皇帝に追放された騎士団長の試される忠義

大田ネクロマンサー

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番外編:ミオの秘密

過去と今と未来の話 ※

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 ミオが俺をベッドに縫い付け胸を押さえつけた。それが恍惚の境地に達し、あり得ないほど震えだしてしまう。さっきまでの熱が一気に下半身に集中したら、理性も体裁も保ってなどいられなかった。ミオの手を力の限り握って、自分が欲する場所へと移動させる。

「っはぁああっ! ああ──っ! ミオッ! ミオ!」

 ミオはポカンと口を開けて呆然としていた。発作か何かと思って心配していたから、きっと俺の醜態に呆れているのだろう。俺はミオの手をどかして、自分自身を握る。

「ふっ……ううっ……」

「レジー……ごめん、それ俺のせいだ。竜の体液は媚薬だって聞いたことがある。手をどかして、レジー。それともこっちがいい?」

 ミオは俺の尻に手を這わせてその窄まりをそっと撫でた。俺は羞恥で顔を熱くしながらも何度も頷く。

「はっ、あ、あ、あ、ああっ!」

「レジー、ごめん……その顔、すごく好きなんだ……もう少し近くで見てもいい?」

「もう、だめ、だ、ミオォ!」

「ちゃんとしてあげるから」

 俺を抱き上げると同時に、浮いた足の付け根にミオの強靭な性器があてがわれる。ミオを覆う胸の毛が俺の腹を撫でた時、体が仰け反りそのまま白濁を溢してしまった。

「くっ……うぅっ……っ!」

「ああ、レジー、顔を見たい」

「まだ、まだぁっ!」

「ちゃんとレジーの大切なところ何度も擦ってあげるから、顔を見せて」

 背筋を反って遠くに投げ出された俺の顔を、ミオは簡単に引き寄せる。ミオの顔は美しい。その美しい瞳に俺の醜い体が映ることを恐れる反面、俺を暴いてもっと醜くしてもらいたいという欲望で、羞恥が襲う。

「は、ああんっ! ああっ! 我慢、できないっ!」

 さっきから窄まりにあてがわれているミオの雄がゆっくりゆっくり入り込んでくる。

「くっ……ううんっ! ふうぅっ!」

 我慢という概念すら超えて、俺はダラダラと白濁をこぼす。もっと激しく奥を突いて欲しい、そしてもっと深い絶頂に誘ってほしい。そう言いたいのに、恥ずかしくて言えない。ミオは謝ってばかりだがこうなった原因は俺以外の何者でもない。

「レジー、俺のレジー。こんなかわいい顔見せられたら、俺……。レジー、今日ずっとしてあげたかったことしてもいい?」

「して……ミオ……してぇ!」

「あぁ……ああ……顔も見ていたいよ……」

 不明な言葉を残して、俺の視界からミオが消えた。正確には俺は竜神の両手で背中を支えられて仰向けに持ち上げられ、視界には天井しか見えなくなったのだ。

 そしてなぜそうされたのかを強い刺激で理解することとなる。竜神の首は長くしなやかで、性器は伸縮自在だ。ミオは首を伸ばして俺の前を咥え、性器を伸ばして俺の後ろを貫いた。あまりの快感に声を失い、ミオの口に白濁を投げ出してしまう。

 荒々しい自分の息を遠くで聴いているみたいだった。もうこれ以上は意識をなくしてしまう。

「ミオ……ミオ……頼みが……」

 上半身を支える腹筋が悲鳴を上げて、逆さで宙吊りになってしまってうまく声も出ない。

「レジー? 恥ずかしい?」

 ミオが長い首を伸ばして俺の視界の端で首を傾げる。

「まだ……ミオと一緒に……していたい……ミオは……はやく終わらせたいか……?」

「刺激が強すぎたね。また今度してもいい?」

 俺は聞き分けのいい子どものように何度も頷く。ミオは俺をベッドに下ろし覆い被さる。そして腹に当てた手をゆっくり這い上がらせ、胸を揉みしだいた。

「美しいレジー、俺のレジー。ここも、刺激が強すぎるかな?」

 ミオはいい終わらないうちに俺の肩胸の筋肉を掴み、その先端に吸い付いた。思っていた以上の快楽に、またしても体を逸らせながら白濁を溢す。それでもミオは音を立てながら執拗に俺の胸を責め立てた。

「ミ……オ……ううんっ……まだ止まらない……!」

「レジーはあまり自分の体好きじゃないのかもしれないけど、俺はこことか……」

 竜神の節くれだった指が俺の両胸に食い込む。そして長い首を折り曲げ、俺の太腿の後ろに舌を這わせた。

「はぅっ……!」

「こことか、本当に綺麗で……変な気分になるんだ……ゆっくり触るから……今日は俺の好きにしていい?」

 同意を込めて竜神の手を握る。それを嬉しそうに眺めたら、ミオは俺の片足を持ったまま性器を更に奥に押しこんだ。

「ふっ、んっ! ミオッ! ゆっくりするって……!」

「だって、だって! レジーが可愛いから我慢ができないんだよ! またすぐにするよ、こんなに可愛いんだ! 今日は、今日は、レジーの秘密をぐちゃぐちゃにしてあげる!」

 ミオは容赦なく俺の奥を突く。さっきから大人しく俺の中に収まっていたそれは相当我慢を強いられていたのだろう。グチュグチュといやらしい音を立てて、俺の中を縦横無尽に描き混ぜ、腹の奥に更になにかが飛び込んでくる。

「ふっ、ミオぉおお! ミオ! ミオ!」

「そんな声で! レジー!」

 竜神の大量の体液が腹を満たす。ミオは動きを止めたのに俺は震えが止まらない。

「ああ、レジーがまた、可愛くなってる……。ほら、またすぐにしてあげられるよ。レジーにもわかるでしょ?」

 俺の腹の中のミオはまた熱さを取り戻し、俺の腸壁を刺激する。

「ゆっくりしようね。今日はそういう約束だったもんね……ああ、かわいい」

 ミオは俺の体全体をフカフカな毛で包み、唇に何度もキスを落とす。

「もっと……」

「もっとこうしてほしい? 息苦しくない?」

 俺がなにも言えずにいると、ミオはかわいいかわいいと嘆いて、俺の唇を啄んだ。そして2人舌や手や足を絡ませ、久しぶりの休みを存分に味わった。



「レジー? 今日は気を失わなかったね?」

「ミオが……優しくしてくれたからだ……ありがとう……」

 辺りはすっかり暗くなって、大地に1日雨が降り注いだ。俺を囲むように丸まったミオの顔を撫でたら、嬉しそうに目を細める。

「せっかくレジーが家を作ってくれたのに、なかなかこんな風にゆっくりできなかったから、今日すごく嬉しかったよ」

「俺も……」

「また大好きな顔になった……」

 ミオの手が俺の頭をすっぽり包んだ。だからさっき俺の胸を打った感情が迫り上がって、いてもたってもいられなくなった。

「うまく……話せるかわからないんだが……俺の話を聞いてくれるか……?」

「え……なに……?」

 竜神は怯えて首だけを起こした。

「ミオを愛してるって話だ……いつものしてほしい……」

 ミオは安堵の息を吐き出しながら、俺をフカフカの胸に抱き寄せる。ミオの温かい愛情の中で、俺は過去と今と未来のことを話し始めた。

<了>
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