【完】太陽の王が愛する妖精王の寵児

奏直

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93.男達の夜会②

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会場内はざわめいていた。

「大公…。」

「抑えられなかった。アリシア夫人を同じ様に言われたら「その時は潰す。伯爵家を根絶やしにする。完膚なきまでにな。」……そうだな。」

「ダニエル補佐官も落ち着いて下さい。」

「ルドルフ。」

「さっきの話は冗談ですから安心して下さい。それからダバル伯爵家への制裁には協力しますよ。」

「信用しているからな。」

「大丈夫ですよ。姉さんにはダニー義兄さんしかいないんですから。それよりも陛下が思い出されたのではないかと思い心配です。」

私はこの状況から当初の計画に戻す手段を実行した。
きっと父なら上手く乗ってくれるだろう。

「そうだな陛下はリアの事で辛い想いをされたからな。先程も帰られる陛下とすれ違ったがとてもお怒りで、とてもじゃないが声を掛けられなかった。まさか陛下の前でこんな事が起きるなんて…」

『?????????』

会場に残った紳士達が興味を持ったのを確認して私も話を続ける。

「今回の件は陛下の怒りに触れたのは間違いないです。2人の気持ちも分かりますが…」

「いや、ジークは…陛下はそれ以上に辛い年月を過ごされたんだ…」

大公と補佐官にも私達のしたい事が伝わった様だ。

「ゴホン…この度はお騒がせ致しました。皆様は陛下に仕える良き臣下と思いお伝え致しますが、直に皆様のところへ陛下の婚約式の招待状が届くでしょう。本来なら既に執り行われていたはずの婚約式がこの度漸く執り行われます。」

大公の言葉に会場が騒つく。
リアが婚約者である事はずっと秘匿されてきた。
皆がその婚約者に興味を持つのは当然だろう。

「陛下は幼い頃より想いを通わせていた令嬢がいた。その令嬢は陛下と将来を約束した直後、悪しき者の手によって拐われてしまった。その令嬢を1年ほど前に陛下が助け出されたのです。」

大公の宣言に『そんな…』「それじゃあその令嬢は…』などと話し始める。
噂好きな者達は憶測で話を進めるのが好きだから中途半端な情報ではリアが悪者にされてしまう。

「その令嬢は私の娘オフィーリア・ロサ・オーウェンだ。」

宰相の言葉に更に会場は騒つく。

「拐われた娘が陛下の婚約者として立つことを相応しくないと思う者もいるだろう。皆の心配は良く分かるが陛下と娘は誓いを行なっている。」

この誓いの意味が分かると会場は静けさを取り戻す。

「誓いあったのは陛下が11歳の時、娘が9歳の時だった。故に皆の心配は無用だ。」

『そんなに小さい頃に?』『今まで公表されてないよな?』などとまた疑問を口々に話し始める。
お茶会で母達が上手く話をした事は私も聞いているがこれは難しいな…さてどうしようか…

「リアは…妹のオフィーリアは拐った者に虐げられ衰弱してました。1年かかりました。2人が婚約式を行える様になるまで1年です。やっと幸せに向かい歩まれる陛下にあんな者の言動で…思い出させてしまうなんて…」

さてここからどうしようか…
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