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第十一話 甘い記憶
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(…………あ……そうか……そうか 俺は王子様の兵士だった…!!)
長廊下で話をひと通り聞き終えた俺の脳内にあの時の記憶が蘇る。
料理を作るたび 美味しそうに食べてくれた。
大敵に立ち向かうたび 心配し手を握ってくれた。
寝る時 そばにいてくれ 頭を撫でてくれた。
心地よく幸せな記憶が蘇る。
忘れたくなかったはずの記憶なのに…
あの日、俺は舞った。
大好きな人のために。
普段着ることのない高貴な服を着て化粧をして。
しなやかに美しく。
俺だけを見てほしかった…
温かな瞳で…
「頑張ったな」と言って褒めてほしかった…
低く甘い声で…
……その後の記憶は無い
…その裏で民の血は流れたのだろうか…
俺と王子が生活を共にする間、命を落とす者はいたのだろうか…
甘い記憶と悲しい運命に涙を流す。
……好きな人と幸せになることは叶わないのだろうか……
長廊下で話をひと通り聞き終えた俺の脳内にあの時の記憶が蘇る。
料理を作るたび 美味しそうに食べてくれた。
大敵に立ち向かうたび 心配し手を握ってくれた。
寝る時 そばにいてくれ 頭を撫でてくれた。
心地よく幸せな記憶が蘇る。
忘れたくなかったはずの記憶なのに…
あの日、俺は舞った。
大好きな人のために。
普段着ることのない高貴な服を着て化粧をして。
しなやかに美しく。
俺だけを見てほしかった…
温かな瞳で…
「頑張ったな」と言って褒めてほしかった…
低く甘い声で…
……その後の記憶は無い
…その裏で民の血は流れたのだろうか…
俺と王子が生活を共にする間、命を落とす者はいたのだろうか…
甘い記憶と悲しい運命に涙を流す。
……好きな人と幸せになることは叶わないのだろうか……
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