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先生に相談
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一人で教室に残るのもジークスに悪いから荷物を掻き集めてカバンに押し込んだ。
ジークスに頭を下げて行こうとした。
後ろから肩を叩かれて、振り返るとジークスが「暇なら少し付き合ってくれるか?」と聞いてきた。
授業に集中してなかったから補習なのかなと思いながら頷いた。
ジークスと一緒に教室を出て、何処に行くんだろうと思いながら後ろを付いて行く。
すれ違う生徒達はジークスを見かけると目を輝かせて挨拶していた。
それにジークスも挨拶をし返すと、まるでアイドルに会ったかのようにキャーキャー言いながら去って行った。
凄いな、やっぱりジークスはこの国で知らぬ者は赤子ぐらいの神龍様だ。
先生になったらもっとファンが増えているんだろうな。
そう思ってジークスを見ると、さっきまで穏やかだったのに眉を寄せていた。
「ジークス先生…」
「俺が教師になったのは、この国を守る即戦力の育成だったのだが…もしかしたら見誤ったのか」
ジークスは真面目に先生として学園に就任してきたのに、こういう人気は望んでないよな。
教室の中でも、最初は超有名人の授業が受けれると思っていた人は少なくはなかった。
でも、いざ授業が始まると知らない術式を組み合わせたりして出来る効果の説明も気になるものだった。
他の生徒達も食い入るようにホワイトボードに釘付けになっている。
休み時間、机にしがみついていたのも個人個人で授業の復習をしていたからだ。
ジークスが教師になって後悔する事なんて一つもない。
酷い事をしたのは俺のせいだ。
煩悩でしはいされて、貴重な授業なんだから真面目に聞かないといけないのに……いや、授業は全部真面目に聞かないといけないのはそうだけど。
「ジークス先生が教師で良かったと思ってますよ、クラスの代表を名乗るのは烏滸がましいけど多分皆!」
「……」
「ジークス先生の授業は知らない事だらけで、普通に生きていたら学ばない術式でタメになります!」
「そうか、ありがとう」
ジークスは俺の頭を撫でて、嬉しそうに微笑んでいた。
でも、ジークスが必要なのは高魔術を取得してこの国を守る人だ。
クラスメイト達がきっと何かしらのやり方でジークスに恩返しをする。
俺はこの知識を自分の力のためだけに使おうとしていた。
就任式の時もジークスとトワは言っていたのに、俺はあの時から自分の事しか考えていなかった。
ジークスと一緒に学園を出て、何処に向かうか分からないまま歩き続ける。
どんな格好でも、学園を出たら騎士団長として街の人達に声を掛けられていた。
ジークスが教師になった事は、既に広まっていた。
噴水広場を通り、まっすぐ歩いているがそこには城しかなかった。
「ジークス先生、何処に行くですか?」
「俺の部屋」
「…へ?」
さらっと言われて、ポカーンと口を開けた。
ジークスは「男同士でも教え子を部屋に上げちゃダメなのか?」と悩んでいた。
ダメではないけど、行き先は先に教えてほしかったな。
これはもしかして、補習じゃなくて俺を心配してくれているんだ。
身体の体調ではなく、悩みがあるんだと思われたんだろう。
ジークスに頭を下げて「ありがとうございます、よろしくお願いします」と言った。
もしかしたら、ジークスなら経験豊富だからなにか分かるかもしれない。
ジークスの顔パスで城に入り、騎士が寝泊まりしているフロアに行き扉の前で足を止めた。
「誰も来ないから安心してくれ」
「はい、お邪魔します」
扉を開いてくれて、一歩踏み出した。
部屋の中は広くて快適な空間が広がっていた。
ソファーに案内されて、ふかふかのソファーに座った。
部屋に備え付けてあるキッチンにジークスが立っていた。
魔法で湯を沸かして、ポットに入れて準備して俺の前にトレイを置いた。
トレイの上に乗っているポットからカップに注いだ。
綺麗な青色の西洋茶で、前に出されたカップを「いただきます」と言って口にした。
砂糖は見たかぎり使っていなかったけど、ほんのりと甘くて深みもあり初めてでも飲みやすい。
ゼスが淹れてくれる紅茶も美味しいが、それとはまた別の美味しさだ。
「美味しいです、何処の茶葉ですか?」
「リーフランドから輸入したばかりの茶葉だ、良かったら少し持っていくか?」
「良いんですか!?」
リーフランドって、砂漠の地の王国でお花のオアシスと呼ばれるほど花が満開の国だ。
ゲームでルナが憧れているシーンがあったから思い出した。
貰うばかりでは申し訳ないから、俺も家から珍しい茶葉を持ってお返ししたいな。
ゲームで西洋茶を好むジークスなら、あらゆる国の茶葉を持っていそうだけど…
そういえば、緑茶のような味があった事を思い出す。
あの茶葉ならジークスが飲んだ事ないかもしれない。
すぐに飲み終わってしまい、カップを置いた。
ジークスもそれを見て、自分のカップをテーブルに置いて聞く体勢になった。
「俺、本当にジークス先生の初授業で情けなくて」
「そんな事はない、人は誰しも悩みがあって成長していくものだ」
「お尻に変な違和感を感じるんです!」
「…………うん?」
ここならジークスしか聞いていないから恥ずかしい事も言えると思った。
ジークスの反応は、思った通り理解が追いついていない顔だった。
さすがに話が分からなさすぎるか。
ゼスの事は言った方がいいよな、そもそもゼスにされて悩んでいるわけだし…
しかも、嫌な気持ちじゃなくて入れられた感触を思い出すのは自分でも戸惑う。
あんな感じ、初めてで衝撃が強かったからかな。
ジークスは「それは病院に行った方が…」と言っていた。
普通、指を入れる発想はないからそうなるよな。
ジークスに頭を下げて行こうとした。
後ろから肩を叩かれて、振り返るとジークスが「暇なら少し付き合ってくれるか?」と聞いてきた。
授業に集中してなかったから補習なのかなと思いながら頷いた。
ジークスと一緒に教室を出て、何処に行くんだろうと思いながら後ろを付いて行く。
すれ違う生徒達はジークスを見かけると目を輝かせて挨拶していた。
それにジークスも挨拶をし返すと、まるでアイドルに会ったかのようにキャーキャー言いながら去って行った。
凄いな、やっぱりジークスはこの国で知らぬ者は赤子ぐらいの神龍様だ。
先生になったらもっとファンが増えているんだろうな。
そう思ってジークスを見ると、さっきまで穏やかだったのに眉を寄せていた。
「ジークス先生…」
「俺が教師になったのは、この国を守る即戦力の育成だったのだが…もしかしたら見誤ったのか」
ジークスは真面目に先生として学園に就任してきたのに、こういう人気は望んでないよな。
教室の中でも、最初は超有名人の授業が受けれると思っていた人は少なくはなかった。
でも、いざ授業が始まると知らない術式を組み合わせたりして出来る効果の説明も気になるものだった。
他の生徒達も食い入るようにホワイトボードに釘付けになっている。
休み時間、机にしがみついていたのも個人個人で授業の復習をしていたからだ。
ジークスが教師になって後悔する事なんて一つもない。
酷い事をしたのは俺のせいだ。
煩悩でしはいされて、貴重な授業なんだから真面目に聞かないといけないのに……いや、授業は全部真面目に聞かないといけないのはそうだけど。
「ジークス先生が教師で良かったと思ってますよ、クラスの代表を名乗るのは烏滸がましいけど多分皆!」
「……」
「ジークス先生の授業は知らない事だらけで、普通に生きていたら学ばない術式でタメになります!」
「そうか、ありがとう」
ジークスは俺の頭を撫でて、嬉しそうに微笑んでいた。
でも、ジークスが必要なのは高魔術を取得してこの国を守る人だ。
クラスメイト達がきっと何かしらのやり方でジークスに恩返しをする。
俺はこの知識を自分の力のためだけに使おうとしていた。
就任式の時もジークスとトワは言っていたのに、俺はあの時から自分の事しか考えていなかった。
ジークスと一緒に学園を出て、何処に向かうか分からないまま歩き続ける。
どんな格好でも、学園を出たら騎士団長として街の人達に声を掛けられていた。
ジークスが教師になった事は、既に広まっていた。
噴水広場を通り、まっすぐ歩いているがそこには城しかなかった。
「ジークス先生、何処に行くですか?」
「俺の部屋」
「…へ?」
さらっと言われて、ポカーンと口を開けた。
ジークスは「男同士でも教え子を部屋に上げちゃダメなのか?」と悩んでいた。
ダメではないけど、行き先は先に教えてほしかったな。
これはもしかして、補習じゃなくて俺を心配してくれているんだ。
身体の体調ではなく、悩みがあるんだと思われたんだろう。
ジークスに頭を下げて「ありがとうございます、よろしくお願いします」と言った。
もしかしたら、ジークスなら経験豊富だからなにか分かるかもしれない。
ジークスの顔パスで城に入り、騎士が寝泊まりしているフロアに行き扉の前で足を止めた。
「誰も来ないから安心してくれ」
「はい、お邪魔します」
扉を開いてくれて、一歩踏み出した。
部屋の中は広くて快適な空間が広がっていた。
ソファーに案内されて、ふかふかのソファーに座った。
部屋に備え付けてあるキッチンにジークスが立っていた。
魔法で湯を沸かして、ポットに入れて準備して俺の前にトレイを置いた。
トレイの上に乗っているポットからカップに注いだ。
綺麗な青色の西洋茶で、前に出されたカップを「いただきます」と言って口にした。
砂糖は見たかぎり使っていなかったけど、ほんのりと甘くて深みもあり初めてでも飲みやすい。
ゼスが淹れてくれる紅茶も美味しいが、それとはまた別の美味しさだ。
「美味しいです、何処の茶葉ですか?」
「リーフランドから輸入したばかりの茶葉だ、良かったら少し持っていくか?」
「良いんですか!?」
リーフランドって、砂漠の地の王国でお花のオアシスと呼ばれるほど花が満開の国だ。
ゲームでルナが憧れているシーンがあったから思い出した。
貰うばかりでは申し訳ないから、俺も家から珍しい茶葉を持ってお返ししたいな。
ゲームで西洋茶を好むジークスなら、あらゆる国の茶葉を持っていそうだけど…
そういえば、緑茶のような味があった事を思い出す。
あの茶葉ならジークスが飲んだ事ないかもしれない。
すぐに飲み終わってしまい、カップを置いた。
ジークスもそれを見て、自分のカップをテーブルに置いて聞く体勢になった。
「俺、本当にジークス先生の初授業で情けなくて」
「そんな事はない、人は誰しも悩みがあって成長していくものだ」
「お尻に変な違和感を感じるんです!」
「…………うん?」
ここならジークスしか聞いていないから恥ずかしい事も言えると思った。
ジークスの反応は、思った通り理解が追いついていない顔だった。
さすがに話が分からなさすぎるか。
ゼスの事は言った方がいいよな、そもそもゼスにされて悩んでいるわけだし…
しかも、嫌な気持ちじゃなくて入れられた感触を思い出すのは自分でも戸惑う。
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