68 / 215
お茶会③ エドとイザベル視点
しおりを挟む
~エド~
「お義母様?」
「あ~イオちゃんごめんねぇ。エドのせいで。全く情けないわよ!」
「母さん少しは見守れないの?」
「そうは言ってもねハル…忙しいロビンに宣言していたくせに情けないったらないんだもの。」
確かにそうだ…いざとなったら尻込みして…弱いままの俺からイザベル嬢と会って変わったと思ったのに…あ~当たって砕けろ‼︎
「イオ悪い。イオが姉ちゃんと会うの楽しみにしていたの知ってるけど、姉ちゃん借りて良いか?」
「えっ?はい!大丈夫です。」
「ありがとう!イザベル嬢、ちょっと良いか?」
「えっ?えっ?」
そう言い戸惑っているイザベル嬢の手を引き談話室を出てテラスに行く。
部屋を出る時に母さんの『本当に手の掛かる…』という言葉とため息が聞こえてきた。
母さんごめん…きっかけ作ってくれありがとう…と心の中で謝罪と感謝を伝える。
勢いで手を掴んでしまった事に気付き慌てて手を離す。
「悪い。無断で触れたりして…」
「いえ…」
「あの…イザベル嬢!俺、10歳の時に会ってから…ずっと好きでした。イザベル嬢に婚約者がいても、好きな人がいてもイザベル嬢が好きです‼︎」
「…………エドガード様は私になど興味がないと…あの日出会ったことなどお忘れなのかと思って…そんな…嬉しいです。」
「えっ?」
「私もあの日からずっとお慕いしていました。」
~イザベル~
「えっ?本当に?」
「はい…」
「好きな人って…」
「エドガード様です。」
そう伝えたらエドガード様は私を抱きしめられました。
本当に幸せで夢かと思いました。
でも私をエドガード様が離された時のお顔は幸せそうではありませんでした。
「婚約者がいる人を抱きしめるなんて…許されないよな…」
私は何故、婚約者がいるのか伝える事にしました。
「………じゃあイオのために?」
「はい。でも、あの子には伝えたくありません。犠牲になる事を厭わない子ですから。」
「でも、それじゃあイザベル嬢はその男と結婚しても良いと?」
「そんな事、思っていません。望んでも…でも…もう引き返せない…」
「イオ達の所に戻ろう。イオの事は言わずに婚約は解消したい協力してくれと言おう!」
「そんな事…」
「出来る。協力して貰えなくても俺が何とかする‼︎」
そう力強く仰って頂けただけで私は救われます。
談話室に戻るとサミュエル夫人…ヴィッキー様に微笑まれました。
私は恥ずかしくて顔を俯けてしまいました。
「母さん協力してほしい。イザベル嬢と夫婦になりたいから彼女に婚約解消させたい。」
彼はハッキリと伝えて下さいました。
でも…
「駄目よ。」
「何でだよ‼︎」
「婚約破棄させるからよ!さっき聞いたのはベルの意思を確認しただけ!ベルには婚約破棄して貰ってエドと結婚してもらうわ。それで良いでしょう?」
「婚約破棄って…それじゃあイザベル嬢の立場が悪くなるだろう?」
「あらダニー。社交界でのベルの婚約者の黒い噂くらい聞いた事ない?」
シオドア様の黒い噂?
「お義母様?」
「あ~イオちゃんごめんねぇ。エドのせいで。全く情けないわよ!」
「母さん少しは見守れないの?」
「そうは言ってもねハル…忙しいロビンに宣言していたくせに情けないったらないんだもの。」
確かにそうだ…いざとなったら尻込みして…弱いままの俺からイザベル嬢と会って変わったと思ったのに…あ~当たって砕けろ‼︎
「イオ悪い。イオが姉ちゃんと会うの楽しみにしていたの知ってるけど、姉ちゃん借りて良いか?」
「えっ?はい!大丈夫です。」
「ありがとう!イザベル嬢、ちょっと良いか?」
「えっ?えっ?」
そう言い戸惑っているイザベル嬢の手を引き談話室を出てテラスに行く。
部屋を出る時に母さんの『本当に手の掛かる…』という言葉とため息が聞こえてきた。
母さんごめん…きっかけ作ってくれありがとう…と心の中で謝罪と感謝を伝える。
勢いで手を掴んでしまった事に気付き慌てて手を離す。
「悪い。無断で触れたりして…」
「いえ…」
「あの…イザベル嬢!俺、10歳の時に会ってから…ずっと好きでした。イザベル嬢に婚約者がいても、好きな人がいてもイザベル嬢が好きです‼︎」
「…………エドガード様は私になど興味がないと…あの日出会ったことなどお忘れなのかと思って…そんな…嬉しいです。」
「えっ?」
「私もあの日からずっとお慕いしていました。」
~イザベル~
「えっ?本当に?」
「はい…」
「好きな人って…」
「エドガード様です。」
そう伝えたらエドガード様は私を抱きしめられました。
本当に幸せで夢かと思いました。
でも私をエドガード様が離された時のお顔は幸せそうではありませんでした。
「婚約者がいる人を抱きしめるなんて…許されないよな…」
私は何故、婚約者がいるのか伝える事にしました。
「………じゃあイオのために?」
「はい。でも、あの子には伝えたくありません。犠牲になる事を厭わない子ですから。」
「でも、それじゃあイザベル嬢はその男と結婚しても良いと?」
「そんな事、思っていません。望んでも…でも…もう引き返せない…」
「イオ達の所に戻ろう。イオの事は言わずに婚約は解消したい協力してくれと言おう!」
「そんな事…」
「出来る。協力して貰えなくても俺が何とかする‼︎」
そう力強く仰って頂けただけで私は救われます。
談話室に戻るとサミュエル夫人…ヴィッキー様に微笑まれました。
私は恥ずかしくて顔を俯けてしまいました。
「母さん協力してほしい。イザベル嬢と夫婦になりたいから彼女に婚約解消させたい。」
彼はハッキリと伝えて下さいました。
でも…
「駄目よ。」
「何でだよ‼︎」
「婚約破棄させるからよ!さっき聞いたのはベルの意思を確認しただけ!ベルには婚約破棄して貰ってエドと結婚してもらうわ。それで良いでしょう?」
「婚約破棄って…それじゃあイザベル嬢の立場が悪くなるだろう?」
「あらダニー。社交界でのベルの婚約者の黒い噂くらい聞いた事ない?」
シオドア様の黒い噂?
0
あなたにおすすめの小説
【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。
和泉鷹央
恋愛
雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
聖女の健康が、その犠牲となっていた。
そんな生活をして十年近く。
カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
その理由はカトリーナを救うためだという。
だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。
他の投稿サイトでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる