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第1章
斥候壊滅と掴んだ情報
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煙幕が薄れ、岩場の状況が明らかになる。五人の騎士団斥候のうち、二人はすでに地面に倒れ伏し、動かない。残るはリーダー格の男と、プルに足止めされていた兵士二人。しかし、彼らも無傷ではなかった。
「ぐっ……この、化け物どもが……!」
リーダー格の男は、リンドのブレスで鎧の一部を溶かされ、腕には深い裂傷を負っていた。それでもなお、騎士としての矜持か、あるいは恐怖からか、剣を構え直し、リンドを睨みつけている。残りの兵士二人も、プルの《ウォーターカッター》で細かい傷を負い、《粘着液》で動きを封じられながらも、必死に抵抗しようとしていた。
「もう終わりだ」
俺は冷静に告げ、最後の仕上げにかかる。
「プル、二人を頼む! リンド、リーダーを!」
俺の指示に、二匹は即座に行動を開始した。プルは粘着液で動きの鈍った兵士たちに、続け様に水の刃を叩き込む!
「ぐわっ!」
「ぎゃあ!」
致命傷ではないが、確実に戦意と体力を削っていく。リンドは、負傷したリーダー格の男に容赦なく襲い掛かった。巨体による突進、鋭い爪での薙ぎ払い、そして至近距離からの威嚇の咆哮!
「ひぃっ! く、来るな!」
リーダー格の男は、先ほどの威勢はどこへやら、リンドの猛攻を必死に剣で受け流すが、その顔には明らかに恐怖の色が浮かんでいた。
俺はその間に、プルが足止めしている兵士の一人に素早く接近する。兵士は俺に気づき、慌てて剣を振るってきたが、その動きは精彩を欠いていた。俺はその剣を弾き返し、柄頭で鳩尾を強く打ち据える。
「ぐふっ……!」
兵士は短い呻き声を上げ、その場に崩れ落ちた。残る兵士も、仲間が倒れたのを見て完全に戦意を喪失。プルが放った《ウォーターカッター》が肩を掠めると、悲鳴を上げて剣を取り落とした。
そして、リーダー格の男も、リンドの圧倒的な力の前に、ついに膝をついた。リンドがその太い首筋に牙を突き立てようとした瞬間、俺は声をかけた。
「そこまでだ、リンド」
「きゅる……」
リンドは不満そうに喉を鳴らしたが、素直に牙を引っ込めた。リーダー格の男は、助かったことに安堵したのか、あるいは恐怖でか、その場でガタガタと震えている。
こうして、王国騎士団の斥候部隊五名は、俺たちの手によって完全に無力化された。
俺は倒れている兵士たちから手際よく武器と装備を剥ぎ取り、【収納∞】へと放り込んでいく。使えそうなものは後で役立つかもしれない。そして、まだ意識のあるリーダー格の男の前に屈み込んだ。
「さて、いくつか聞きたいことがある」
「……な、何を……」
「単刀直入に聞こう。なぜ俺たちを追う? お前たちが探している『アレ』とは何だ?」
俺の問いに、男は口を固く閉ざした。だが、俺は構わず続ける。
「お前たちの目的は、俺とこのリンドの確保、そして俺が『試練の洞窟』で見つけた結晶石の回収。違うか?」
俺の言葉に、男は目を見開いた。図星だったようだ。
「な、なぜそれを……!」
「お喋りなオークがいてな。それに、お前たちの行動を見れば大体わかる」
俺はハッタリをかまし、さらに男の顔に近づいた。すぐ隣では、リンドが低い唸り声を上げている。
「正直に話せば命だけは助けてやる。だが、黙秘するなら……このリンドが、お前を生きたまま喰らうことになるかもしれないぞ?」
「ひぃぃっ! わ、分かった! 話す、話すから!」
男はリンドの威圧に完全に屈した。彼は震える声で、知っている情報を断片的に語り始めた。
やはり、結晶石は王国にとって非常に重要な古代遺物――『星霜の結晶』と呼ばれ、強大な魔力を秘めていること。騎士団はそれを回収するために派遣されたこと。俺がそれを持ち去った可能性が高いと判断し、追跡していたこと。
本隊はすぐ近くまで来ており、隊長は『氷刃』の異名を持つ冷徹で腕利きの騎士であること。そして――
「今回の追跡任務には、勇者アルヴィン様からの強い要請もあった……あの方が、お前のような追放者が『星霜の結晶』を持つなど許されない、と……」
(……アルヴィン!)
やはり、あの男が裏で糸を引いていたか。追放した俺が、自分たちの知らない強力なアイテムを手に入れたことが許せないのだろう。相変わらず、器の小さい奴だ。
一通り情報を聞き出すと、俺はリーダー格の男と、意識を取り戻しかけていた他の兵士たちを、彼ら自身のベルトなどで雁字搦めに縛り上げた。
「さて、どうするかな……」
殺すのは寝覚めが悪い。だが、解放はできない。俺は少し考えた後、彼らを岩場の影にまとめて転がし、猿轡を噛ませた。
「しばらくはここで頭を冷やしてろ。運が良ければ、本隊の奴らが見つけてくれるだろうさ」
装備も食料も奪われた彼らが、このまま放置されればどうなるかは分からない。だが、それは俺の知ったことではない。俺たちに牙を剥いた報いだ。
俺は回収した装備の中から、傷の少ない鎧や剣を選び出し、それらも【収納∞】に入れた。時間停止空間に入れておけば、後で修理したり、換金したりできるだろう。
(本隊が近くにいる。しかも、隊長は『氷刃』……厄介な相手になりそうだ。アルヴィンまで絡んでいるとなると、執拗に追ってくるだろうな)
斥候部隊を壊滅させたことで、奴らはさらに警戒を強めるはずだ。もはや、小細工は通用しないかもしれない。
「望むところだ。だが、次はもっとうまく立ち回らないとな」
俺は呟き、プルとリンドに視線を送る。二匹は力強く頷き返してくれた。
俺たちは、騎士団兵たちが残された岩場を後にし、再び森の奥深くへと身を隠すように移動を開始した。
次なる戦いに備えて。そして、俺たちの反撃のために。
「ぐっ……この、化け物どもが……!」
リーダー格の男は、リンドのブレスで鎧の一部を溶かされ、腕には深い裂傷を負っていた。それでもなお、騎士としての矜持か、あるいは恐怖からか、剣を構え直し、リンドを睨みつけている。残りの兵士二人も、プルの《ウォーターカッター》で細かい傷を負い、《粘着液》で動きを封じられながらも、必死に抵抗しようとしていた。
「もう終わりだ」
俺は冷静に告げ、最後の仕上げにかかる。
「プル、二人を頼む! リンド、リーダーを!」
俺の指示に、二匹は即座に行動を開始した。プルは粘着液で動きの鈍った兵士たちに、続け様に水の刃を叩き込む!
「ぐわっ!」
「ぎゃあ!」
致命傷ではないが、確実に戦意と体力を削っていく。リンドは、負傷したリーダー格の男に容赦なく襲い掛かった。巨体による突進、鋭い爪での薙ぎ払い、そして至近距離からの威嚇の咆哮!
「ひぃっ! く、来るな!」
リーダー格の男は、先ほどの威勢はどこへやら、リンドの猛攻を必死に剣で受け流すが、その顔には明らかに恐怖の色が浮かんでいた。
俺はその間に、プルが足止めしている兵士の一人に素早く接近する。兵士は俺に気づき、慌てて剣を振るってきたが、その動きは精彩を欠いていた。俺はその剣を弾き返し、柄頭で鳩尾を強く打ち据える。
「ぐふっ……!」
兵士は短い呻き声を上げ、その場に崩れ落ちた。残る兵士も、仲間が倒れたのを見て完全に戦意を喪失。プルが放った《ウォーターカッター》が肩を掠めると、悲鳴を上げて剣を取り落とした。
そして、リーダー格の男も、リンドの圧倒的な力の前に、ついに膝をついた。リンドがその太い首筋に牙を突き立てようとした瞬間、俺は声をかけた。
「そこまでだ、リンド」
「きゅる……」
リンドは不満そうに喉を鳴らしたが、素直に牙を引っ込めた。リーダー格の男は、助かったことに安堵したのか、あるいは恐怖でか、その場でガタガタと震えている。
こうして、王国騎士団の斥候部隊五名は、俺たちの手によって完全に無力化された。
俺は倒れている兵士たちから手際よく武器と装備を剥ぎ取り、【収納∞】へと放り込んでいく。使えそうなものは後で役立つかもしれない。そして、まだ意識のあるリーダー格の男の前に屈み込んだ。
「さて、いくつか聞きたいことがある」
「……な、何を……」
「単刀直入に聞こう。なぜ俺たちを追う? お前たちが探している『アレ』とは何だ?」
俺の問いに、男は口を固く閉ざした。だが、俺は構わず続ける。
「お前たちの目的は、俺とこのリンドの確保、そして俺が『試練の洞窟』で見つけた結晶石の回収。違うか?」
俺の言葉に、男は目を見開いた。図星だったようだ。
「な、なぜそれを……!」
「お喋りなオークがいてな。それに、お前たちの行動を見れば大体わかる」
俺はハッタリをかまし、さらに男の顔に近づいた。すぐ隣では、リンドが低い唸り声を上げている。
「正直に話せば命だけは助けてやる。だが、黙秘するなら……このリンドが、お前を生きたまま喰らうことになるかもしれないぞ?」
「ひぃぃっ! わ、分かった! 話す、話すから!」
男はリンドの威圧に完全に屈した。彼は震える声で、知っている情報を断片的に語り始めた。
やはり、結晶石は王国にとって非常に重要な古代遺物――『星霜の結晶』と呼ばれ、強大な魔力を秘めていること。騎士団はそれを回収するために派遣されたこと。俺がそれを持ち去った可能性が高いと判断し、追跡していたこと。
本隊はすぐ近くまで来ており、隊長は『氷刃』の異名を持つ冷徹で腕利きの騎士であること。そして――
「今回の追跡任務には、勇者アルヴィン様からの強い要請もあった……あの方が、お前のような追放者が『星霜の結晶』を持つなど許されない、と……」
(……アルヴィン!)
やはり、あの男が裏で糸を引いていたか。追放した俺が、自分たちの知らない強力なアイテムを手に入れたことが許せないのだろう。相変わらず、器の小さい奴だ。
一通り情報を聞き出すと、俺はリーダー格の男と、意識を取り戻しかけていた他の兵士たちを、彼ら自身のベルトなどで雁字搦めに縛り上げた。
「さて、どうするかな……」
殺すのは寝覚めが悪い。だが、解放はできない。俺は少し考えた後、彼らを岩場の影にまとめて転がし、猿轡を噛ませた。
「しばらくはここで頭を冷やしてろ。運が良ければ、本隊の奴らが見つけてくれるだろうさ」
装備も食料も奪われた彼らが、このまま放置されればどうなるかは分からない。だが、それは俺の知ったことではない。俺たちに牙を剥いた報いだ。
俺は回収した装備の中から、傷の少ない鎧や剣を選び出し、それらも【収納∞】に入れた。時間停止空間に入れておけば、後で修理したり、換金したりできるだろう。
(本隊が近くにいる。しかも、隊長は『氷刃』……厄介な相手になりそうだ。アルヴィンまで絡んでいるとなると、執拗に追ってくるだろうな)
斥候部隊を壊滅させたことで、奴らはさらに警戒を強めるはずだ。もはや、小細工は通用しないかもしれない。
「望むところだ。だが、次はもっとうまく立ち回らないとな」
俺は呟き、プルとリンドに視線を送る。二匹は力強く頷き返してくれた。
俺たちは、騎士団兵たちが残された岩場を後にし、再び森の奥深くへと身を隠すように移動を開始した。
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