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イオの誕生日について① ハル視点
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イオが自分の誕生日に良い思いをしていないことに気付いていて、一緒に過ごす日に確認しようと思っていた。
でも、嫌なことを思い出させるのが怖くなって聞かなかった。
代わりに髪留めをプレゼントして自己満足する俺は情けないと思う。
でもイオの誕生日が近づいてくると、もし本当に思う事があるなら聞いておかなければイオは楽しむことが出来ないと思い直した。
嫌なことも話してもらえる存在になりたいならイオからそういう話を聞くのは自分じゃないといけないと思う。
話して貰えない事も覚悟している。
今日は誰もイオと過ごす日ではないからルール違反だが、俺は今日イオと会うと決めていた。
コンコン
ノックの音を聞きガチャっと扉が開く。
アリーかと思っていたらイオ本人が出てきて驚いた。
「ハ、ハル様⁉︎」
「イオ、今日は会う日じゃないんだけど聞きたい事があって来た。迷惑かもしれないけどちょっといいか?」
「は、はい。大丈夫です。」
中に入るとテーブルの上には本がたくさん積まれていた。
「随分と本が並んでいるけどどうしたの?」
「皆様とお会いしない時間に纏めて読む事にしているんですが、ハル様にご注意頂いたように夜遅くまで読むのはやめたので今日は纏めて読もうかと色々選んでいたら読みたい本だらけになってしまったんです。」
「アリーは?手伝って貰わなかったの?」
「アリーさんはお義母様とその…私の誕生日の準備をするそうです…」
「あぁそれでこの間も居なかったの?」
「はい…。」
やっぱり誕生日の話題になると落ち込むんだな。
「髪留め…」
「えっ?」
「髪留め使ってくれて、ありがとう。」
「そんな…お礼を言うのは私の方です。毎日、使わせて頂いてます。」
う~ん。アリーもいないし抱きしめてもいいかな?毎日使ってるって言って頬赤らめるとか可愛すぎる…。
でも、騙されたりしない。
イオはプレゼントを貰う事にもきっと慣れていないだけなんだから。
「気に入ってくれたなら良かった。」
そう言いながら自然に見えるようにイオをソファにエスコートする。
そして当たり前のように隣に座る。
「イオ…これから俺が聞くことに答えたくなかったら答えなくてもいい。でも、俺を信じてくれるなら教えて欲しいんだ。」
「何ですか?」
「イオは自分の誕生日が祝われる事をあまり良く思ってない?」
「……っ………何で?」
「イオを見ていたらそうなのかなって思って。」
「……………。」
「さっきも言ったけど言いたくないなら言わなくても良いよ。でも、俺は気づいてしまったから、だからイオの力になれるならなりたいと思っている。俺じゃ話せない?」
「そんなことありません。ありませんが…」
「話しにくい?」
コク
「そっか…」
ダメか…俺じゃ話せないか…覚悟はしていても結構辛いな…
「でも…皆さんが誕生日を祝って下さると言って頂いて本当は心から喜びたかったんです。なのに私…」
「話してイオ…」
ワンピースをギュッと握るイオの手を取った。
このくらいは許されるかな?って思いながら…これで話してもらえなかったら…嫌がられたら諦めようと思いながら手を握るとイオも握り返してくれた。
そしてゆっくりと話してくれた。
でも、嫌なことを思い出させるのが怖くなって聞かなかった。
代わりに髪留めをプレゼントして自己満足する俺は情けないと思う。
でもイオの誕生日が近づいてくると、もし本当に思う事があるなら聞いておかなければイオは楽しむことが出来ないと思い直した。
嫌なことも話してもらえる存在になりたいならイオからそういう話を聞くのは自分じゃないといけないと思う。
話して貰えない事も覚悟している。
今日は誰もイオと過ごす日ではないからルール違反だが、俺は今日イオと会うと決めていた。
コンコン
ノックの音を聞きガチャっと扉が開く。
アリーかと思っていたらイオ本人が出てきて驚いた。
「ハ、ハル様⁉︎」
「イオ、今日は会う日じゃないんだけど聞きたい事があって来た。迷惑かもしれないけどちょっといいか?」
「は、はい。大丈夫です。」
中に入るとテーブルの上には本がたくさん積まれていた。
「随分と本が並んでいるけどどうしたの?」
「皆様とお会いしない時間に纏めて読む事にしているんですが、ハル様にご注意頂いたように夜遅くまで読むのはやめたので今日は纏めて読もうかと色々選んでいたら読みたい本だらけになってしまったんです。」
「アリーは?手伝って貰わなかったの?」
「アリーさんはお義母様とその…私の誕生日の準備をするそうです…」
「あぁそれでこの間も居なかったの?」
「はい…。」
やっぱり誕生日の話題になると落ち込むんだな。
「髪留め…」
「えっ?」
「髪留め使ってくれて、ありがとう。」
「そんな…お礼を言うのは私の方です。毎日、使わせて頂いてます。」
う~ん。アリーもいないし抱きしめてもいいかな?毎日使ってるって言って頬赤らめるとか可愛すぎる…。
でも、騙されたりしない。
イオはプレゼントを貰う事にもきっと慣れていないだけなんだから。
「気に入ってくれたなら良かった。」
そう言いながら自然に見えるようにイオをソファにエスコートする。
そして当たり前のように隣に座る。
「イオ…これから俺が聞くことに答えたくなかったら答えなくてもいい。でも、俺を信じてくれるなら教えて欲しいんだ。」
「何ですか?」
「イオは自分の誕生日が祝われる事をあまり良く思ってない?」
「……っ………何で?」
「イオを見ていたらそうなのかなって思って。」
「……………。」
「さっきも言ったけど言いたくないなら言わなくても良いよ。でも、俺は気づいてしまったから、だからイオの力になれるならなりたいと思っている。俺じゃ話せない?」
「そんなことありません。ありませんが…」
「話しにくい?」
コク
「そっか…」
ダメか…俺じゃ話せないか…覚悟はしていても結構辛いな…
「でも…皆さんが誕生日を祝って下さると言って頂いて本当は心から喜びたかったんです。なのに私…」
「話してイオ…」
ワンピースをギュッと握るイオの手を取った。
このくらいは許されるかな?って思いながら…これで話してもらえなかったら…嫌がられたら諦めようと思いながら手を握るとイオも握り返してくれた。
そしてゆっくりと話してくれた。
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