で、手を繋ごう

めいふうかん

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第7章

誰だって失敗する(2)

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カケルから投げられたバスタオルをいそいそと腰に巻く。そして、彼に先導されて部屋を出た。


短い廊下を歩き脱衣所に入る。
大きな鏡の洗面台に、ドラム式の洗濯機。その洗濯機の横には藤で出来た籠。

何も入ってない籠にカケルはバスタオルと小さなビニールのパッケージを2つ重ねて置いた。

「これ、アンダーウェアね。見ての通り使ってないやつだから、安心して」

黒いパンツと黒いTシャツ。よく見たら、カルバンクラインだった。

カルバンクラインのパンツって、高いよね。
よくわからないけど、UNI●LOのパンツが、何枚も買える値段だよな、きっと。

「ちゃんと買い取るから」


「いいよ。貰い物なんだけど、俺は決まったものしか履かないから」


あっさりと断られたが、これ以上、この姿で問答はしたくない。


「それじゃ、ゆっくり入って」

「何から何までありがとう」


ここは礼を言って、きっちり後で何かしらお礼をしよう。


カケルは満足そうに二度と頷き、俺の肩をペシっ叩いて脱衣所を出て行った。


1人になった俺は盛大なため息をつく。


俺は何をしてんだかな。


失敗を洗い流すように、熱いシャワーを頭から浴びる。

胃が少しだけムカムカするのに気付く。
昨日、リバースしたことを考えれば胃のむかつきは弱い方だ。


酒を飲んで吐くなんて、恥ずかしい。
若い子ならともかく、いい歳なのに、酒の飲み方もわからないなんて。


カケルには本当に悪いことをした。

もう一度、盛大にため息をついてから、無理やり気持ちを変える。

ここまできたら、とことん甘えよう!

シャンプーから普段はしないトリートメント、そして洗顔ファームから、ボディソープまで、すべて借りて、全身を洗い流した。

シャンプーやトリートメントは知らないメーカーだったが、高級そうだった。
ボディソープはよく宣伝をしているやつだ。


湯船にはお湯が張られていたので、遠慮なく浸かる。

少しぬるめのお湯に入ると、ゆったりと足を伸ばした。全身の力が抜けていく。


カケルって、高級取りなのかな?

ワンルームでもないし、ユニットバスでもない。しかも、湯船が広い。
俺が住んでいたアパートとは雲泥の差だ。

私立高校の教師って、そんなにお給料もらえるのかな。


そんな呑気なことを考えてゆったりとお風呂タイムをしていた俺だが、もう1つの失敗をしていることに、俺は全く気付いていなかった。
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