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鍵
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しおりを挟むミナリアは扉前の兵に挨拶をすると、ユイセルの手を引いて勝手知ったる廊下を突っ切った。
ユイセルは何も言わずに後を着いてくる。
聞きたいことは山ほどあるだろうに。
その貞淑さに、ミナリアは好感を持った。
プライベートエリアを抜けようとして、足を止める。
「リア……?」
「ユイセル、庭園でも見て帰るか?」
庭園と言っても、王家の庭園であるが。
ユイセルは頷いて、再度ミナリアの後を着いて歩いた。
「先程は驚かせてすまなかった。……少々、取り乱した」
次にミナリアが口を開いたのは、庭園にあるベンチの前だった。
促してユイセルを先に座らせる。
ミナリアはその横に座って、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「びっくりしたけど、なんだか、家族みたいだった」
家族。
そう見えていたのか、アレが。
ミナリアは面映い気持ちになって、膝を抱えた。
「カラザールに拾われた頃、よくこうして真国城の庭園で小さくなっていた」
「カラザールって……魔王様?」
「ああ……聞くか? 俺のつまらない過去の話だ」
そう言ってミナリアは、あの頃に想いを馳せた。
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