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【名演技篇】第十二章 悪役は踊る
1203 風変わりの匂い
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イズルとリカはカフェの前で三人の女性親戚を見送った。
三人が視野から完全に消えてから、リカはさっきからの疑問をイズルに投げた。
「契約で株を要求したけど、数量は2%、譲渡は一年後、家庭教師の仕事が終わってからの話。『10%を譲りました』っていつのこと?」
「どうせ面倒なことになるなら、水面下で泳がせるより、表で騒がせたほうがましだ。これで、グループのほうはしばらく株のことで騒ぐだろう。トラブル転嫁の戦術だ。加点してくれ。」
「その転嫁の先は私だよね?」
リカは疑わしい目でイズルを睨んだ。
「とんでもない。むしろ、お前の利益になることだ。万代家に入ったお土産として10%の株をすぐ譲渡してあげる。2%は家庭教師の報酬だと思って持っててくれ。もう8%は、売ってもいいし、誰かに譲ってもいい、とにかく、万代家の偉い人たちの機嫌取りに使ってほしい。オレからのお土産とも伝えてくださいね」
「賄賂か……汚い」
リカはそう言いながら、スマホで減点した。
でも少し考えたらまた加点した。
「けど、万代家では、そのくらいの心構えが必要だと思う……」
「賄賂ではなく、気持ちです~」
イズルはニヤッと軽々しい口調に変えた。
「お前の2%は、しっかり持っててよ。もしほかの人たちはグルとなって、オレの敵に回すようなことをしたら、お前に頼るしかない」
「……私はグルにならない保証はないよ」
「もしそうだったら、泣いて見せる」
「……」
リカは呆れた。
「気持ち、悪い……」
固まった手で減点しようとしたら、イズルの掌に頭を押さえられた。
「冗談だ。頭の固いお姫様」
リカはその手を振り払う前に、イズルは一歩早く手を取り戻した。
「もしお前は――
『どんなことがあってもあたしはあなた味方ですわ~』
みたいな気持ち悪い話をしたら、もうとっくにその契約を燃やした。頼りになれないきれいごとと、頼りになれる厳しい言葉の区別はつけられる」
「……」
それは誉め言葉?自分が頼りになれると言いたいの?
リカはイズルの話の意図を掴めなかった。
それに、あの口調は、もしかしたらエンジェを真似してるの?
やっぱり気持ち悪い……
でも、どこかくすぐったい、ちょっと笑いたくなる……
リカが黙っていたら、イズルはポケットから朝の便箋を出した。
「オレを呼んできたのは、あの親戚たちの正体を見せるためだろ?彼女たちはあなたに連絡したこと、なぜ早く言わなかった?」
「相手はあなたの親戚。私が何を言っても、すぐ信じてくれないでしょう。あなたに直接に見せたほうが早い」
そう。
あの事件の前に、たとえ誰かに
「エンジェはあなたを異世界に閉じ込めるつもりだ」
と言われても、信じなかっただろう。
「親戚たちの普段の面は知っている。だから小さい頃から彼たちと関わりたくなかった」
イズルは軽くフンした。
「以前は対応してくれる人がいたから、オレは気楽に暮らしてた……これからは、自分で対応するしかない。嫌でも、親戚は親戚だから」
イズルが遠いところを眺めている。
リカは彼の目から寂しさを感じた。
でも、イズルはすぐその陰気を振り払って、チャラい笑顔になった。
「何にぼうっとしている?その立派の意気込みに加点すべきじゃない?」
「……」
ほかの返事が見つからないから、リカはスマホで適当に加点をした。
「そろそろ行こう。万代家に行くだろ。駅まで送る」
イズルは駐車場のほうを指さした。
断る理由もないので、リカは彼について行った。
駅まで来たら、イズルはカッパー色のスマホをリカに返した
「スペアでもパスワードを設定したほうがいいと思うよ」
「?」
リカはイズルの話を理解できないように、目をぱちぱちした。
「安心しろ。オレは他人のプライベートを探る悪趣味はないから、地図アプリ以外に何も触っていない」
「スペアではない。パスワードがないのは、秘密がないから。あなたに見られても問題にならない」
「……その話、オレを舐めているように聞こえるけど……まあいい、気を付けて行ってきてください」
イズルは笑顔で手を振って、リカを見送った。
二人が別れたら、リカの目の色が深まった。
万代家でどんな状況が待っているのか分からない。
邪魔が出てこない保証はない。
気を引き締めて、順調を祈るしかない。
万代家の本部は副都心部のある商業地域にある。
日常事務を処理する部門はフォースグリーンという複合型の高層ビルの中にある。そのビルで開業する平凡そうに見える会社やお店は、大体万代家と何らかのつながりを持っている。
いざとなる時に、万代家のカモフラージュにもなる。
リカは一般客でも使えるガラスのエレベータに乗って、上の階層に昇った。
ガラスの窓から遠い向こうに建設中の広い土地が見える。
あれは万代家が新しく買った土地だ。万代家の勢力は郊外から都心部に侵入している。それは、この組織の野望がだんだん表舞台に上がっていることを示している。
リカは17階でガラスのエレベータから降りて、内部スタッフ専用の裏側のエレベータに向かった。
エレベータの前に着いたら、ちょうど扉が開かれた。
エレベータの中から、知っている人の姿が現れた。
「武内さん、お久しぶりです」
リカは進んでその人に挨拶をした。
「おお、リカ。久しぶりだな」
武内という人は、五十代前半の男。
リカの祖父、天童大宇の腹心にあたる人物だ。
中肉中背、細い目に柔らかい輪郭、深い灰色のカジュアルスーツを身に纏っている。暗黒家族の幹部より、どこかの企業の部長に見える。
「この間、苦労をかけたな」
武内は申し訳なさそうな表情でリカに言った。
「『ちょっとしたトラブル』に足を引き留められて、昨日の夜戻ったばっかりだ。大宇さんが倒れてから、みんなも取り乱して、相手の攻勢を止めるのに精いっぱいだった。お前のことに疎かになって、本当に申し訳ない」
「いいえ。ご無事で何よりです」
リカは知っている、その「ちょっとしたトラブル」は、一歩を間違えたら、二度と戻れないくらいのものだった。
彼女の両親も「ちょっとしたトラブル」で、外国のクライアントの屋敷に軟禁されている状態だ。
「これからは安心だ。今回の茶番劇はもうすぐ終わるだろう」
武内の話から、風が変わる匂いがした。
「祖父の状況は……」
武内はその質問に直接に答えしなく、ただ穏やかな笑顔を見せた。
「もう心配はいらない。不要な情報を知っていてもお前の悩みになるだけだ。すべては、大丈夫だ」
「……わかりました」
小さい頃から、リカはこのような問答に慣れている。
いろいろ教えてくれないが、すべては適切に処理してくれる。
彼女は用意済みの道を歩くだけで十分だ。
祖父は彼女を粗末するのではなく、その逆、彼女のことをとても重要視しているから、トラブルに巻き込まれないように布石している。
異世界から帰った後、祖父の部下たちに連絡して、仲間たちに助けを求めていたが、みんな、連絡が取れないか、適当に返事するだけだった。
今の武内の話を聞いたら、その対応は祖父の指示かもしれないと思った。
祖父は自分のことを大事にしているのが分かる。
けど、七龍頭の一人、家のトップとして異世界に残された人たちを助けなかったことは、やはり棘のようにリカの心を刺す。
祖父のほうからも支援をもらえないなら、万代家の力で人を助けに行くのはもう不可能と言える。
ほかの派閥の人たちは疫病神を避けるように彼女を避けている。反対派の人は彼女を家から追い出すことに一心。
もともと、祖父のいない七龍頭会議で断られた後、すでに家を出ることに決意しんだ。
今ここに戻ってくるのは、イズルとイズルの力から希望が見えたから。
その希望を現実的なものにするために、祖父を説得しないと……
三人が視野から完全に消えてから、リカはさっきからの疑問をイズルに投げた。
「契約で株を要求したけど、数量は2%、譲渡は一年後、家庭教師の仕事が終わってからの話。『10%を譲りました』っていつのこと?」
「どうせ面倒なことになるなら、水面下で泳がせるより、表で騒がせたほうがましだ。これで、グループのほうはしばらく株のことで騒ぐだろう。トラブル転嫁の戦術だ。加点してくれ。」
「その転嫁の先は私だよね?」
リカは疑わしい目でイズルを睨んだ。
「とんでもない。むしろ、お前の利益になることだ。万代家に入ったお土産として10%の株をすぐ譲渡してあげる。2%は家庭教師の報酬だと思って持っててくれ。もう8%は、売ってもいいし、誰かに譲ってもいい、とにかく、万代家の偉い人たちの機嫌取りに使ってほしい。オレからのお土産とも伝えてくださいね」
「賄賂か……汚い」
リカはそう言いながら、スマホで減点した。
でも少し考えたらまた加点した。
「けど、万代家では、そのくらいの心構えが必要だと思う……」
「賄賂ではなく、気持ちです~」
イズルはニヤッと軽々しい口調に変えた。
「お前の2%は、しっかり持っててよ。もしほかの人たちはグルとなって、オレの敵に回すようなことをしたら、お前に頼るしかない」
「……私はグルにならない保証はないよ」
「もしそうだったら、泣いて見せる」
「……」
リカは呆れた。
「気持ち、悪い……」
固まった手で減点しようとしたら、イズルの掌に頭を押さえられた。
「冗談だ。頭の固いお姫様」
リカはその手を振り払う前に、イズルは一歩早く手を取り戻した。
「もしお前は――
『どんなことがあってもあたしはあなた味方ですわ~』
みたいな気持ち悪い話をしたら、もうとっくにその契約を燃やした。頼りになれないきれいごとと、頼りになれる厳しい言葉の区別はつけられる」
「……」
それは誉め言葉?自分が頼りになれると言いたいの?
リカはイズルの話の意図を掴めなかった。
それに、あの口調は、もしかしたらエンジェを真似してるの?
やっぱり気持ち悪い……
でも、どこかくすぐったい、ちょっと笑いたくなる……
リカが黙っていたら、イズルはポケットから朝の便箋を出した。
「オレを呼んできたのは、あの親戚たちの正体を見せるためだろ?彼女たちはあなたに連絡したこと、なぜ早く言わなかった?」
「相手はあなたの親戚。私が何を言っても、すぐ信じてくれないでしょう。あなたに直接に見せたほうが早い」
そう。
あの事件の前に、たとえ誰かに
「エンジェはあなたを異世界に閉じ込めるつもりだ」
と言われても、信じなかっただろう。
「親戚たちの普段の面は知っている。だから小さい頃から彼たちと関わりたくなかった」
イズルは軽くフンした。
「以前は対応してくれる人がいたから、オレは気楽に暮らしてた……これからは、自分で対応するしかない。嫌でも、親戚は親戚だから」
イズルが遠いところを眺めている。
リカは彼の目から寂しさを感じた。
でも、イズルはすぐその陰気を振り払って、チャラい笑顔になった。
「何にぼうっとしている?その立派の意気込みに加点すべきじゃない?」
「……」
ほかの返事が見つからないから、リカはスマホで適当に加点をした。
「そろそろ行こう。万代家に行くだろ。駅まで送る」
イズルは駐車場のほうを指さした。
断る理由もないので、リカは彼について行った。
駅まで来たら、イズルはカッパー色のスマホをリカに返した
「スペアでもパスワードを設定したほうがいいと思うよ」
「?」
リカはイズルの話を理解できないように、目をぱちぱちした。
「安心しろ。オレは他人のプライベートを探る悪趣味はないから、地図アプリ以外に何も触っていない」
「スペアではない。パスワードがないのは、秘密がないから。あなたに見られても問題にならない」
「……その話、オレを舐めているように聞こえるけど……まあいい、気を付けて行ってきてください」
イズルは笑顔で手を振って、リカを見送った。
二人が別れたら、リカの目の色が深まった。
万代家でどんな状況が待っているのか分からない。
邪魔が出てこない保証はない。
気を引き締めて、順調を祈るしかない。
万代家の本部は副都心部のある商業地域にある。
日常事務を処理する部門はフォースグリーンという複合型の高層ビルの中にある。そのビルで開業する平凡そうに見える会社やお店は、大体万代家と何らかのつながりを持っている。
いざとなる時に、万代家のカモフラージュにもなる。
リカは一般客でも使えるガラスのエレベータに乗って、上の階層に昇った。
ガラスの窓から遠い向こうに建設中の広い土地が見える。
あれは万代家が新しく買った土地だ。万代家の勢力は郊外から都心部に侵入している。それは、この組織の野望がだんだん表舞台に上がっていることを示している。
リカは17階でガラスのエレベータから降りて、内部スタッフ専用の裏側のエレベータに向かった。
エレベータの前に着いたら、ちょうど扉が開かれた。
エレベータの中から、知っている人の姿が現れた。
「武内さん、お久しぶりです」
リカは進んでその人に挨拶をした。
「おお、リカ。久しぶりだな」
武内という人は、五十代前半の男。
リカの祖父、天童大宇の腹心にあたる人物だ。
中肉中背、細い目に柔らかい輪郭、深い灰色のカジュアルスーツを身に纏っている。暗黒家族の幹部より、どこかの企業の部長に見える。
「この間、苦労をかけたな」
武内は申し訳なさそうな表情でリカに言った。
「『ちょっとしたトラブル』に足を引き留められて、昨日の夜戻ったばっかりだ。大宇さんが倒れてから、みんなも取り乱して、相手の攻勢を止めるのに精いっぱいだった。お前のことに疎かになって、本当に申し訳ない」
「いいえ。ご無事で何よりです」
リカは知っている、その「ちょっとしたトラブル」は、一歩を間違えたら、二度と戻れないくらいのものだった。
彼女の両親も「ちょっとしたトラブル」で、外国のクライアントの屋敷に軟禁されている状態だ。
「これからは安心だ。今回の茶番劇はもうすぐ終わるだろう」
武内の話から、風が変わる匂いがした。
「祖父の状況は……」
武内はその質問に直接に答えしなく、ただ穏やかな笑顔を見せた。
「もう心配はいらない。不要な情報を知っていてもお前の悩みになるだけだ。すべては、大丈夫だ」
「……わかりました」
小さい頃から、リカはこのような問答に慣れている。
いろいろ教えてくれないが、すべては適切に処理してくれる。
彼女は用意済みの道を歩くだけで十分だ。
祖父は彼女を粗末するのではなく、その逆、彼女のことをとても重要視しているから、トラブルに巻き込まれないように布石している。
異世界から帰った後、祖父の部下たちに連絡して、仲間たちに助けを求めていたが、みんな、連絡が取れないか、適当に返事するだけだった。
今の武内の話を聞いたら、その対応は祖父の指示かもしれないと思った。
祖父は自分のことを大事にしているのが分かる。
けど、七龍頭の一人、家のトップとして異世界に残された人たちを助けなかったことは、やはり棘のようにリカの心を刺す。
祖父のほうからも支援をもらえないなら、万代家の力で人を助けに行くのはもう不可能と言える。
ほかの派閥の人たちは疫病神を避けるように彼女を避けている。反対派の人は彼女を家から追い出すことに一心。
もともと、祖父のいない七龍頭会議で断られた後、すでに家を出ることに決意しんだ。
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