暗黒家族の令嬢は悪役ではないので、婿入り復讐計画を受け付けません

星琴千咲

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【復讐劇篇】第二十六章 手放さない宣言

2603 あかりの選択

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時は学校の冬休みの真っ最中、パークがかなり混んでいる。

四人は計画を作った。

四人それぞれ一つのアトラクションを選び、必ずこの四つ完成する、そのほかは乗ればいいの感じで気楽に待つ。

すると、あかりはお化け屋敷、

イズルは水上バンパーカー、

ひとみとリカは同時にジェットコースターを言い出した。

被っているので、リカは4D映画館に変更した。

イズルとリカはジェットコースターの長い列に入って、あかりとひとみはおやつを買いに行った。

「リカは高所恐怖症じゃなかった?」

リカの最初の選択に、イズルは不思議だった。

「どちらというと、ジェットコースターのはスピードを体感するものでしょ?高さの恐怖を感じないうちに終わるよ」

リカは当たり前のように理屈を出した。

「説得されそう……」

「それに、なんとなく、そういうのが乗ってみたくなった」

リカは微笑んで、青空を背景にするレールを見上げる。

いままでなかなか見えないその悠然な横顔を見て、イズルも思わずに口元を上げた。

でもすぐに、リカは何か思い出したように、真面目な表情に戻った。

「実は、あかりに聞きたいことがある。隙を見て、代わりに聞いてくれない?」

「どうしてオレに?」

「私に直接に聞かれたら、あかりは困るかもしれないわ」



四つの確定アトラクションをクリアしたのは、もう夕飯の時間。

ジェットコースターの列がかなり短くなったのを見て、リカはもう一回乗ってみようとみんなを誘った。

あかりは疲れたと言って、食卓の傍で休むことにした。

イズルはこれをチャンスに一緒に残した。

リカとひとみを見送ったら、イズルはニコニコしながらあかりに話しをかけた。

「偉くなったのね、あかりちゃんは」

「うん?なんのこと?」

あかりは目をぱちぱちした。

「ひとみちゃんのために、いろいろ工作しただろ?」

「お姉ちゃんを見習っただけだよ」

あかりはえへへと笑ったら、ストローでタピオカの吸い上げに集中した。

「そう言えば、この間、お兄ちゃんの隊員も取り込んだのね」

「!」

あかりはギクッと肩を固めた。

「そ、それはお兄ちゃんとお姉ちゃんを助けるためよ!ほらね、あたしがみんなを呼ばなかったら、けがしたお兄ちゃんは大変だったでしょ?」

「言われてみれば、確かに、あかりちゃんのおかげでオレは助かったな。感謝をしなくちゃ。謝礼は何がいい?」

あかりの演技に合わせて、イズルはボケ笑いをした。

「いいのいいの、いつもお兄ちゃんからいっぱいいいものをもらっているし、こうして遊びにも連れてくれるし……」

あかりは猫のように頭をプルプル振った。

でも、イズルはあかりの願いを誘導するように、声を低くして、秘密を語るような口調で勧めた。

「遠慮しなくていい、なんでもいいから――本当だ」

「……」

その言葉につられたように、あかりはイズルの目を見た。

でもすぐに目を伏せた。

「何でもいいなら、お姉ちゃんを連れていかないでくれる?」

「……」

「それだけは論外だ」

イズルの口調に揺るぎはない。

(やはり、この子は察してる。)

(いいえ、リカの推測によると、教えられたのだろう。)

「だよね。だったら、何でもいいて言わないでよ。嘘つきになるんじゃない……」

「ごめんね」

言葉が短いけど、イズルは丁重な態度で謝った。

「知っているよ……お兄ちゃんのせいじゃない。お兄ちゃんは、お姉ちゃんを助けたの」

あかりは目を伏せたまま、ストローで飲み残ったタピオカをいじる。

「あかりちゃんは一緒に行かない?」

「!」

あかりの瞳が一瞬拡大した。

目に明るい光が輝いたが、あかりはすぐに唇を噛み締めて、その光を消した。

「……あたしはいい」

「どうして?万代家に実の家族はいないだろ?そんなところを離れても、オレはリカとあかりちゃんを守るよ。何も怖くない」

「……」

あかりはただ黙って頭を横に振り続けた。

「なら、せめて理由を教えてくれ。リカに言わない、約束する」

リカの予想通りの結果になって、イズルは諦めた。

あかりは再びイズルと目を合わせる。

「お兄ちゃん――」

今回、彼女の目に宿っているものは決して明るくない。

「もしも、お兄ちゃんは誰かにボコボコに倒された。その人たちにめちゃくちゃ笑われた。お兄ちゃんは、すぐ逃げるの?」

その一言で、イズルはあかりが万代家を離れない理由を分かった。イズルは真剣にあかりに答えを出した。

「オレは逃げない。数倍で返してやるまで戦う。何年をかけていても必ずやり返してやる」

「あたしもそうよ」

あかりはもっと強い眼差しでイズルを見つめる。

イズルはまるで自分を見ているような気持ちだった。

あかりの決心を知った以上、それを尊重するしかない。

イズルは軽く笑って、半分冗談な口調に戻った。

「あかりちゃんはリカの妹より、オレの妹だな」

「だからお兄ちゃんって呼んでいるの!」

あかりの表情も秒で晴れて、明るく笑った。



子供の寝る時間になったら、リカはあかりとひとみをホテルの個室に送り込んだ。

イズルはホテルの海の夜景が見えるカフェでリカを待っていて、リカにあかりのことを話した。

「やっぱりそうね」

リカはお茶を飲む気分がなく、カップを持ったらまた置いた。

「誰かの差し金の可能性はないか?この前、リカはあかりが誰かに利用されていると疑っただろ?」

「この件は利用とは別よ。あかりは他人のああのこうので動かせる子じゃないわ。たとえそのような人がいても、残ることを決めたのは彼女自身でしょう」

リカは観念したように嘆いた。

「イズルの言った通りよ。あかりは、私の想像よりもできる子」

リカがこんなにも簡単に納得した理由について、イズルはすでに心当りがった。

「あかりを利用したのは、もしかして、大宇さん?」

「……可能性が高いでしょう」

リカは素直に認めた。

「マサルが裏切って、私は継承人に不合格……祖父は、新しい『孫』を育てるつもりでしょう。あかりは万代家で昇る意志があるなら、祖父の傘下に入るのが一番いい選択だ。祖父の『孫』になったら、私の両親も彼女の面倒を見られる。私もまだ手が届く」

リカの真剣に考えている様子を見て、イズルは目を細くして、微笑むように口元をあげた。

「やっぱり、リカは『身内』に甘いね」

「普通にそうでしょ?」

リカはイズルの話の意味をよく理解できなかった。

イズルは興味深そうに片手で頬を支えて、紅茶カップを手に取った。

「以前、オレは万代家に入るために、リカに特別な援助を提供すると言って、リカにそんなことをしても『何の返しもできない』って言い返されたことがあったのね」

「あったような気がするけど、それはどうしたの?」

「でも、今はオレは特別なことをしなくても、リカはいろいろしてくれるだろ?」

「何を言いたいの?」

確かにそうだけど、リカはまだイズルの話の意図が分からない。

「あの時、オレはまだ理解できなかった。リカの『お返し』は、利益の提供でもらえるものじゃない。リカの身内になれば、何もしなくても、リカからいっぱいもらえる。リカは信頼する人を無条件に支える。

リカが本当に欲しいものは、現実的な利益ではなく、人の真心だ。リカはいつもありのままの姿で人と付き合う。だから、演技をする時のオレと釣り合わないんだ」

「それ、褒めているの……?」

自分のキャラ分析を聞かせて、リカはますます困惑になった。

「褒めているけど、褒めていないよ」

イズルの目線は鋭くなった。

「素で人と付き合うのは危険なことだ。一旦リカのその癖を知ったら、リカの信頼を騙し取って、身内という身分でリカを利用するのは簡単なこと。あのエンジェや、マサルとやらのようにね」

「もしかして、あかりのことを気を付けてほしいって言いたい?それは余計な心配よ。あかりは私にしてくれたこと、イズルも見たでしょ」

淡々にそう言って、リカは紅茶を一口飲んだ。

「気を付けてほしいのは、オレのことだ」

イズルがそう言った瞬間、リカは紅茶の意外な味に反応した。

「!!」

しょっぱい!

「ぷっ」

イズルは笑い声を吹いた。

「オレが用意したから、リカはまったく警戒しなかったのね」

「警戒したほうがおかしいでしょ……エイプリルフールでもないのに、彼女の紅茶にお塩を入れる人はいる?」

リカはムキムキでイズルを睨みつけて、採点スマホで思いきり大幅減点をした。

そういえば、イズルがあかりの紅茶に塩を入れる行為を止めたことがある。もしかしたら、その報復なの?

「彼女の紅茶にお塩を入れる彼氏はそんなにいないと思うけど、彼女にやみ討ちを彼氏はいっぱいいるよ。オレのことをもっと気を付けてほしい」
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