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気高き翼
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しおりを挟むどれくらい解されていたのか。
すっかり溶け切った洗浄丸の代わりにユイセルの指が体内に収まってから、ミナリアはこの時間の終わりをただ願っていた。
「あっ! あぅ、……っも、ユイセ、ル……っ」
自分の口から甘い声が漏れる度に自分が崩れていくようで感情が定まらない。
全身を駆け巡る羞恥と、それを上回る快感。
胸に募るのは安心感と愛しさばかりなんて。
こんな拷問があるだろうか。
翼の付け根に口付けられて、ミナリアは腕の中に顔を隠した。
「リアのここ……すごい、ぬるぬるになっちゃったね」
「ぃ、うな……っはぁ……っ」
ユイセルの二本の指が中を開き、ゆっくりと内壁を擦るように動かす。
侵入している指の数などわからないほどに蕩けきったそこは、はしたなく更なる快感を求めてうねっている。
ミナリアは体の深くに響くような悦を吐息で逃した。
ユイセルの言葉で辱められている事実が受け入れ難い。
苦し紛れに吐き出した言葉は掠れていて迫力もなかった。
早くこの甘すぎる現実から抜け出したい。
でも、もっととねだる自分もいて。
欲しいのは、ユイセルの指ではなく。
もっと、確かな。
ミナリアはついに背中を振り返ってユイセルの腕を掴んだ。
「も、いい……っから……っ」
ごくりと、ユイセルの喉が動くのが見える。
つられて口の中に溜まった唾液を飲み込んで、ミナリアは短く息を吐いた。
「んは……っ、なか、なかもう……溶けてるから……っ」
はやく、はやく。
俺が、俺でいるうちに。
「ユイセルので……満たして」
そして息継ぐ間もなく、ミナリアの中はユイセルのもので満たされた。
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