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【名演技篇】第十章 スピード恋愛は受け付けません
1004 打破!恐るべしキューピッドの矢
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「本当に、ごめんね。何かをしてあげたいと思ったのに、逆に助けられたのね」
「気にしなくていい。友達になるだろ?ほかに手伝うことがあるなら、遠慮なく言ってください」
イズルはエンジェの話に合わせながら、彼女の目的を聞き出そうとした。
でも、少しおかしい。
エンジェの色仕掛けは気持ち悪いのに、心臓の鼓動が早くなった。
特に、エンジェの体と接触しているところが変に熱くなっている。
思わずエンジェをもっと強く抱きしめた。
前を見て歩いているイズルは知らなかった。
後ろについているようこは彼の背中に向けて「異能力」を放っている。
ようこはイズルに気づかれないように二人と距離を取って、両手で口を遮って何かを念じ続ける。
その指の隙間から一つ一つ、ハート形で赤い光の玉が飛び出して、イズルの体に入った。
「CEOさん、いろいろ誤解があったけど、あたしたちは友達になれるのね?」
エンジェはぱちぱちと目を瞬かせた。長い睫毛とブルー色のコンタクトは彼女の愛嬌をよく引き立てる。
イズルの目の中で、その姿はとても可憐に映している。
「なれると思う……いいえ、なれる」
イズルの胸は羽に掠れたように、口調が変に柔らかくなった。
「あの、CEOさんじゃくなくて、イズルで呼んでいい?友達だもの」
「なんでもいい、好きに呼んでくれい」
(どういうことだ……)
イズルの頭の中で疑問の声が響いた。
「あたしは、イズルのことを信じるから、イズルもあたしのことを信じてくれるのね?」
「もちろんだ」
(なぜ彼女の話に従う……理性がおかしいと言っているのに、感情はまるでコントロールできない、だんだん舞い上がっている)
「実は、あたしは外見と職業のせいで、よく誤解されて、ビッチだの愛人だのと罵られるの……けれども、本当のあたしは、誰よりも純情な女の子で、好きな人に尽くすいい女でいる自信があるの」
「偏見を持ってエンジェを見る人が悪いんだ。オレはエンジェを信じる。エンジェのすべてを受け入れる」
(断れない……)
(今の彼女はあまりにも可憐で、純粋だ……)
(以前はどんな誤解や争いがあっても、今の彼女はもう違う……)
(今の彼女こそ真実だ。愛すべき人だ……)
(そうだ、オレは、彼女に惚れた、いいえ、愛してしまったようだ……)
(愛の本能が叫んでいる……彼女のすべてを受け入れよう……自分のすべてを捧げよう……)
強い感情の波はイズルの意識を打ち続けて、あるはずもない飛び切りの考えが相次ぎ湧き出ている。
リカは森に隠れて、密かに三人についていた。
ようこが異能力を使うところを見たら、止めようと駆け出したが、ようこに気づかれた。
ようこはいきなり奮発して、全力でリカに体当たりした。
その勢いでリカを道辺の草むらに押し込んだ。
「はなっ…っ!」
「だめだよリカ!」
ようこは体重の優勢を利用して、リカの体に座って両手で彼女の口を塞げた。
「人の恋路を邪魔するものは馬に蹴られて死ぬのよ!しつこく付きまとっても、CEO兄ちゃんはあなたが好きにならないの!彼はもうエンジェのものだ!早く身を引こう! CEO兄ちゃんのことも、継承人のことも!あなたのために言っていの!」
一方、イズルは大事なお宝を扱うように、エンジェをロードスターの助手席に座らせた。
「イズル、運転してちょうだい。あなたはあたしの車によく似合っているのわ」
「はい、エンジェが笑ってくれれば、運転手でもなんでもなる……」
イズルはマリエネットのように運転席の扉を開いた瞬間、空からゴロンゴロンの雷が響いた。
「?!」
続いて、一本の稲妻がロードスターの車ライトに落ち、ライトを粉砕した。
「ギャァァ――!!」
びっくりしたエンジェは悲鳴を上げた。
イズルは空を見上げると、数十本の大きな稲妻が空を飛んでいる不思議な光景を見た。
稲妻は山の奥に向かっている。途中でいくつの小さな光が落ちてくる。
すぐに、山の奥から爆発音がして、大地が何回も揺れた。
「地震……?あそこは……!」
イズルは少し意識を取り戻した。
よく見たら、稲妻が向かっている方向が先ほどリカが言った万代家の聖地だ。
「はっ、早くそっちへ!」
エンジェは叫んだ。
何があったのかまだ分からないけど、この辺りの警備は彼女が当番している。リカを陥れてやっと手に入れた重要な仕事だ。
問題が出たらすべては台無しになる!
「……」
イズルはとりあえずエンジェの指示に従って、車を発動した。
稲妻を追って、車は村のような所に入った。
道の状況が悪くなったので、イズルはスピードを落とした。
この村は廃村のようで、全く人が見えなく、破損の建物も多い。
淡い光を放っている数の少ない街灯は余計に寂しく見える。
村の一番奥のところに、何か大きな建物がある。
その建物の真上の空に赤い光が爆発している。
光から巨大な炎の矢が落ちてきて、何かにぶつかって、巨大な衝撃を起こした。
もう少し進んだら、その建物の様子がはっきり見えた。
一面の山を丸ごと使って作られた四方型の岩の建物だ。
空から炎の矢が相次ぎで、安全のために、イズルは車を止めた。
よく見てみると、炎の矢は岩の建物に直撃していない。
建物に触れる前に、建物を囲む金色の光に飛ばされた。
金色の光と炎の矢がぶつかり続けて、爆発を起こし続ける。
空の赤い光はもう一輪大きくなり、炎の玉が流星群になって落ちてくる。
でも、今回の攻撃を受け止めたのは金色の光ではなく、空から飛んできた数十本の稲妻だ。
稲妻と火炎流星が絡み合い、無数の「星屑」を四方八方に飛ばす。
「た、助けて――!!」
大地に落ちた電流と火炎の星屑は拳の大きさもある。
それを見たエンジェは慌てて叫んだ。
イズルはエンジェを抱きあげて、自分の背中を盾にエンジェを庇いながら車を飛び降りた。
急いである民家の駐車場に隠れたら、やっと一息ができて、エンジェを下した。
「これはどういうこと?」
「わ、分からないわ……万代家の敵が多いです……」
エンジェは荒い息をしながらも、まず自分の髪を整えた。
(この攻撃のレベルはやばいわ。万代家に守護系の力が足りない噂を聞いて、聖地をつぶしに来た強敵でしょう。けれども、いくら守護系の力が不足といって、ここは家の核心となる施設、防御体制が万全だわ。あの稲妻も炎を抑えているらしい)
(聖地は一応無事そう。それより、ちょうどチャンスだわ。このイズルはあたしの捕虜になったかどうか、本当に霊護の力があるかどうか、試してみるんじゃない)
イズルはこんな「異能力の戦い」を見たことがない。
思わずスマホを出して、リカに連絡しようと思った。
その時、エンジェは彼の裾を引っ張った。
「あ、あの……」
「……」
(そうだ、エンジェも危ないんだ。彼女を助けなくちゃ!)
エンジェの潤んだ目を見たら、イズルは彼女を優先した。
「とにかく、一刻も早くここから離れろ!」
「できないの!」
エンジェは震えながら立ち上がって、揺るぎのない口調でイズルに意思を表明した。
「ここは万代家の大事な施設です!逃げないわ!継承人ですから!家の、家族の財産を守るの!!」
「どうやって?」
その少女漫画主人公のような毅然とした態度に、イズルはちょっと違和感がした。
「もうすぐ万代家の救援が来るわ。その前に、あたしは状況をしっかり把握しないと!来る人たちに正確的な指示を出すために!」
「それでも、もう少し離れたところに……」
「怖くないわ」
エンジェは目を光らせて、イズルに魅惑の笑顔をかけた。
「イズルはきっと、あたしを守ってくれるから、そうでしょ?」
「!」
エンジェに見つめられたら、イズルの心臓はまたとんでもない速さで動き出した。
めまいをしながらも、エンジェを抱きしめたい衝動があった。
心の中から強い声が叫んでいる。
どんなことがあってもエンジェのそばから離れない、エンジェを守るんだ!
「あの、吊り橋効果を聞いたことはない?あたしはずっとそれを疑っていたけど、今はやっと信じたの」
エンジェは囁いきながら、指先でイズルの腕を撫でる。
「ほら、聞こえないの?あたしの心臓の鼓動……まるで、本物の恋をしたみたい。けれども、あたしたちは二回しか会っていないのに、不思議でしょ。今から思えば、あの夜のトラブルは、あたしたちをつなげるための神様のいたずらかもしれないわ。これって、運命の恋でしょ?」
イズルが動けなくなるのを見たら、エンジェは彼の首に手をかけて、唇を彼の目の前に送り、吐息のような柔らかい言葉をかける。
「イズルちゃん、あたしを信じて。リカはあなたを利用しようとしているの。彼女をあきらめよう。あたしこそ、あなたを心から愛している運命の人よ。あなたはあたしの騎士になる運命なのよ、さあ、誓って、『あなたの力』を使って、あたしを守るって」
「はい……エンジェを、守る……っ!」
イズルは機械のようにエンジェに誓いを述べる途中、突然に、「守る」という文字に神経を痛く刺された。
「エンジェを守るんだ!」と叫ぶ声以外に、もう一つの声が心の底で響いた。
「守るべきなのに、守れなかった」
家族を守るべきなのに、守れなかった
守護系の力を持っているのに、何も守れなかった
何もかも失った今、まだ何かを守りたい?
エンジェじゃない?
ほら見ろ、彼女はあんなに弱くて、可憐で、かわいそうだ。
彼女はあなたを愛している、あなたも彼女を愛してしまった。
さあ、早く誓おう!彼女のために、力を解き放つのだ!
イズルの目はエンジェから離れられない。
エンジェの姿は、どんどん彼の魂の奥に侵入している――
だがその時、あの夜の記憶が爆発のように飛んできた。
エンジェは彼に向けて、法具を投げ出した。
逃げ切れなさそうな時に、彼の後ろに立っているのは――リカだ!
そうだ!エンジェは守るべき相手ではない!母を利用して、自分を殺そうとする敵だ!
家族を守るとかを言い張っても、なんの行動もない、自分に怪しい誓いと愛を求めているだけだ!
一時的なときめきで嘘つきの妖怪に恋する?
今までのことは全部運命の赤い糸だと?
笑わせるな!
イズルは何か強力なものが自分の魂を包んだのを感じた。
その同時に、何か汚いものが心から弾けられた感じもした。
一瞬で目が覚めた。
「気にしなくていい。友達になるだろ?ほかに手伝うことがあるなら、遠慮なく言ってください」
イズルはエンジェの話に合わせながら、彼女の目的を聞き出そうとした。
でも、少しおかしい。
エンジェの色仕掛けは気持ち悪いのに、心臓の鼓動が早くなった。
特に、エンジェの体と接触しているところが変に熱くなっている。
思わずエンジェをもっと強く抱きしめた。
前を見て歩いているイズルは知らなかった。
後ろについているようこは彼の背中に向けて「異能力」を放っている。
ようこはイズルに気づかれないように二人と距離を取って、両手で口を遮って何かを念じ続ける。
その指の隙間から一つ一つ、ハート形で赤い光の玉が飛び出して、イズルの体に入った。
「CEOさん、いろいろ誤解があったけど、あたしたちは友達になれるのね?」
エンジェはぱちぱちと目を瞬かせた。長い睫毛とブルー色のコンタクトは彼女の愛嬌をよく引き立てる。
イズルの目の中で、その姿はとても可憐に映している。
「なれると思う……いいえ、なれる」
イズルの胸は羽に掠れたように、口調が変に柔らかくなった。
「あの、CEOさんじゃくなくて、イズルで呼んでいい?友達だもの」
「なんでもいい、好きに呼んでくれい」
(どういうことだ……)
イズルの頭の中で疑問の声が響いた。
「あたしは、イズルのことを信じるから、イズルもあたしのことを信じてくれるのね?」
「もちろんだ」
(なぜ彼女の話に従う……理性がおかしいと言っているのに、感情はまるでコントロールできない、だんだん舞い上がっている)
「実は、あたしは外見と職業のせいで、よく誤解されて、ビッチだの愛人だのと罵られるの……けれども、本当のあたしは、誰よりも純情な女の子で、好きな人に尽くすいい女でいる自信があるの」
「偏見を持ってエンジェを見る人が悪いんだ。オレはエンジェを信じる。エンジェのすべてを受け入れる」
(断れない……)
(今の彼女はあまりにも可憐で、純粋だ……)
(以前はどんな誤解や争いがあっても、今の彼女はもう違う……)
(今の彼女こそ真実だ。愛すべき人だ……)
(そうだ、オレは、彼女に惚れた、いいえ、愛してしまったようだ……)
(愛の本能が叫んでいる……彼女のすべてを受け入れよう……自分のすべてを捧げよう……)
強い感情の波はイズルの意識を打ち続けて、あるはずもない飛び切りの考えが相次ぎ湧き出ている。
リカは森に隠れて、密かに三人についていた。
ようこが異能力を使うところを見たら、止めようと駆け出したが、ようこに気づかれた。
ようこはいきなり奮発して、全力でリカに体当たりした。
その勢いでリカを道辺の草むらに押し込んだ。
「はなっ…っ!」
「だめだよリカ!」
ようこは体重の優勢を利用して、リカの体に座って両手で彼女の口を塞げた。
「人の恋路を邪魔するものは馬に蹴られて死ぬのよ!しつこく付きまとっても、CEO兄ちゃんはあなたが好きにならないの!彼はもうエンジェのものだ!早く身を引こう! CEO兄ちゃんのことも、継承人のことも!あなたのために言っていの!」
一方、イズルは大事なお宝を扱うように、エンジェをロードスターの助手席に座らせた。
「イズル、運転してちょうだい。あなたはあたしの車によく似合っているのわ」
「はい、エンジェが笑ってくれれば、運転手でもなんでもなる……」
イズルはマリエネットのように運転席の扉を開いた瞬間、空からゴロンゴロンの雷が響いた。
「?!」
続いて、一本の稲妻がロードスターの車ライトに落ち、ライトを粉砕した。
「ギャァァ――!!」
びっくりしたエンジェは悲鳴を上げた。
イズルは空を見上げると、数十本の大きな稲妻が空を飛んでいる不思議な光景を見た。
稲妻は山の奥に向かっている。途中でいくつの小さな光が落ちてくる。
すぐに、山の奥から爆発音がして、大地が何回も揺れた。
「地震……?あそこは……!」
イズルは少し意識を取り戻した。
よく見たら、稲妻が向かっている方向が先ほどリカが言った万代家の聖地だ。
「はっ、早くそっちへ!」
エンジェは叫んだ。
何があったのかまだ分からないけど、この辺りの警備は彼女が当番している。リカを陥れてやっと手に入れた重要な仕事だ。
問題が出たらすべては台無しになる!
「……」
イズルはとりあえずエンジェの指示に従って、車を発動した。
稲妻を追って、車は村のような所に入った。
道の状況が悪くなったので、イズルはスピードを落とした。
この村は廃村のようで、全く人が見えなく、破損の建物も多い。
淡い光を放っている数の少ない街灯は余計に寂しく見える。
村の一番奥のところに、何か大きな建物がある。
その建物の真上の空に赤い光が爆発している。
光から巨大な炎の矢が落ちてきて、何かにぶつかって、巨大な衝撃を起こした。
もう少し進んだら、その建物の様子がはっきり見えた。
一面の山を丸ごと使って作られた四方型の岩の建物だ。
空から炎の矢が相次ぎで、安全のために、イズルは車を止めた。
よく見てみると、炎の矢は岩の建物に直撃していない。
建物に触れる前に、建物を囲む金色の光に飛ばされた。
金色の光と炎の矢がぶつかり続けて、爆発を起こし続ける。
空の赤い光はもう一輪大きくなり、炎の玉が流星群になって落ちてくる。
でも、今回の攻撃を受け止めたのは金色の光ではなく、空から飛んできた数十本の稲妻だ。
稲妻と火炎流星が絡み合い、無数の「星屑」を四方八方に飛ばす。
「た、助けて――!!」
大地に落ちた電流と火炎の星屑は拳の大きさもある。
それを見たエンジェは慌てて叫んだ。
イズルはエンジェを抱きあげて、自分の背中を盾にエンジェを庇いながら車を飛び降りた。
急いである民家の駐車場に隠れたら、やっと一息ができて、エンジェを下した。
「これはどういうこと?」
「わ、分からないわ……万代家の敵が多いです……」
エンジェは荒い息をしながらも、まず自分の髪を整えた。
(この攻撃のレベルはやばいわ。万代家に守護系の力が足りない噂を聞いて、聖地をつぶしに来た強敵でしょう。けれども、いくら守護系の力が不足といって、ここは家の核心となる施設、防御体制が万全だわ。あの稲妻も炎を抑えているらしい)
(聖地は一応無事そう。それより、ちょうどチャンスだわ。このイズルはあたしの捕虜になったかどうか、本当に霊護の力があるかどうか、試してみるんじゃない)
イズルはこんな「異能力の戦い」を見たことがない。
思わずスマホを出して、リカに連絡しようと思った。
その時、エンジェは彼の裾を引っ張った。
「あ、あの……」
「……」
(そうだ、エンジェも危ないんだ。彼女を助けなくちゃ!)
エンジェの潤んだ目を見たら、イズルは彼女を優先した。
「とにかく、一刻も早くここから離れろ!」
「できないの!」
エンジェは震えながら立ち上がって、揺るぎのない口調でイズルに意思を表明した。
「ここは万代家の大事な施設です!逃げないわ!継承人ですから!家の、家族の財産を守るの!!」
「どうやって?」
その少女漫画主人公のような毅然とした態度に、イズルはちょっと違和感がした。
「もうすぐ万代家の救援が来るわ。その前に、あたしは状況をしっかり把握しないと!来る人たちに正確的な指示を出すために!」
「それでも、もう少し離れたところに……」
「怖くないわ」
エンジェは目を光らせて、イズルに魅惑の笑顔をかけた。
「イズルはきっと、あたしを守ってくれるから、そうでしょ?」
「!」
エンジェに見つめられたら、イズルの心臓はまたとんでもない速さで動き出した。
めまいをしながらも、エンジェを抱きしめたい衝動があった。
心の中から強い声が叫んでいる。
どんなことがあってもエンジェのそばから離れない、エンジェを守るんだ!
「あの、吊り橋効果を聞いたことはない?あたしはずっとそれを疑っていたけど、今はやっと信じたの」
エンジェは囁いきながら、指先でイズルの腕を撫でる。
「ほら、聞こえないの?あたしの心臓の鼓動……まるで、本物の恋をしたみたい。けれども、あたしたちは二回しか会っていないのに、不思議でしょ。今から思えば、あの夜のトラブルは、あたしたちをつなげるための神様のいたずらかもしれないわ。これって、運命の恋でしょ?」
イズルが動けなくなるのを見たら、エンジェは彼の首に手をかけて、唇を彼の目の前に送り、吐息のような柔らかい言葉をかける。
「イズルちゃん、あたしを信じて。リカはあなたを利用しようとしているの。彼女をあきらめよう。あたしこそ、あなたを心から愛している運命の人よ。あなたはあたしの騎士になる運命なのよ、さあ、誓って、『あなたの力』を使って、あたしを守るって」
「はい……エンジェを、守る……っ!」
イズルは機械のようにエンジェに誓いを述べる途中、突然に、「守る」という文字に神経を痛く刺された。
「エンジェを守るんだ!」と叫ぶ声以外に、もう一つの声が心の底で響いた。
「守るべきなのに、守れなかった」
家族を守るべきなのに、守れなかった
守護系の力を持っているのに、何も守れなかった
何もかも失った今、まだ何かを守りたい?
エンジェじゃない?
ほら見ろ、彼女はあんなに弱くて、可憐で、かわいそうだ。
彼女はあなたを愛している、あなたも彼女を愛してしまった。
さあ、早く誓おう!彼女のために、力を解き放つのだ!
イズルの目はエンジェから離れられない。
エンジェの姿は、どんどん彼の魂の奥に侵入している――
だがその時、あの夜の記憶が爆発のように飛んできた。
エンジェは彼に向けて、法具を投げ出した。
逃げ切れなさそうな時に、彼の後ろに立っているのは――リカだ!
そうだ!エンジェは守るべき相手ではない!母を利用して、自分を殺そうとする敵だ!
家族を守るとかを言い張っても、なんの行動もない、自分に怪しい誓いと愛を求めているだけだ!
一時的なときめきで嘘つきの妖怪に恋する?
今までのことは全部運命の赤い糸だと?
笑わせるな!
イズルは何か強力なものが自分の魂を包んだのを感じた。
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