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好きな人 ダニーとイオ
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~ダニー~
あの日、エド兄の部屋に来たハル兄は明らかに元気が無かったと思う。
でも次の日にはいつも通りのハル兄だった。
気のせいだったのかな?
でも何だか放っておいちゃいけない気がするんだよな…
最近の俺は本当に変だと思う。
イオと会ってからなのは間違いない。
それまでの俺はこんなに色んな事に慌てたりペースを乱される事もなかったと思う。
イオの事を考えると他の事が見えなくなる俺はなんでこんなに鈍いんだって思う。
俺が気付いていないだけでイオは魔性の女とかだったりするのか?
ってイオが魔性の女な訳ないし…何考えてんだ俺…もう情けない…何なんだよ…
イオの部屋の前に着くと途端に緊張する。
深呼吸して部屋の扉をノックする。
「お嬢様よくお似合いですよ。」
「アリーさん恥ずかしいから、そんな風に言うのやめて下さい。」
ん?何だ?イオが侍女と楽しそうに話してるなんて珍しいな…しかも俺が来たことに気付いていない?
「イオ?」
「ダ、ダニー様⁉︎すみません気付きませんでした。」
そんなはっきり気付かなかったって…俺そんなに存在感ない?それとも俺以上に興味のある事があるって事…か?……って今日のイオめちゃくちゃ可愛いんだけど‼︎いつもと違って髪を纏めているからか?似合うな…
「どうされたのですか?ダニー様…」
「どうしたのイオ?髪…纏めているの珍しいね。その髪留めもイオに似合っている可愛いね。」
そう言ったら顔を赤らめるイオ。
俺の言葉に赤くなっていると思って浮かれていたら、イオはとんでもないことを言った。
「この髪留めハル様から頂いたんです。」
「はぁ?ハル兄が?」
何で?ハル兄そんな事する人じゃないよね?えっ?まさかと思うけど、ハル兄ってイオの事好がきなの?ずるい!俺だってイオの事が好きなのに!
「えっ?」
「えっ?どうしたんですかダニー様?」
嘘…俺…イオの事が…好きなの…?
~イオ~
今日のダニー様は何だか変です。
変だなんて私に言われるのは嫌でしょうが…いつもと違うのです。
ハル様に頂いた髪留めをアリーさんにつけて頂いて…似合うって言われたのが嬉しくて…ダニー様が来た事にも気付かなかったのですが…それを怒っていらっしゃるのでしょうか?
でもダニー様も似合うって言って下さったので、そんな事ないと思うのですが…ハル様に髪留めを頂いたとお伝えしたら驚かれていたので…あっ‼︎
「ダニー様これは誕生日のプレゼントではないそうです。ハル様のお気遣いにより頂いたものなんです。私の誕生日はまだ先です。」
「そんなの知ってるよ!ってか誕生日プレゼントでもないって……はぁ。」
ため息を…ため息を吐かせてしまいました…どうしましょう…こんな時はどうしたら良いのでしょうか?
「ダニエル様?何かお気に召さないことでもありましたか?お嬢様に対してその態度おやめ下さいませ。」
「ア、アリーさん⁉︎」
「いや俺が悪かった。ごめんイオ。」
「そんな謝らないで下さい。」
「それじゃあ今日は何する?カードゲームでもする?」
ダニー様はいつも通りを装っていますが何だか辛そうな顔をされております。
私何を間違えたのでしょうか?
私が気付かないうちに何かしてしまったのですよね…次の日もダニー様はあまり笑われないまま過ごされました。
謝りたいですが何が気に障ったのか分かりません…どうしたら良いのでしょうか?
あの日、エド兄の部屋に来たハル兄は明らかに元気が無かったと思う。
でも次の日にはいつも通りのハル兄だった。
気のせいだったのかな?
でも何だか放っておいちゃいけない気がするんだよな…
最近の俺は本当に変だと思う。
イオと会ってからなのは間違いない。
それまでの俺はこんなに色んな事に慌てたりペースを乱される事もなかったと思う。
イオの事を考えると他の事が見えなくなる俺はなんでこんなに鈍いんだって思う。
俺が気付いていないだけでイオは魔性の女とかだったりするのか?
ってイオが魔性の女な訳ないし…何考えてんだ俺…もう情けない…何なんだよ…
イオの部屋の前に着くと途端に緊張する。
深呼吸して部屋の扉をノックする。
「お嬢様よくお似合いですよ。」
「アリーさん恥ずかしいから、そんな風に言うのやめて下さい。」
ん?何だ?イオが侍女と楽しそうに話してるなんて珍しいな…しかも俺が来たことに気付いていない?
「イオ?」
「ダ、ダニー様⁉︎すみません気付きませんでした。」
そんなはっきり気付かなかったって…俺そんなに存在感ない?それとも俺以上に興味のある事があるって事…か?……って今日のイオめちゃくちゃ可愛いんだけど‼︎いつもと違って髪を纏めているからか?似合うな…
「どうされたのですか?ダニー様…」
「どうしたのイオ?髪…纏めているの珍しいね。その髪留めもイオに似合っている可愛いね。」
そう言ったら顔を赤らめるイオ。
俺の言葉に赤くなっていると思って浮かれていたら、イオはとんでもないことを言った。
「この髪留めハル様から頂いたんです。」
「はぁ?ハル兄が?」
何で?ハル兄そんな事する人じゃないよね?えっ?まさかと思うけど、ハル兄ってイオの事好がきなの?ずるい!俺だってイオの事が好きなのに!
「えっ?」
「えっ?どうしたんですかダニー様?」
嘘…俺…イオの事が…好きなの…?
~イオ~
今日のダニー様は何だか変です。
変だなんて私に言われるのは嫌でしょうが…いつもと違うのです。
ハル様に頂いた髪留めをアリーさんにつけて頂いて…似合うって言われたのが嬉しくて…ダニー様が来た事にも気付かなかったのですが…それを怒っていらっしゃるのでしょうか?
でもダニー様も似合うって言って下さったので、そんな事ないと思うのですが…ハル様に髪留めを頂いたとお伝えしたら驚かれていたので…あっ‼︎
「ダニー様これは誕生日のプレゼントではないそうです。ハル様のお気遣いにより頂いたものなんです。私の誕生日はまだ先です。」
「そんなの知ってるよ!ってか誕生日プレゼントでもないって……はぁ。」
ため息を…ため息を吐かせてしまいました…どうしましょう…こんな時はどうしたら良いのでしょうか?
「ダニエル様?何かお気に召さないことでもありましたか?お嬢様に対してその態度おやめ下さいませ。」
「ア、アリーさん⁉︎」
「いや俺が悪かった。ごめんイオ。」
「そんな謝らないで下さい。」
「それじゃあ今日は何する?カードゲームでもする?」
ダニー様はいつも通りを装っていますが何だか辛そうな顔をされております。
私何を間違えたのでしょうか?
私が気付かないうちに何かしてしまったのですよね…次の日もダニー様はあまり笑われないまま過ごされました。
謝りたいですが何が気に障ったのか分かりません…どうしたら良いのでしょうか?
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