その婚約破棄本当に大丈夫ですか?後で頼ってこられても知りませんよ~~~第三者から見たとある国では~~~

りりん

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  リンドル公爵領と辺境伯領に、ルルアのアレに侵された他の貴族や領民達が聖女と王家に忠誠を尽くせ魔法石を提供しろと押し寄せ、両当主の指揮の元、私兵達とライディン王国から遠征していた魔法士と騎士達で固められていた守りによって撃退されていた
  夫人と子息子女をライディン王国に送り、当主達が領に残ったのは、この事態を予測していたからであった

  その頃、シストラ王国の王家の紋章をつけた馬車に乗った一行が、ライディン王国の国境の砦に現れたとの連絡が王宮に届いた
  入国は許可せず、砦にて留めておくようにと指示を出した王太子とエルバルト達は転移魔法で砦に転移した
  王族と聖女に対して無礼だのと煩く喚き散らし、聖女というルルアが見目の良い騎士達に色目を使い擦り寄ってくるのに辟易していた騎士達はほっと安堵したのだった

  転移してきた王太子達に騎士達が跪く
  それを見た国王夫妻は横柄に胸を張り、ルルアは美形の王太子に目を輝かせた
  
  外面の良い微笑みを絶やさない王太子に、不躾にルルアが声を掛ける
  エルバルト達三人は、学園でのルルアの振る舞いを思い返しては内心溜め息をついていた

   「あのぉー、王太子様ですよねっ?私達、王太子様にお話しがあって来たんですけどぉ。ここで待たされちゃっててぇ」

  そこまで言ったルルアがプクッと頬っぺたを膨らまして唇を尖らせる

  リチャード達はルルアのその振る舞いを、拗ねる素振りも可愛いと絶賛するが、エルバルト達は眉を顰める
  王太子は面白いものでも見るようにルルアに視線を向けているが、その視線を好意的なものだと勘違いしたらしいルルアが魅了の魔力を乗せて王太子に接近してきた
  
  「ライディン王国に逃亡したリーザロッテを、引き渡してほしいんですぅ」

  そう言って王太子の腕に取りすがろうとしてきたルルアを手で制して

  「何故、逃亡したのかな。理由は?」

  一応話しを聞くふりをして尋ねる

  「聖女である私を害そうとした犯罪者だからですっ!」

  そうだ!ルルアを虐めた、聖女を虐めた卑劣な女だ、などとリチャードや側近達がリーザロッテを罵る様な言葉を吐いた

  エルバルトはリーザロッテへの暴言に内心憤慨しているが、黙ってルルア達に喋らせている

  「リーザロッテを、あの女を処刑出来なかったから!私がこんな生活しなきゃいけなくなったのよ!」
  「悪役令嬢は処刑されなきゃいけないの!」
  「私の為に死になさいよォ」
  
  もう犯罪者だとかでもなく、ただ処刑しなければいけない、処刑されるべきだなどと喚き始めたルルア達に、エルバルトの怒りが爆発した

 「何故、お前の為にリーザロッテが処刑されなければならない」

 地を這うような低い声でエルバルトが問い詰めた

  「え~、聖女の私が幸せになる為ですよ~。そしたら、エルバルト様も私に愛を囁いてくれるんですぅ。あ、でもでも、聖女の私には王太子様の方が相応しいかもぉ」

  頭がおかしいとしか言いようのない事を言い始めたルルアに殴り掛かりそうになるくらいに怒りを顕にしたエルバルトを押さえさせて

  「我が国にはしっかりとした聖女がいるから、聖女ではない君は必要ないなぁ。それに私には、セレスティアという素晴らしい婚約者がいるから、君は要らない」

  にこりと見惚れるような笑みを浮かべてルルアに告げる

  「セレスティアやリーザロッテが幸せになるなんておかしいのよォ!!!私が幸せにならなきゃいけないのォォォ!!!」

  醜く顔を歪めたルルアの絶叫が響き渡った
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