(完)約束嫌いな私がしてしまった、してはいけない約束

奏直

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お返事と…

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公爵家のテラスで皆さんとお茶をしながらお義姉様の手紙を読むことになりました。
私の右隣から順にお義母様→エド様→ダニー様→ハル様→私の順で円になって座っています。

「私達はお茶を飲みながら話をしています。側にはいますから先ずは1人でお読みなさい。」

お義母様は私の手を取りそう言って下さいます。

「はい。」

そう返事をし私はお義姉様からの手紙を開きました。

『ネイオウミへ

手紙を送ってくれてありがとう。
私は貴女にとって良き姉ではなかったでしょう?
だから貴女から手紙を貰えて驚いたのと同時にとても嬉しかったです。
公爵家では大事にして頂けているという事で安心しました。

さて、お茶会の件ですが公爵家の皆様のご迷惑でなければ是非お受けしたいと思っております。
貴女の言葉で、貴女の思いをしっかりと聞きたいと思います。
日にちですが来週の貴女の誕生日に伺ってもいいかしら?
もしその日の都合が悪いようであれば貴女の都合の良い日を教えて欲しいわ。
私も会いたいから都合はつけるわ。

願わくば貴女の誕生日に会えることを期待しています。

                イザベル』

手紙を読み終わって、書いて会ったことが嬉しくて夢のようで私は何度も何度もお義姉様の手紙を読みました。
ハル様が心配して声を掛けて下さるまで何度も読みました。

「イオ?辛い事でも書いてあった?」

「いえ…。」

「じゃあ何で泣いてるの?」

「嬉しくて…お義姉様も私に会いたいと仰って頂けて。」

「そうか。」

ハル様が優しく微笑んで下さるのですが…何故でしょう…先程も優しく微笑まれて頭を…頭を撫でて頂いて…その時も恥ずかしいような嬉しいような…とにかく胸がドキドキしてしまったのですが…少し前からハル様と過ごすとこのような状態になってしまうのですがどうしてでしょう?
お義姉様にお会いしたら聞いてみてもいいでしょうか?

「イオの姉ちゃんいつ来るって?」

「私の誕生日に。」

「そうかイオの誕生日に来てくれるのか。良かったな。」

エド様は本当に面倒見の良いお義兄ちゃんです。
こんなに喜んで下さるなんて…

「はっ!「「イオの誕生日っていつ?」」」

「来週です。」

「「「来週の?」」」

「水の日です。」

「水の日って…」「あと1週間しか…」「なくない⁉︎」

本当に皆様は仲良しでいらっしゃいますね。

「あら…貴方達ったら知らなかったの?」

「母さんは知ってたの?」

ハル様?

「もちろんよ。」

「何で?」

エド様?

「イオちゃんから聞いたからよ。」

「イオ何で母さんにだけ教えるんだよ。」

ダニー様?

「お義母様に聞かれましたので…」

「今回は聞かなかった貴方達が悪いのよ!」

「「「………」」」

「あの…皆様は何故お誕生日をお知りになりたかったのです?」

「それはねイオちゃんの誕生日をお祝いしてあげたいからよ。今回は過ぎる前に知れて良かったじゃない。」

皆様は何処か納得されていないようですが何故でしょうか?

「あの…」

「なぁにイオちゃん。」

「お誕生日ってお祝いするものなんですか?」

「「「「えっ‼︎⁉︎」」」」

どうして皆様そんなに驚かれるのですか?

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