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第二章 リレーで乱れるストローク
第十話 金井っちを元気づける計画はやめるね
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「以上が、ウチが水泳を頑張る理由だよ。だから、東京松風高等学校が中高一貫校なんだってことを知ってたの」
「ふ~ん。なるほど。確認するけど、そのシューイチ君って人が自由形で、シュート君って人がバタフライを得意としているんだね?」
「うん。そうだよ」
なんでそんなことを確認するんだろう? と思いながらとりあえず頷く。
静かにみっちーがコップをテーブルに置いた。彼女も飲み終わったみたいだ。会話にも一区切りつきそうだし、そろそろ会計をする頃合いだろうか。あとどれくらい喫茶店にいるつもりなのか聞こうと、ウチが口を開きかけた時、みっちーが先に喋り出してしまった。
「感謝はしてるけど、金井っちを元気づける計画はやめるね」
「え?」
「先に言っておくね。金井っちは悪くないし、これは完全なわたしの八つ当たり。わたし、どうしても金井っちを応援できない!」
気が付けば、みっちーが目尻に涙を浮かべて、悔しそうに唇を嚙みしめていた。
「だって! シュート君って子がバタフライの選手として選ばれたんだよね? ってことは、その人のせいでおにぃはスタメンに選ばれなかったってことでしょ? わたしのおにぃの話を聞いた後で、よくのうのうと双子の話ができたよね!」
「あ……」
柊斗君とみっちーのお兄さんの得意競技は、二人ともバタフライだ。二年生であるみっちーのお兄さんじゃなくて、一年生の柊斗君がメドレーリレーのバタフライ担当に選ばれたということは、実力が柊斗君のほうが上だったということだ。
「ずっとずっと選ばれなかったのに……またおにぃは選ばれなかった」
彼女の涙を見ながらつくづく思う。水泳に限らずスポーツはなんでもそうだけど、心を鬼にして他者を蹴落として勝利を掴まなくちゃいけない時があるのだと。勝負はいつだって苦い。
ウチには璃子みたいな心の強さがないから、試合中に負けそうになると焦っちゃうし、気分によって結果が左右されちゃうけど、本当はもっと早くから強靭な精神を持っておくべきだったんだ。勝利の裏に、嘆き悲しむ敗者がいるってことを自覚しないで済むくらいに。
「悔しいから……絶対に励ましてなんかあげないっ!」
一通り泣いたからか、みっちーは落ち着きを取り戻し始めた。必死に涙を拭った影響で、瞼が赤く染まっていた。
「うん。いいよ。励まそうとしてくれたみっちーの気持ちは、ちゃんと受け取ったから。あと、ありがとね。楽しむべきだよって教えてくれたり、璃子に向き合うべきだって教えてくれて」
ウチが感謝を述べると、露骨にみっちーは困り顔になった。目を左右に泳がせながらなにかを言おうとしていたけれど、結局俯いて黙ってしまった。
「もう今日はお開きにしよっか。いろいろとお話して疲れちゃったでしょ?」
「なにそれ……なんで金井っちはそんなに普通に接してくれるの。わたし、急に怒りだしたのに」
「ウチが他人に気遣うの下手なのは、今に始まったことじゃないみたいだから。自信満々に言うことじゃないんだけどね!」
椅子から立ち上がって、ウチは彼女に手を差し出す。
「みっちーがバタフライ、めっちゃ上手になるの応援してる」
「……うん。来年は必ずリレーの選手になって金井っちにバトンを繋いでみせるよ。だから、金井っちも選ばれてね」
「当然。言われるまでもない! 璃子から自由形の座を奪うって決めてるもんね!」
みっちーがウチの手をとって立ち上がる。すぐに手を離してくれるかと思ったけど、彼女は力を緩めてはくれなかった。
「負けないからっ!」
メラメラと闘志に燃えるみっちーの姿がそこにあった。とても冷たかった璃子の手とは違い、本当に燃えてしまいそうなくらい熱い手をしていた。
ああ、そんな顔されたら困るよ。そんな楽しそうな表情で宣言されたら、ウチも答えないわけにはいかないじゃないか。
「うん。ウチも負けないよ」
困ったな。また一人できてしまった。ウチと同じような悩みや後悔を抱えたライバルが。
◇◆◇
寮の部屋へと戻る道中、璃子のことを考えながら歩いていた。これから璃子に自分から話しかけると思うと緊張してしまうけれど、深呼吸を一つして気分を落ち着かせる。
璃子はきっと、ウチが試合に負けて悔しがっていても、お構いなしに辛辣な言葉を投げかけてくるだろう。悲しんでいる最中にこんな言葉を投げかけたら可哀想だな、とか絶対に考えたりしないってなんとなく想像がつく。
そんな璃子なんて性格が悪いとしか言いようがないんだけど、みっちーが言うには他人を気遣える優しさを持っているらしい。
部屋の扉を開けると、無地の半袖シャツに水色の半ズボンというラフな姿の璃子が、ストレッチをしていた。
ウチが帰宅したことで、一瞬だけ彼女がこちらへ視線を向けてきたけど、すぐに目を逸らされてしまった。改めて二人の関係の希薄さを実感する。これが、今のウチと璃子の心の距離だ。
マットを敷いて足を伸ばしている彼女の元へと近付いていく。さすがの璃子も、ウチの様子がいつもと違うことに気が付いたらしい。怪訝な表情を浮かべながらこちらを見上げてくる。
「ねぇ、璃子。こ、今度さ、あんたのランニングに一緒についていっていい?」
「……」
時間が止まってしまったみたいに、璃子は無反応だった。
「あ、あれっ、聞こえてない? 日曜日になると朝走ってるじゃない。あれよ、あれっ!」
「大声出さなくたって聞こえているわよ。耳に響くから静かに喋って。紗希が変なことをいうから驚いてしまっただけよ。どういう風の吹き回し?」
「う、うっさい。なんだっていいじゃん! ついていっていいの? ついていったらダメなの? それだけ教えてよ!」
「別に構わないけれど、部活中にいつも息切れしている貴方についてこれるかしら」
「ふんっ! 余裕だし!」
腕を組んで頬を膨らませて不機嫌アピールをしながら、拒否されなくて良かったと内心安堵する。
今のところどう考えたって璃子が良い奴だとは思えないけど、ウチが知っている璃子は、彼女の数ある面の内の一つでしかなくて、まだまだ知らない面があるかもしれない。だから、知っていくんだ。今、この瞬間から。
「ふ~ん。なるほど。確認するけど、そのシューイチ君って人が自由形で、シュート君って人がバタフライを得意としているんだね?」
「うん。そうだよ」
なんでそんなことを確認するんだろう? と思いながらとりあえず頷く。
静かにみっちーがコップをテーブルに置いた。彼女も飲み終わったみたいだ。会話にも一区切りつきそうだし、そろそろ会計をする頃合いだろうか。あとどれくらい喫茶店にいるつもりなのか聞こうと、ウチが口を開きかけた時、みっちーが先に喋り出してしまった。
「感謝はしてるけど、金井っちを元気づける計画はやめるね」
「え?」
「先に言っておくね。金井っちは悪くないし、これは完全なわたしの八つ当たり。わたし、どうしても金井っちを応援できない!」
気が付けば、みっちーが目尻に涙を浮かべて、悔しそうに唇を嚙みしめていた。
「だって! シュート君って子がバタフライの選手として選ばれたんだよね? ってことは、その人のせいでおにぃはスタメンに選ばれなかったってことでしょ? わたしのおにぃの話を聞いた後で、よくのうのうと双子の話ができたよね!」
「あ……」
柊斗君とみっちーのお兄さんの得意競技は、二人ともバタフライだ。二年生であるみっちーのお兄さんじゃなくて、一年生の柊斗君がメドレーリレーのバタフライ担当に選ばれたということは、実力が柊斗君のほうが上だったということだ。
「ずっとずっと選ばれなかったのに……またおにぃは選ばれなかった」
彼女の涙を見ながらつくづく思う。水泳に限らずスポーツはなんでもそうだけど、心を鬼にして他者を蹴落として勝利を掴まなくちゃいけない時があるのだと。勝負はいつだって苦い。
ウチには璃子みたいな心の強さがないから、試合中に負けそうになると焦っちゃうし、気分によって結果が左右されちゃうけど、本当はもっと早くから強靭な精神を持っておくべきだったんだ。勝利の裏に、嘆き悲しむ敗者がいるってことを自覚しないで済むくらいに。
「悔しいから……絶対に励ましてなんかあげないっ!」
一通り泣いたからか、みっちーは落ち着きを取り戻し始めた。必死に涙を拭った影響で、瞼が赤く染まっていた。
「うん。いいよ。励まそうとしてくれたみっちーの気持ちは、ちゃんと受け取ったから。あと、ありがとね。楽しむべきだよって教えてくれたり、璃子に向き合うべきだって教えてくれて」
ウチが感謝を述べると、露骨にみっちーは困り顔になった。目を左右に泳がせながらなにかを言おうとしていたけれど、結局俯いて黙ってしまった。
「もう今日はお開きにしよっか。いろいろとお話して疲れちゃったでしょ?」
「なにそれ……なんで金井っちはそんなに普通に接してくれるの。わたし、急に怒りだしたのに」
「ウチが他人に気遣うの下手なのは、今に始まったことじゃないみたいだから。自信満々に言うことじゃないんだけどね!」
椅子から立ち上がって、ウチは彼女に手を差し出す。
「みっちーがバタフライ、めっちゃ上手になるの応援してる」
「……うん。来年は必ずリレーの選手になって金井っちにバトンを繋いでみせるよ。だから、金井っちも選ばれてね」
「当然。言われるまでもない! 璃子から自由形の座を奪うって決めてるもんね!」
みっちーがウチの手をとって立ち上がる。すぐに手を離してくれるかと思ったけど、彼女は力を緩めてはくれなかった。
「負けないからっ!」
メラメラと闘志に燃えるみっちーの姿がそこにあった。とても冷たかった璃子の手とは違い、本当に燃えてしまいそうなくらい熱い手をしていた。
ああ、そんな顔されたら困るよ。そんな楽しそうな表情で宣言されたら、ウチも答えないわけにはいかないじゃないか。
「うん。ウチも負けないよ」
困ったな。また一人できてしまった。ウチと同じような悩みや後悔を抱えたライバルが。
◇◆◇
寮の部屋へと戻る道中、璃子のことを考えながら歩いていた。これから璃子に自分から話しかけると思うと緊張してしまうけれど、深呼吸を一つして気分を落ち着かせる。
璃子はきっと、ウチが試合に負けて悔しがっていても、お構いなしに辛辣な言葉を投げかけてくるだろう。悲しんでいる最中にこんな言葉を投げかけたら可哀想だな、とか絶対に考えたりしないってなんとなく想像がつく。
そんな璃子なんて性格が悪いとしか言いようがないんだけど、みっちーが言うには他人を気遣える優しさを持っているらしい。
部屋の扉を開けると、無地の半袖シャツに水色の半ズボンというラフな姿の璃子が、ストレッチをしていた。
ウチが帰宅したことで、一瞬だけ彼女がこちらへ視線を向けてきたけど、すぐに目を逸らされてしまった。改めて二人の関係の希薄さを実感する。これが、今のウチと璃子の心の距離だ。
マットを敷いて足を伸ばしている彼女の元へと近付いていく。さすがの璃子も、ウチの様子がいつもと違うことに気が付いたらしい。怪訝な表情を浮かべながらこちらを見上げてくる。
「ねぇ、璃子。こ、今度さ、あんたのランニングに一緒についていっていい?」
「……」
時間が止まってしまったみたいに、璃子は無反応だった。
「あ、あれっ、聞こえてない? 日曜日になると朝走ってるじゃない。あれよ、あれっ!」
「大声出さなくたって聞こえているわよ。耳に響くから静かに喋って。紗希が変なことをいうから驚いてしまっただけよ。どういう風の吹き回し?」
「う、うっさい。なんだっていいじゃん! ついていっていいの? ついていったらダメなの? それだけ教えてよ!」
「別に構わないけれど、部活中にいつも息切れしている貴方についてこれるかしら」
「ふんっ! 余裕だし!」
腕を組んで頬を膨らませて不機嫌アピールをしながら、拒否されなくて良かったと内心安堵する。
今のところどう考えたって璃子が良い奴だとは思えないけど、ウチが知っている璃子は、彼女の数ある面の内の一つでしかなくて、まだまだ知らない面があるかもしれない。だから、知っていくんだ。今、この瞬間から。
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