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「今宵は学園の卒業を祝う日だ。卒業生の門出を盛大に祝おう」
にこりと笑みを浮かべた王太子がホールを見渡し声を上げた
それを合図に演奏が始まる
卒業生の中で1番身分の高いものからダンスをはじめるのがマナーである
レイモンドがユリアーナの腰を抱いてホールの中央にエスコートすると、美しい2人のダンスに見惚れた
「最後の夜会になるだろう。最後まで存分に堪能するが良い」
ぴくりとも動かず項垂れるアイザック達令息と奇声を上げるアンナに冷たく言い放って王太子がその場を去った
王太子が切り替えた瞬間にさっきの断罪劇は過去のものとなった
貴族達の中ではこの場にいるアイザック達はいないものと同義なのだ
音楽が演奏され皆もそれぞれダンスをはじめる
楽しげに笑い話す声があちらこちらから湧き上がる
王太子が最後までと言ったからには帰る事も許されない、針のむしろだった
レイモンドが愛おしげにユリアーナの耳元で何かを囁きユリアーナが顔を染める
会場の者達は皆気づいてしまった、なぜユリアーナのドレスが深いサファイアブルーなのかという事を
帝国では祝いの席でも黒が使われるが、王国の祝いの席では女性は黒を纏わない
レイモンドの髪は濡れたような綺麗な黒髪だ、だからドレスに黒は使わず、代わりにユリアーナの瞳のサファイアブルーなのだ、そしてレイモンドの瞳の金を使って刺繍を入れる事で2人の色を交わらせた
貴婦人や令嬢達はうっとりと2人を見詰めながら
「氷の貴公子と噂でしたけれど、ユリアーナ様だけには溶けるのですわね。素敵ですわ」
王太子も自分の婚約者の手を取ってダンスをはじめた
2組の美しいカップルがダンスをする光景はそれはそれは美しかった
レイモンドやユリアーナへの賛辞が会場中で囁かれていた
アンナはギリギリと歯を噛み締めていた
自分が主役だと思っていた、ユリアーナを断罪したアイザックが自分と婚約を宣言して公爵家を継ぐ、それを貴族達が祝ってくれる、お姫様になれるのだと思い込んでいた
勘違いをしているという事が、アンナには理解出来ていなかったのだ
自分に都合良く進んでいくのだと思い込んでいるそれこそが勘違いであるという事が
幸せに祝福されるユリアーナ、誰にも認識されないアンナ
そのまま夜会は終わりを告げた
にこりと笑みを浮かべた王太子がホールを見渡し声を上げた
それを合図に演奏が始まる
卒業生の中で1番身分の高いものからダンスをはじめるのがマナーである
レイモンドがユリアーナの腰を抱いてホールの中央にエスコートすると、美しい2人のダンスに見惚れた
「最後の夜会になるだろう。最後まで存分に堪能するが良い」
ぴくりとも動かず項垂れるアイザック達令息と奇声を上げるアンナに冷たく言い放って王太子がその場を去った
王太子が切り替えた瞬間にさっきの断罪劇は過去のものとなった
貴族達の中ではこの場にいるアイザック達はいないものと同義なのだ
音楽が演奏され皆もそれぞれダンスをはじめる
楽しげに笑い話す声があちらこちらから湧き上がる
王太子が最後までと言ったからには帰る事も許されない、針のむしろだった
レイモンドが愛おしげにユリアーナの耳元で何かを囁きユリアーナが顔を染める
会場の者達は皆気づいてしまった、なぜユリアーナのドレスが深いサファイアブルーなのかという事を
帝国では祝いの席でも黒が使われるが、王国の祝いの席では女性は黒を纏わない
レイモンドの髪は濡れたような綺麗な黒髪だ、だからドレスに黒は使わず、代わりにユリアーナの瞳のサファイアブルーなのだ、そしてレイモンドの瞳の金を使って刺繍を入れる事で2人の色を交わらせた
貴婦人や令嬢達はうっとりと2人を見詰めながら
「氷の貴公子と噂でしたけれど、ユリアーナ様だけには溶けるのですわね。素敵ですわ」
王太子も自分の婚約者の手を取ってダンスをはじめた
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レイモンドやユリアーナへの賛辞が会場中で囁かれていた
アンナはギリギリと歯を噛み締めていた
自分が主役だと思っていた、ユリアーナを断罪したアイザックが自分と婚約を宣言して公爵家を継ぐ、それを貴族達が祝ってくれる、お姫様になれるのだと思い込んでいた
勘違いをしているという事が、アンナには理解出来ていなかったのだ
自分に都合良く進んでいくのだと思い込んでいるそれこそが勘違いであるという事が
幸せに祝福されるユリアーナ、誰にも認識されないアンナ
そのまま夜会は終わりを告げた
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