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28.マホーティス侯爵の令息
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講堂に移動し壇上に用意された貴賓席に座る。
その席から先程の新入生を探す。
暫くすると入り口から静かに入ってくるのが見える。
今日の私は生徒ではなく国王としての参加となる。
壇上から気付かれない様に生徒を伺う。
見知ったものがいないのだろう誰にも声をかけず席に着く。
ーソワソワしているのは緊張からなのかそれとも何かあるのか?レオンの情報を聞いてから判断しても良いだろうが…ん?今、目が合ったか?
そう思った時、照明が落とされ式が開始される。
その時私の背後にレオンの気配がし小声で報告してくる。
「あの生徒はアルバート・ラグ・マホーティス。マホーティス侯爵家の嫡男になります。彼には2人の姉がおります。」
「マホーティスか…確か彼の母親はフィアの両親の友人だったな。」
「はい。リズベット・サンノ・マホーティスはザラス男爵の三女でネイト宰相とは幼馴染です。アリシア夫人とは学園に入学してからの友人ですね。」
「そうか。ダニーに伝えろ。」
「準備を進めます。」
レオンがそう言うと気配が消える。
私がダニーに伝えろと言っただけで正しく意図を汲み取ったレオンは流石だ。
本当に優秀で助かる。
薄暗い講堂の中に座るアルバートを見る。
彼もこちらを伺っている。
ー私に用事があるなら聞いてやろう。
始まったばかりの退屈な式が終わるのをじっと待った。
アルバートの出身であるマホーティス侯爵領は王都から北の海沿いに位置し、馬車で10日程の距離にある。
マホーティス侯爵は人は良いが領地経営は苦手だと報告を受けている。
資金繰りに苦労しているのか長女のカルディナ嬢以外は次女のセシリア嬢もアルバートも13歳のデビュタントはおろか他の夜会も参加できていない。
フィアの件はオーウェン侯爵家に恨みがある者の犯行である可能性が高かったことから侯爵夫妻の両親と友人であるマホーティス侯爵夫人も詳しく調査した。
ー不審な点はなかったと報告を受けている。が、何か見落としがあったのか?不審な点は無かったが継続調査は続けていた。それでも何も無かった。なのに今になって何故息子が出てくる?
喉に苦いものが広がる感じがした。
黄昏時…ゼノスがアルバートを王城に連れてきた。
執務室を出て先に通しいていた応接室に向かう。
中に入ると小柄な体躯のアルバートがビクビクと怯えながら座っている。
「初めまして。アルバート・ラグ・マホーティス君。講堂では私と目が合ったよね?君は私に用がったのだろう?」
どんな意図があるか分からないから威圧するように話す。
私も後ろに控える側近も少しも笑わない。
アルバートの反応を見るためだ。
が、先程より怯えが酷くなりビクビクと震え小動物が小さく丸まっている様に見える。
それでも反応を見るため黙っている。
「ジ……ジ……ジ……」
ーん?何の音だ?アルバートか?威圧しすぎたか?
「ジ…ジ…ジ…ジ…」
「陛下いつまで続けますか?」
「そうだな。」
「ジー…ジー…ジー…」
「陛下。このままじゃ壊れちゃいます。さすがに可哀想です。」
ーはぁ、この展開は考えてなかった。さて、どうしたものか…
その席から先程の新入生を探す。
暫くすると入り口から静かに入ってくるのが見える。
今日の私は生徒ではなく国王としての参加となる。
壇上から気付かれない様に生徒を伺う。
見知ったものがいないのだろう誰にも声をかけず席に着く。
ーソワソワしているのは緊張からなのかそれとも何かあるのか?レオンの情報を聞いてから判断しても良いだろうが…ん?今、目が合ったか?
そう思った時、照明が落とされ式が開始される。
その時私の背後にレオンの気配がし小声で報告してくる。
「あの生徒はアルバート・ラグ・マホーティス。マホーティス侯爵家の嫡男になります。彼には2人の姉がおります。」
「マホーティスか…確か彼の母親はフィアの両親の友人だったな。」
「はい。リズベット・サンノ・マホーティスはザラス男爵の三女でネイト宰相とは幼馴染です。アリシア夫人とは学園に入学してからの友人ですね。」
「そうか。ダニーに伝えろ。」
「準備を進めます。」
レオンがそう言うと気配が消える。
私がダニーに伝えろと言っただけで正しく意図を汲み取ったレオンは流石だ。
本当に優秀で助かる。
薄暗い講堂の中に座るアルバートを見る。
彼もこちらを伺っている。
ー私に用事があるなら聞いてやろう。
始まったばかりの退屈な式が終わるのをじっと待った。
アルバートの出身であるマホーティス侯爵領は王都から北の海沿いに位置し、馬車で10日程の距離にある。
マホーティス侯爵は人は良いが領地経営は苦手だと報告を受けている。
資金繰りに苦労しているのか長女のカルディナ嬢以外は次女のセシリア嬢もアルバートも13歳のデビュタントはおろか他の夜会も参加できていない。
フィアの件はオーウェン侯爵家に恨みがある者の犯行である可能性が高かったことから侯爵夫妻の両親と友人であるマホーティス侯爵夫人も詳しく調査した。
ー不審な点はなかったと報告を受けている。が、何か見落としがあったのか?不審な点は無かったが継続調査は続けていた。それでも何も無かった。なのに今になって何故息子が出てくる?
喉に苦いものが広がる感じがした。
黄昏時…ゼノスがアルバートを王城に連れてきた。
執務室を出て先に通しいていた応接室に向かう。
中に入ると小柄な体躯のアルバートがビクビクと怯えながら座っている。
「初めまして。アルバート・ラグ・マホーティス君。講堂では私と目が合ったよね?君は私に用がったのだろう?」
どんな意図があるか分からないから威圧するように話す。
私も後ろに控える側近も少しも笑わない。
アルバートの反応を見るためだ。
が、先程より怯えが酷くなりビクビクと震え小動物が小さく丸まっている様に見える。
それでも反応を見るため黙っている。
「ジ……ジ……ジ……」
ーん?何の音だ?アルバートか?威圧しすぎたか?
「ジ…ジ…ジ…ジ…」
「陛下いつまで続けますか?」
「そうだな。」
「ジー…ジー…ジー…」
「陛下。このままじゃ壊れちゃいます。さすがに可哀想です。」
ーはぁ、この展開は考えてなかった。さて、どうしたものか…
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