55 / 215
好きな人 ハルとイオ
しおりを挟む
~ハル~
俺は親父達と話した日からイオへ想いを伝えるべきか考えていた。
イオに気持ちを伝える時は約束を破る時だから…約束を破ってもイオが傷つかないようにしたいと思っている。
だから今はイオに気持ちを言わないと決めた。
先ずは今日もイオへ本を持っていこう。
でも本を読んで過ごすよりも話をしようと思っている。
イオの事をもっと知りたいから…俺の事を知ってもらいたいから。
本は俺と会わない時に読んでもらうようにする。
そうすればいつでも俺を思い出してくれるかもしれないから。
イオが元婚約者の事を好きなら、まずは俺を意識してもらう努力をしないといけない。
ノックをしイオの部屋に入るとイオは本を抱えたままソファで寝ていた。
イオの侍女は今は席を外しているようだ。
イオに近づき髪に触れる。
義妹に切られて短くなった髪を一束すくいとり口付ける。
その動作にイオが目を覚ます。
「ぅんん………。」
目をパチパチと何度も瞬きを繰り返すイオ。
まだ俺が近くにいる事に理解してないようだ。
「ふぇっ?ハ…ル…さ…ま?」
「おはよう、イオ。」
途端に顔を赤くするイオに笑ってしまう。
「な・何で?」
「随分と気持ちよさそうに寝ていたけど…本が面白くて徹夜でもした?」
「う~ハル様の持ってきて下さる本が面白くて…
つい遅くまで読んでしまったんです。」
「いくら楽しくても睡眠はちゃんと取らないと…もし同じ事を次したら本はお預けにするからな。」
コクコクコク
と何度も頷くイオ。
余程、本が読めなくなるのが嫌なんだなぁ。
「そうだイオに貰って欲しいものがあるんだ。」
そう言いポケットから髪留めを出す。
「本を読むとき髪を食べてる時あるからこれ付けて。」
そう言いイオの髪を結う。
髪は実際に食べている時もあったので嘘ではない。
そしてこの髪に他の奴が触れることのないように丁寧に結う。
この位の独占欲は許して欲しい。
「えっ?えっ?そんな頂けません。」
「良いから。あっ!これは誕生日プレゼントじゃないからね。俺がイオにつけていて欲しいからあげるんだから出来る限り毎日つけてね。」
「はっ…えっ…」
約束とは言わない。
俺はいずれ一度はイオとの約束を破るんだから…
「くくっ…慌て過ぎだよ、イオ。ここはお礼を言うところだよ。」
~イオ~
お礼…そうだ、お礼…
「ありがとうございます。」
「それじゃあ使ってね。」
そんな…良いのでしょうか?ハル様が良いと言って下さっているので頂いて良いのでしょうか……どうしましょう嬉しいです。
でも私ってば本を読んでいる時夢中になり過ぎて髪を食べていたなんて…恥ずかしいです。
「大切にします…」
「うん。でもイオが徹夜で本を読むなんて思わなかったから今日も本を用意してきちゃったんだよな。」
「ちゃんと夜は寝ますから!」
「イオから本を奪ったりしないから安心して。それから時間はたっぷりあるんだから、慌てて読まなくていいよ。」
そう言うと私の髪から手を離しソファに座られたのですが…今日は何故か私の隣に座られるのですが何故ですか?
「本はこれからも持ってくるよ。でも俺とも話をしないか?イオの話しもっと聞いてみたい。」
何故でしょうか…ハル様の笑顔がいつもより多い気がします。
どうしてでしょう…ドキドキが止まりません…
どうしましょう…ハル様とこのまま一緒に過ごしていても大丈夫でしょうか?
俺は親父達と話した日からイオへ想いを伝えるべきか考えていた。
イオに気持ちを伝える時は約束を破る時だから…約束を破ってもイオが傷つかないようにしたいと思っている。
だから今はイオに気持ちを言わないと決めた。
先ずは今日もイオへ本を持っていこう。
でも本を読んで過ごすよりも話をしようと思っている。
イオの事をもっと知りたいから…俺の事を知ってもらいたいから。
本は俺と会わない時に読んでもらうようにする。
そうすればいつでも俺を思い出してくれるかもしれないから。
イオが元婚約者の事を好きなら、まずは俺を意識してもらう努力をしないといけない。
ノックをしイオの部屋に入るとイオは本を抱えたままソファで寝ていた。
イオの侍女は今は席を外しているようだ。
イオに近づき髪に触れる。
義妹に切られて短くなった髪を一束すくいとり口付ける。
その動作にイオが目を覚ます。
「ぅんん………。」
目をパチパチと何度も瞬きを繰り返すイオ。
まだ俺が近くにいる事に理解してないようだ。
「ふぇっ?ハ…ル…さ…ま?」
「おはよう、イオ。」
途端に顔を赤くするイオに笑ってしまう。
「な・何で?」
「随分と気持ちよさそうに寝ていたけど…本が面白くて徹夜でもした?」
「う~ハル様の持ってきて下さる本が面白くて…
つい遅くまで読んでしまったんです。」
「いくら楽しくても睡眠はちゃんと取らないと…もし同じ事を次したら本はお預けにするからな。」
コクコクコク
と何度も頷くイオ。
余程、本が読めなくなるのが嫌なんだなぁ。
「そうだイオに貰って欲しいものがあるんだ。」
そう言いポケットから髪留めを出す。
「本を読むとき髪を食べてる時あるからこれ付けて。」
そう言いイオの髪を結う。
髪は実際に食べている時もあったので嘘ではない。
そしてこの髪に他の奴が触れることのないように丁寧に結う。
この位の独占欲は許して欲しい。
「えっ?えっ?そんな頂けません。」
「良いから。あっ!これは誕生日プレゼントじゃないからね。俺がイオにつけていて欲しいからあげるんだから出来る限り毎日つけてね。」
「はっ…えっ…」
約束とは言わない。
俺はいずれ一度はイオとの約束を破るんだから…
「くくっ…慌て過ぎだよ、イオ。ここはお礼を言うところだよ。」
~イオ~
お礼…そうだ、お礼…
「ありがとうございます。」
「それじゃあ使ってね。」
そんな…良いのでしょうか?ハル様が良いと言って下さっているので頂いて良いのでしょうか……どうしましょう嬉しいです。
でも私ってば本を読んでいる時夢中になり過ぎて髪を食べていたなんて…恥ずかしいです。
「大切にします…」
「うん。でもイオが徹夜で本を読むなんて思わなかったから今日も本を用意してきちゃったんだよな。」
「ちゃんと夜は寝ますから!」
「イオから本を奪ったりしないから安心して。それから時間はたっぷりあるんだから、慌てて読まなくていいよ。」
そう言うと私の髪から手を離しソファに座られたのですが…今日は何故か私の隣に座られるのですが何故ですか?
「本はこれからも持ってくるよ。でも俺とも話をしないか?イオの話しもっと聞いてみたい。」
何故でしょうか…ハル様の笑顔がいつもより多い気がします。
どうしてでしょう…ドキドキが止まりません…
どうしましょう…ハル様とこのまま一緒に過ごしていても大丈夫でしょうか?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,685
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる