君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

文字の大きさ
11 / 62
3章 学園〜始まり〜

10 入学式

しおりを挟む



 父様とレイラ様が使っているであろう魔術について話してから3年半の時が流れ、僕は13歳になった。

 10歳になった頃から、他の貴族家に行くことも増えて、友人もできた。

 でも、イルとは4年前に会ったあの一度だけで、まったく会えていない…………
 手紙のやり取りは続けているけどね!

 …………父様は手紙のやり取りができているのは、サン侯爵家が、手紙が途絶えて僕たちに不信感を持たせないためだろうと言っていた。

 イルが侯爵家の内情を書いた手紙を、僕に届けることを許しているのは疑問だけどって…………。



 それでまぁ、今僕は学園の入学式に参加していて、学園長の話を聞いている最中なんだけどね、、、、

 ここでもか~~って感じ…………
「2年前に卒業されたサン侯爵令嬢、レイラ様のような優しさ溢れる人間になってください」とか、「レイラ様のように努力を惜しまず、勉学に励んでください」とか………………

 周りを見回すと、僕と同じ新入生と新任の教員は「誰だよっ」って感じで、
2年生は「またか………」って感じ。
 ……………………3年生と多数の教員は、大きく頷きながら、「やっぱり、レイラ様は素敵だよなっ!」って言ってる……………

 やっぱり、3年半前に立てた仮説は正しいっぽい。

 今の3年生はレイラ様が3年生の時に1年生でレイラ様と会ったことがあるだろうし、教員も直接会っているはずだから。

 逆に2年生と新任教員、新入生はレイラ様に会ったことがないから普通なんだと思う。

 ─────3年生と教員の様子を見るに、レイラ様の魔術はどんどん強くなっているみたいだ。

 レイ伯爵家でも、父様とグレンと僕以外の瞳は始終濁って虚ろで、4年前までの輝きはない………

 父様も手を尽くして調べてくれているみたいだけど、レイラ様が魔術を使っている証拠も魔術の存在している世界の記憶を持っている確証も掴めていない。

 父様は国王陛下にも相談して、解決策を見つけようとしてくれているみたいだ。

 せめて防ぐ方法がわかればいいのに……………

  

 ─────────



 しばらくして、入学式は終わり、僕たち新入生はクラスごとに分かれて、教室に移動したんだけど、、、、

 見られてる?

 ……………………教室に着いて、座席表にある通りの席に座ったんだけど、周りからの視線が、、

「あぁ、君がレイ伯爵家の中でも突出した美貌を誇る〝神銀の紫水晶アメジスト〟と名高い、噂のラストル君か!」

 …………誰だ? ってゆうか、何その噂とあだ名!
 周りの視線ってそうゆうことだったのか!?

 確かに、レイ伯爵家はシャイン王国一の美形一家って言われてて!
 ローズ母様は〝聖銀の星〟、ライル父様は〝シャインの守護太陽〟って呼ばれてるらしいけどさ!!

 そう呼ばれてるのを知ったのは最近だけど…………

 カイル兄様は〝黄金の輝剣〟って呼ばれているみたい。
 現在18歳の兄様は「レイラを守るんだ!」って言って騎士になった。
 …………………動機は不純だけど、かなりの実力があるようだ。


 ────────っと、そんな事より


「多分、その噂は嘘だと思います」

「…………………そうか、、あぁ、自己紹介がまだだったな。私は、アルバート・シャイン。一応、この国の王太子だ」

 ───おぅふ、王子様でしたか。
 アルバート様は茶髪に茶眼の活発そうなお方でした。

「失礼いたしました、アルバート殿下。レイ伯爵家次男、ラストルと申します。お声がけいただき恐悦至極にございます」

「堅いな~~気軽にアルと呼んでくれていいんだぞ?」

「畏れおお「ラストルー!」

 誰だ?
 王太子殿下との会話に割り込んでくるなんて命知らずな…………

 …………………………お前かーー!

 ───今、僕に話しかけてきたのは、僕が初めて訪れたライト伯爵家の次男、トーマス。
 彼とは、同じ伯爵家の次男という立場から、すぐに仲良くなった。

 彼はグレーの髪に碧眼の一見利発そうな少年なんだけど、とにかく明るくて、ちょっとおバカなのだ。

「やぁ、トーマス。久しいな!」

「あー!アル、久しぶり~」

 ………………知り合いか?
 ってゆうか、軽いな、トーマス……………

「アルバート殿下はトーマスとお知り合いなのですか?」

「だから、アルでいいって。トーマスとは友人だ。立場上、彼のように接してくれるものが少なくてな」

 そうか、王太子という立場上、周りはそう見てしまう盛んな……………
 苦笑の陰に寂しさが見える………

「わかりました。アルと呼ばせていただきます。それで、さっきおっしゃっていた噂というのは?」

「あぁ、かなり有名で、この国の者なら平民でもほとんどの者が知っているぞ」

 えっ?そんなに有名な噂だったの?
 本人、知らなかったんだけど…………

 めちゃくちゃ恥ずかしいじゃん!!

 ズゥンッと沈んでいる所に二人の話し声が聞こえてきた。
 
「トーマス、ラストルはどうしたんだ?もしかして、」

「あぁ、ラストルは自分の容姿に無頓着で、自覚がないんだよね~」

「やはりか……………」

「すごく恥ずかしいです………これからの学園生活、どうすれば良いでしょうか………」

「ラ、ラストルは自分に自信をもっていいと思うぞっ!」

「そうだよ~~ラストルはカッコ良くて、キレイなんだから~!」

「そうですか………とりあえず、これから3年間よろしくお願いします」

「あぁ!よろしくな!」

「よろしく~」

 ………僕の学園生活は思っていたのと違う意味でも大変そうだ


しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です

山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」 ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!! お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。 皆様、お気に入り登録ありがとうございました。 現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。 辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~

紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。 毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。

ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」 その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。

【第一章】狂気の王と永遠の愛(接吻)を

逢生ありす
ファンタジー
 女性向け異世界ファンタジー(逆ハーレム)です。ヤンデレ、ツンデレ、溺愛、嫉妬etc……。乙女ゲームのような恋物語をテーマに偉大な"五大国の王"や"人型聖獣"、"謎の美青年"たちと織り成す極甘長編ストーリー。ラストに待ち受ける物語の真実と彼女が選ぶ道は――? ――すべての女性に捧げる乙女ゲームのような恋物語―― 『狂気の王と永遠の愛(接吻)を』 五大国から成る異世界の王と たった一人の少女の織り成す恋愛ファンタジー ――この世界は強大な五大国と、各国に君臨する絶対的な『王』が存在している。彼らにはそれぞれを象徴する<力>と<神具>が授けられており、その生命も人間を遥かに凌駕するほど長いものだった。 この物語は悠久の王・キュリオの前に現れた幼い少女が主人公である。 ――世界が"何か"を望んだ時、必ずその力を持った人物が生み出され……すべてが大きく変わるだろう。そして…… その"世界"自体が一個人の"誰か"かもしれない―― 出会うはずのない者たちが出揃うとき……その先に待ち受けるものは? 最後に待つのは幸せか、残酷な運命か―― そして次第に明らかになる彼女の正体とは……?

処理中です...