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「違うわっ、お母様が言ったものっ、公爵家に迎えられたって、今日からこのお屋敷に住むのよってっ」
さて今この騒動を見ているであろう父の方に視線を向けるとお互いに目が合った
父の隣では公爵家にアンナ母娘を紹介した伯爵が頭を抱えている
溜め息を堪えながら視線をアンナに戻すと
「公爵家の屋敷に住むというのは、間違いではないわね。ただ、公爵家に迎えられた、という事の意味を正しく理解しなかったようだけれど」
「どうしても、認めてくれないって事ですかっ?」
同じ事の繰り返しで話しが進まない、通じない、話しにならないとユリアーナは目眩がした
「もう何度も申しております。認める認めないではないのです。認めない以前に、父とアシュリー夫人は再婚をしておりません。したがって貴女も公爵家と養子縁組を結んでいないのです。公爵家と貴女方母娘とは全くの他人ですの。リスタス男爵がお亡くなりになって、爵位を継げないことを気の毒に思って、使用人として迎えただけの事です」
オブラートに包んでいては、アンナの思い込みを正せないと、今までのように柔らかい言葉を使うことなく、はっきりと事実を突き付けた
「う、うそ……嘘よっ、そんなの知らないっ。お義姉様がいつものように権力を使って……」
「嘘じゃないのか、アンナが知らないと言ってるんだぞ?」
ユリアーナは呆れた目を2人に向けると
「嘘ではありません。このような公で、国中の貴族の方々を前に嘘を言うわけがないでしょう。それに、貴方型はいつも、権力を使って、とわたくしに言いますけれど、言いがかりも甚だしいですわね。だいたい、権力を使おうとしたのは、キンバリー様、貴方ではありませんか」
「なっ…俺がいつ……」
アイザックが目を剥いて噛み付く
「公爵家の継承者としてお前から家名を取り上げる。公爵家から出て行け、と先程わたくしに仰ったのは、どなただったかしら? ま、キンバリー様が公爵家を継ぐ事はありませんから、そんな権力は使えませんけれど」
言葉を詰まらせて声もなく口を喘がせると、絞り出すように
「じゃあ、決まっていた通り、お前と俺が、結婚すれば……」
「そんなっ……アイザック様、私は」
アンナがアイザックの腕に縋りついた
「ユリアーナと結婚しないと公爵は継げないんだ。わかってくれアンナ。お前愛しいと思うのはお前だけだから」
勝手な事を言い合う2人を黙って見ていれば、お花畑な事を公衆の面前で堂々と言うアイザックに周囲は白い目を向けていた
「盛り上がっている所を申し訳ないが、キンバリー侯子、君がユリアーナ嬢と婚約を結び直す事は、万に一つもないよ」
王族の座る席の後ろ、立ち上がりゆっくりと階段を1人の貴公子が降りてきた
さて今この騒動を見ているであろう父の方に視線を向けるとお互いに目が合った
父の隣では公爵家にアンナ母娘を紹介した伯爵が頭を抱えている
溜め息を堪えながら視線をアンナに戻すと
「公爵家の屋敷に住むというのは、間違いではないわね。ただ、公爵家に迎えられた、という事の意味を正しく理解しなかったようだけれど」
「どうしても、認めてくれないって事ですかっ?」
同じ事の繰り返しで話しが進まない、通じない、話しにならないとユリアーナは目眩がした
「もう何度も申しております。認める認めないではないのです。認めない以前に、父とアシュリー夫人は再婚をしておりません。したがって貴女も公爵家と養子縁組を結んでいないのです。公爵家と貴女方母娘とは全くの他人ですの。リスタス男爵がお亡くなりになって、爵位を継げないことを気の毒に思って、使用人として迎えただけの事です」
オブラートに包んでいては、アンナの思い込みを正せないと、今までのように柔らかい言葉を使うことなく、はっきりと事実を突き付けた
「う、うそ……嘘よっ、そんなの知らないっ。お義姉様がいつものように権力を使って……」
「嘘じゃないのか、アンナが知らないと言ってるんだぞ?」
ユリアーナは呆れた目を2人に向けると
「嘘ではありません。このような公で、国中の貴族の方々を前に嘘を言うわけがないでしょう。それに、貴方型はいつも、権力を使って、とわたくしに言いますけれど、言いがかりも甚だしいですわね。だいたい、権力を使おうとしたのは、キンバリー様、貴方ではありませんか」
「なっ…俺がいつ……」
アイザックが目を剥いて噛み付く
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言葉を詰まらせて声もなく口を喘がせると、絞り出すように
「じゃあ、決まっていた通り、お前と俺が、結婚すれば……」
「そんなっ……アイザック様、私は」
アンナがアイザックの腕に縋りついた
「ユリアーナと結婚しないと公爵は継げないんだ。わかってくれアンナ。お前愛しいと思うのはお前だけだから」
勝手な事を言い合う2人を黙って見ていれば、お花畑な事を公衆の面前で堂々と言うアイザックに周囲は白い目を向けていた
「盛り上がっている所を申し訳ないが、キンバリー侯子、君がユリアーナ嬢と婚約を結び直す事は、万に一つもないよ」
王族の座る席の後ろ、立ち上がりゆっくりと階段を1人の貴公子が降りてきた
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