄昏時になる頃に野営の準備に取り掛かる。
クーの回復も俺たちが眠りに付く前にしておく必要があるし、
夜は視界が悪くなるのでモンスター以外は動かないことが暗黙の了解になっている。
手早くテントを協力して張ってしまい、
昼はメリーに任せていた晩御飯は俺がメイン料理人を担当して、
アルシェに教えながら調理を進める。
「この丸い野菜はどう切れば涙が出なくなりますか?」
いまアルシェが切っているのはこちらの世界の玉葱だ。
リーフボールという名前で売られていたので購入しておいた。
「切った断面から気体が出て、それが原因になる。
攻略法は切り方ではなくて、切る前に熱を通すか冷やすかだ」
「どうしてですか?」
「わからん。
俺も聞いた話だからな、熱は無理だけど冷やすのは出来るだろ」
俺達の世界ならレンチンすれば済むのにね。
花嫁修業はこんなときでも進めておかないとな。
アクアも少量とはいえ食べるので、
味覚の違いとか好き嫌いを調査しつつ料理を研究していこう。
道中はお風呂には入れないという事で、
[ウォーターボール]を体が埋まるほどの大きさで調整して体を洗っていく。
男が俺だけなので・・・まぁ肩身が狭いよね。
風呂の間だけクーに索敵を頼んで敵襲に備える。
アルシェはメリーと洗いっこするだろうから、
俺は周囲を警戒していても仕方ないしクーに任せる。
俺が動かないことはクーが証明してくれる、完璧な自己防衛だろう?
みんなが体を洗い終えて、夜も22時頃になったのでお互いのテントに入り就寝する。
「じゃあ、クー。夜の間お願いね」
「はい、マスター。おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
こうして、夜は更けて行く。
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