君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

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プロローグ

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ある屋敷の地下牢で、背に矢を受けた青年が冷たくなっていく少女を抱きしめ、その少女に囁いていた。


「ごめんね………
 また、『前』のことを忘れてしまっていて…
 君を、守れなくて…………」

    青年は目に涙を溜めながら、優しく、少女に語りかける。

「『次』の世界では絶対に君を守るから、僕がどうなろうと、君の、笑顔を守るから………!」

   青年の背中から流れる真っ赤な血は止まることなく、地下牢の床を赤く染めていく。
   青年は薄れ行く意識の中で願う。

「『次』の君の生が幸せなものでありますように………」

   何も聞こえなくなった地下牢には冷たくなった少女と、その少女を守るように抱いて倒れる血濡れの少年の体だけが転がっていた。


    あぁ、どうか、彼らの次の生がーーーー

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