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第十話 悲しい運命
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しんと静まった空間で口を開いたのはルイナ妃だった。
「……あの者が男と知っているのなら……結ばれてはならない縁であることもご存知なのですか?」
王子は無表情で答える。
「ああ、知っている。…私と彼が結ばれることになればこの国の王、民は血を流すことになる…もちろん私もだ。」
「ならば…なぜ…!」
「……彼を見ていると…もうどうなってもいいと言う気になってしまうのだ。…自分の身がどうなろうと…父、民の命が危険にさらされようと…」
唇を震わせながら瞳に憂いを浮かべ王子は言った。
「しっかりしてください!貴方はこの国の王子ですよ!父だけでなく何の関係もない民にまで犠牲を払わせるなんて信じられません!それでも貴方は…この国を担う王子ですか?」
ルイナ妃は王子の肩を掴み怒気を強め言い放った。
「……あぁ なぜ…… なぜ…… 愛する人と結ばれぬ運命なのだろうか…
……王子なんて座はいらない……ただ好きな人と結ばれたいだけなのに…
……っ………私がっ! 私がぁっ 何をしたと言うんだ!! これではあまりにも無情じゃないか!!」
王子はうずくまり膝を抱えて声を殺すようにして泣いた。
「……もう嫌だ…もう嫌なんだっ!……」
叫び泣き王子は悲しい運命を嘆いた。
「……あの者が男と知っているのなら……結ばれてはならない縁であることもご存知なのですか?」
王子は無表情で答える。
「ああ、知っている。…私と彼が結ばれることになればこの国の王、民は血を流すことになる…もちろん私もだ。」
「ならば…なぜ…!」
「……彼を見ていると…もうどうなってもいいと言う気になってしまうのだ。…自分の身がどうなろうと…父、民の命が危険にさらされようと…」
唇を震わせながら瞳に憂いを浮かべ王子は言った。
「しっかりしてください!貴方はこの国の王子ですよ!父だけでなく何の関係もない民にまで犠牲を払わせるなんて信じられません!それでも貴方は…この国を担う王子ですか?」
ルイナ妃は王子の肩を掴み怒気を強め言い放った。
「……あぁ なぜ…… なぜ…… 愛する人と結ばれぬ運命なのだろうか…
……王子なんて座はいらない……ただ好きな人と結ばれたいだけなのに…
……っ………私がっ! 私がぁっ 何をしたと言うんだ!! これではあまりにも無情じゃないか!!」
王子はうずくまり膝を抱えて声を殺すようにして泣いた。
「……もう嫌だ…もう嫌なんだっ!……」
叫び泣き王子は悲しい運命を嘆いた。
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