破天荒聖女ノルン・フォルシオンが征く!!

マギレ公

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39.聖杖リライザ

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 「えへへ……。だーりん♡」
 「なんだい?ノルン」
 「呼んでみただけー♡」

 そう言って、俺にすりすりと顔を押し付ける。
 相変わらずノルンは俺の腕の中で、俺にべったりくっついている。
 立ちっぱなしも何なので、ミリシャル神殿の大聖堂の長椅子に座ってるから、まったく苦にはならない。
 好きな子にべったりくっつかれて甘えられるのが、こんなに幸せだとは思わなかった。

 出来れば今すぐノルンとキスとかしたい。
 したいのだが……。

 「勇者様。おわかりになられているとは思いますが、この子はまだ15になったばかりです。正式に婚姻を結ぶまでは、清いお付き合いをお願いしますね」

 思いっきりノルンのお婆さんに釘を刺されてしまった……。
 まあ、釘を刺されるまでもなく、勇者と聖女と言う立場上、無責任な真似は絶対に出来ないのだが……。

 「やれやれ。どうなることかと思ったが、上手く行って良かったな、ノルン。ライ」
 「そうね。ノルン。初恋が叶って良かったわね」
 「うんっ♡」

 俺に甘えるノルンに苦笑いを浮かべながら、ガリアードとレイリィが祝福してくれた。
 俺達は良い仲間に恵まれたと思う。

 「ーーええ。本当に良かったですね」

 突然、聞き覚えのない女性の声が聞こえて、俺達は周囲を見渡すが誰もいない。

 「今の声はいったい、どこから聞こえてきたんだ?」
 
 俺がそう呟くと、謎の声がすぐ耳元で俺に応える。

 「ここですよ」

 ノルンが俺の首に回していた左手を、俺と自分の前に持ってくると、ノルンの左手首に嵌っている腕輪モードの女神の杖が、ピカピカと光って声を発した。

 「こうして会話をするのは初めてですね。私、女神の杖こと、聖杖せいじょうリライザです」

 「女神の杖が喋ったああああっ!?」

 俺が驚いてると、ノルンは何処か得心がいったという顔で、リライザに話しかける。

 「リライザ。あなた、意思があったんだね。初めてあなたを手にしたあの日から、薄々そんな感じがしてたんだよ」
 「はい。私、邪神ドルディバイアを倒す直前まで、ほとんど休眠状態スリープモードでしたので。主様マスターが私の真の名を呼ばれたので、ようやく覚醒出来ました」

 「そうだったんだ……。今まで一緒に戦ってくれてありがとうね」
 「どういたしまして。私は貴女と魂の契約をした神器ですから。主様マスターが何度転生されても、必ずお守り致します」

 「う、うん。ありがとう。でも魂の契約とか、転生って何の事?」

 ノルンがもっともな疑問を尋ねると、リライザは淡々と答える。

 「私と神剣アルバライザーは遥か昔、神々によって神々の力を込めて錬成され、主を補佐する為の疑似人格を与えられました。私達は私達の力を振るうのにふさわしい方達を選び、魂の契約を結んだのです」

 「それって伝説の神剣の勇者と光の聖女の事?」

 「そうです。勇者ラインハルト。聖女ノルン。今のあなた方は神剣の勇者ライオネルと、光の聖女ノエルが輪廻転生した存在なのです」

 ーーマジで?
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