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第24話 ステータスと職業(side:ライト/橘 光)
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昨日レオ兄から聞いた、契約魔法。
それは、俺の知るブレイブクライムオンラインのシステムのひとつであり、その存在はこの世界にも実在することを知れた俺は、非常に上機嫌だった。
『コントラクトシステムか、あれがあるってのはすんげー嬉しいぞ!』
『天使、精霊、ドラゴン、幻獣……ここら辺が契約人気高かったよな。俺もそこら辺好きだったけど!』
『システム解放条件は、確か……レベル100超えと職業転生3回以上、だったか……』
『はて……この世界での職業転生って、どうすりゃいいんだ?つーか、俺、この世界で未だに自分のレベル確認すらできてねぇんだが』
コントラクトシステムの考察を進めていくうちに、大きな壁が二つあることを思い出した。
それは、レベルを含むステータスと職業転生である。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
まず、非ッ常ーーーに残念なことに、未だに俺は自分で自分のステータスを確認できていない。
ここ、ブレイブクライムオンラインが基になっている世界よ?RPGファンタジー世界だよ?レベルやステータスて絶対必須事項よ?
それが全く分からんって、そんなことあるか?
いやいや、そんなことあっていい訳ないだろうがッ!!
いや、俺だって前からそれなりに研究してはいたんだよ?
ほれ、よくあるラノベのお約束のような呪文『ステータス・オープン!』や『オープン・ウィンドウ!』とかさ。
実は既に1歳位の頃に、周りに人がいない時にこっそりと呟いてみたんだが。何も起こらなかったんだよね。悲しい。
あるいは1歳じゃ滑舌悪過ぎて失敗したのかと思い、5歳の時も試したよ?前と変わらず何も起こらんかった。悲しい。
試しに今朝も、家の外で呪文をこっそり小声で詠唱してみたんだわ。だが、やはり何も起こらず終いだった。悲しい。
もちろん、これまたよくある『頭の中で念じる』だってやってみたよ?だが、何をどれほど念じたところで、ステータスの欠片も浮かんでこないんだ。
目を閉じて瞑想風に念じてみるも一向に何も起こらず、終いにゃ寝落ちして気がつけば朝でしたーテヘペロ☆―――なんてことも数知れず。
もう悲しいどころの話じゃない。虚しい日々の連続よ。
そもそもゲーム上でのステータス確認て、呪文関係云々なしにマイページを見るか、もしくは『装備』のボタンを指でタップして該当画面を出すだけだったからなぁ……この世界では、どうすりゃ確認できるようになるんだろうか?
レオ兄のような冒険者や魔術師、賢者あたりだって、そこら辺のレベルやステータス確認は必須のはず……よし、後でレオ兄に聞いてみよう。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次にもう一つの壁、それは『職業』である。
ブレイブクライムオンラインでは、職業変更専用の神殿があり、そこで希望する職業に就くことができる。
職業のジャンルは【戦士】【闘士】【斥候】【魔術師】【僧侶】【求道者】の6種類。前者三つが物理職、後者三つは魔職。
新規登録時のチュートリアル中に、キャラクターの職業を選択する。
そして、職業を変更する際には基本的には専用の神殿に出向き、転職手続きを行う。その際に、自身のレベルが1にリセットされる。これを『職業転生』と呼ぶ。
実際には、肉体が死んで魂が輪廻するというような、いわゆる一般的な転生とは違う。だが、職業変更のためにレベルをリセットすることを指して『転生』と呼称しているのだろう。
レベルが1になるのは実際かなり厳しいが、それでも自分がしたいと思った時に職業を自由に変えられるメリットの方が、はるかに大きい。
また、この職業というシステムには『習熟度』という要素があり、これを疎かにすることはできない。
習熟度は、レベルアップとは違う経験値が必要になる。
攻撃スキルなり補助スキルなり、何らかのスキルを使用することにより習熟度経験値が得られるのだ。
スキルとは、直訳すれば『技能』である。
ブレイブクライムオンラインでは、スキルはショップで購入したり、課金アイテムとして購入したり、モンスターを倒すことで得られたりもする。
そして一度習得したスキルは、以後消えたり忘れたりすることはない。他の種類の職業に変更しても使うことができる。永久的に持ち続けることができるのだ。
そう、戦士が回復スキルを使うこともできるようになるし、僧侶が拳ひとつでモンスターをタコ殴り、なんてこともできるのだ。
また、職業の習熟度を上げることにより、新たなスキルを覚えたり更に上級の職業に就けるようになる。
職業の理解度をより深めていくことで、更に上の段階にステップアップできる、という仕組みである。
一番最初の職業、一次職の習熟度が最大値に達すれば、二次職が解放される。
二次職以降も同じで、二次職の習熟度が最大値になれば三次職が、三次職の習熟度が最大値になれば四次職が解放される。
一次職が初級とすれば、二次職は中級、三次職は上級、四次職は最上級、といったところか。
職業は基本的大原則として、最初の初級職を基点としてそれ以降二つの職業選択が可能になる。
要はトーナメントのような枝分かれで進むことにより、上級職業の解放及び選択増加がなされるのだ。
当然のことながら、職業の選択が進めば進むほど習熟度上げは手間も時間もかかる。
だが、その分その職業固有の技が得られるし、ステータス補正も大幅に上がる。
このようにして、様々な職業およびスキルを獲得していくのが、ブレイブクライムオンラインでの楽しみ方のひとつだ。
そういう訳で、コントラクトシステムの存在が判明する以前から、職業選択もしたかった、のだ、が……
それ以前に、ライトの前に立ちはだかる大きな問題―――
【10歳にも満たないような小さな子供が、果たして職業に就くことができるのか?】
だってそうだろう、子供って、子供だぞ?
子供というのは、子供でいること自体が仕事であり職業みたいなもんよ?
食う寝る遊ぶ、それからちょいと勉強、これぞTHE・子供のお仕事であり職業!でしょう!
……まぁ、こんな悠長なことを言えるのも、国民全てが義務教育を含めて高等教育を受けるのが当たり前だった、俺の前世での恵まれた環境経験故か。
しかし、俺はこの世界のことをまだまだ知らない。
親を亡くして天涯孤独の身だった俺を、レオ兄が引き取ってくれたおかげで今こうして何不自由なく過ごしている。
だが、魔の森とも呼ばれるカタポレンの森に住んでるせいか、世俗的な事情や一般常識というものがいまいち分かってないのよね……この世界にはインターネットもテレビもラジオも新聞もないから、情報収集なんてほとんどできないし。
以前レオ兄に世捨て人疑惑を抱いた俺だが、今の俺こそ世捨て人待ったなし状態ではなかろうか。
いずれ俺は、12歳になるまでにハイロマ王国の王立魔術研究都市学園に行かなければならない。それは俺の中で絶対の確定事項だ。
だが、それ以前にも何か、今の俺でもできることが必ず何かあるはずだ。
というか、レベルやステータス確認くらいできるようにならなきゃ困る!職業についても、これから調べていかなくては!
俺もこの世界でもうすぐ8歳になることだし、明日またレオ兄に今後のことを相談してみよう。
それは、俺の知るブレイブクライムオンラインのシステムのひとつであり、その存在はこの世界にも実在することを知れた俺は、非常に上機嫌だった。
『コントラクトシステムか、あれがあるってのはすんげー嬉しいぞ!』
『天使、精霊、ドラゴン、幻獣……ここら辺が契約人気高かったよな。俺もそこら辺好きだったけど!』
『システム解放条件は、確か……レベル100超えと職業転生3回以上、だったか……』
『はて……この世界での職業転生って、どうすりゃいいんだ?つーか、俺、この世界で未だに自分のレベル確認すらできてねぇんだが』
コントラクトシステムの考察を進めていくうちに、大きな壁が二つあることを思い出した。
それは、レベルを含むステータスと職業転生である。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
まず、非ッ常ーーーに残念なことに、未だに俺は自分で自分のステータスを確認できていない。
ここ、ブレイブクライムオンラインが基になっている世界よ?RPGファンタジー世界だよ?レベルやステータスて絶対必須事項よ?
それが全く分からんって、そんなことあるか?
いやいや、そんなことあっていい訳ないだろうがッ!!
いや、俺だって前からそれなりに研究してはいたんだよ?
ほれ、よくあるラノベのお約束のような呪文『ステータス・オープン!』や『オープン・ウィンドウ!』とかさ。
実は既に1歳位の頃に、周りに人がいない時にこっそりと呟いてみたんだが。何も起こらなかったんだよね。悲しい。
あるいは1歳じゃ滑舌悪過ぎて失敗したのかと思い、5歳の時も試したよ?前と変わらず何も起こらんかった。悲しい。
試しに今朝も、家の外で呪文をこっそり小声で詠唱してみたんだわ。だが、やはり何も起こらず終いだった。悲しい。
もちろん、これまたよくある『頭の中で念じる』だってやってみたよ?だが、何をどれほど念じたところで、ステータスの欠片も浮かんでこないんだ。
目を閉じて瞑想風に念じてみるも一向に何も起こらず、終いにゃ寝落ちして気がつけば朝でしたーテヘペロ☆―――なんてことも数知れず。
もう悲しいどころの話じゃない。虚しい日々の連続よ。
そもそもゲーム上でのステータス確認て、呪文関係云々なしにマイページを見るか、もしくは『装備』のボタンを指でタップして該当画面を出すだけだったからなぁ……この世界では、どうすりゃ確認できるようになるんだろうか?
レオ兄のような冒険者や魔術師、賢者あたりだって、そこら辺のレベルやステータス確認は必須のはず……よし、後でレオ兄に聞いてみよう。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次にもう一つの壁、それは『職業』である。
ブレイブクライムオンラインでは、職業変更専用の神殿があり、そこで希望する職業に就くことができる。
職業のジャンルは【戦士】【闘士】【斥候】【魔術師】【僧侶】【求道者】の6種類。前者三つが物理職、後者三つは魔職。
新規登録時のチュートリアル中に、キャラクターの職業を選択する。
そして、職業を変更する際には基本的には専用の神殿に出向き、転職手続きを行う。その際に、自身のレベルが1にリセットされる。これを『職業転生』と呼ぶ。
実際には、肉体が死んで魂が輪廻するというような、いわゆる一般的な転生とは違う。だが、職業変更のためにレベルをリセットすることを指して『転生』と呼称しているのだろう。
レベルが1になるのは実際かなり厳しいが、それでも自分がしたいと思った時に職業を自由に変えられるメリットの方が、はるかに大きい。
また、この職業というシステムには『習熟度』という要素があり、これを疎かにすることはできない。
習熟度は、レベルアップとは違う経験値が必要になる。
攻撃スキルなり補助スキルなり、何らかのスキルを使用することにより習熟度経験値が得られるのだ。
スキルとは、直訳すれば『技能』である。
ブレイブクライムオンラインでは、スキルはショップで購入したり、課金アイテムとして購入したり、モンスターを倒すことで得られたりもする。
そして一度習得したスキルは、以後消えたり忘れたりすることはない。他の種類の職業に変更しても使うことができる。永久的に持ち続けることができるのだ。
そう、戦士が回復スキルを使うこともできるようになるし、僧侶が拳ひとつでモンスターをタコ殴り、なんてこともできるのだ。
また、職業の習熟度を上げることにより、新たなスキルを覚えたり更に上級の職業に就けるようになる。
職業の理解度をより深めていくことで、更に上の段階にステップアップできる、という仕組みである。
一番最初の職業、一次職の習熟度が最大値に達すれば、二次職が解放される。
二次職以降も同じで、二次職の習熟度が最大値になれば三次職が、三次職の習熟度が最大値になれば四次職が解放される。
一次職が初級とすれば、二次職は中級、三次職は上級、四次職は最上級、といったところか。
職業は基本的大原則として、最初の初級職を基点としてそれ以降二つの職業選択が可能になる。
要はトーナメントのような枝分かれで進むことにより、上級職業の解放及び選択増加がなされるのだ。
当然のことながら、職業の選択が進めば進むほど習熟度上げは手間も時間もかかる。
だが、その分その職業固有の技が得られるし、ステータス補正も大幅に上がる。
このようにして、様々な職業およびスキルを獲得していくのが、ブレイブクライムオンラインでの楽しみ方のひとつだ。
そういう訳で、コントラクトシステムの存在が判明する以前から、職業選択もしたかった、のだ、が……
それ以前に、ライトの前に立ちはだかる大きな問題―――
【10歳にも満たないような小さな子供が、果たして職業に就くことができるのか?】
だってそうだろう、子供って、子供だぞ?
子供というのは、子供でいること自体が仕事であり職業みたいなもんよ?
食う寝る遊ぶ、それからちょいと勉強、これぞTHE・子供のお仕事であり職業!でしょう!
……まぁ、こんな悠長なことを言えるのも、国民全てが義務教育を含めて高等教育を受けるのが当たり前だった、俺の前世での恵まれた環境経験故か。
しかし、俺はこの世界のことをまだまだ知らない。
親を亡くして天涯孤独の身だった俺を、レオ兄が引き取ってくれたおかげで今こうして何不自由なく過ごしている。
だが、魔の森とも呼ばれるカタポレンの森に住んでるせいか、世俗的な事情や一般常識というものがいまいち分かってないのよね……この世界にはインターネットもテレビもラジオも新聞もないから、情報収集なんてほとんどできないし。
以前レオ兄に世捨て人疑惑を抱いた俺だが、今の俺こそ世捨て人待ったなし状態ではなかろうか。
いずれ俺は、12歳になるまでにハイロマ王国の王立魔術研究都市学園に行かなければならない。それは俺の中で絶対の確定事項だ。
だが、それ以前にも何か、今の俺でもできることが必ず何かあるはずだ。
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