勘違いって恐ろしい

りりん

文字の大きさ
18 / 19

18

しおりを挟む
  夜会が終わり屋敷に帰ると、アシュリー夫人も騎士に引き渡された後だった
  メイド達の手によって2人の荷物は処分され、アンナ母娘が来る以前の屋敷に戻った
  戻ったと言っても変わった事も沢山ある
  一番の変化は、ユリアーナの婚約者がレイモンドに変わった事だが、公爵家の使用人達はレイモンドを大変歓迎していた
  ここ数ヶ月のアイザックのユリアーナに対する態度を知っていれば当然の事であろう
  アンナ母娘の事を口にする物は誰一人いなかった
  ここでももう、いない者とされているのだ

  「ただいま。今日はもう休みますわ」

  湯浴みの準備が整っていたので、手早く済ませるとベッドに入った
  ユリアーナもまだ年若い少女である、精神的にも色々疲れたのだろう、すぐに眠りについた

  翌日は朝早くから訪問者がひっきりなしであった
  降格となり伯爵となったアイザックの両親をはじめ、アンナの取り巻きであった令息達の両親達である
  朝食の時にルーカスから各家への処遇については聞かされていた為、ユリアーナからは謝罪を受け入れる旨だけを伝えた
  彼らは憔悴しきっていたが、これから暫くは令息達の元婚約者達に対する謝罪や処理に追われるだろう
 元婚約者達令嬢は、女官として王宮に召される者も多数らしい
  王宮では独身の貴族令息や騎士達との出会いもあるはずだ
  それぞれの元婚約者と歩むはずだった未来よりも幸せな未来を送れる事を願うばかりである
  北に出兵する達は、これから大変な後悔の日々を送るだろう
  アンナ母娘を紹介した伯爵も謝罪に訪れた
  彼ら夫婦もまさかアンナがあのような勘違いを起こすとは思ってもいなかったようだ
  男爵当主が亡くなって爵位を失い平民となる母娘を憐れんで公爵家に紹介したのは、行儀見習いとして公爵家で務めあげれば、アンナにとって箔が付く事で、それなりに良い縁談が得られるであろう、という思い遣りであったのだ
  アンナが弁えていればその未来は手にしていただろう
  アシュリー夫人にもそのように口添えしていたらしいが、アンナが勘違いをしたように、アシュリー夫人もそれ以上の欲に溺れてしまったようだ
  伯爵にも謝罪を受け入れる旨は伝えた
  彼らの処分が決まり、謝罪を受け入れた事で、ユリアーナはもうこの問題への関わりはないと宣言した
  
  
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

侯爵令嬢は限界です

まる
恋愛
「グラツィア・レピエトラ侯爵令嬢この場をもって婚約を破棄する!!」 何言ってんだこの馬鹿。 いけない。心の中とはいえ、常に淑女たるに相応しく物事を考え… 「貴女の様な傲慢な女は私に相応しくない!」 はい無理でーす! 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 サラッと読み流して楽しんで頂けたなら幸いです。 ※物語の背景はふんわりです。 読んで下さった方、しおり、お気に入り登録本当にありがとうございました!

あなたがそう望んだから

まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」 思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。 確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。 喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。 ○○○○○○○○○○ 誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。 閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*) 何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

初めまして婚約者様

まる
恋愛
「まあ!貴方が私の婚約者でしたのね!」 緊迫する場での明るいのんびりとした声。 その言葉を聞いてある一点に非難の視線が集中する。 ○○○○○○○○○○ ※物語の背景はふんわりしています。スルッと読んでいただければ幸いです。 目を止めて読んで下さった方、お気に入り、しおりの登録ありがとう御座いました!少しでも楽しんで読んでいただけたなら幸いです(^人^)

婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~

tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!! 壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは??? 一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

婚約破棄されたので、隠していた聖女の力で聖樹を咲かせてみました

Megumi
恋愛
偽聖女と蔑まれ、婚約破棄されたイザベラ。 「お前は地味で、暗くて、何の取り柄もない」 元婚約者である王子はそう言い放った。 十年間、寡黙な令嬢を演じ続けた彼女。 その沈黙には、理由があった。 その夜、王都を照らす奇跡の光。 枯れた聖樹が満開に咲き誇り、人々は囁いた。 「真の聖女が目覚めた」と——

筆頭婚約者候補は「一抜け」を叫んでさっさと逃げ出した

基本二度寝
恋愛
王太子には婚約者候補が二十名ほどいた。 その中でも筆頭にいたのは、顔よし頭良し、すべての条件を持っていた公爵家の令嬢。 王太子を立てることも忘れない彼女に、ひとつだけ不満があった。

勝手にしなさいよ

恋愛
どうせ将来、婚約破棄されると分かりきってる相手と婚約するなんて真っ平ごめんです!でも、相手は王族なので公爵家から破棄は出来ないのです。なら、徹底的に避けるのみ。と思っていた悪役令嬢予定のヴァイオレットだが……

私知らないから!

mery
恋愛
いきなり子爵令嬢に殿下と婚約を解消するように詰め寄られる。 いやいや、私の権限では決められませんし、直接殿下に言って下さい。 あ、殿下のドス黒いオーラが見える…。 私、しーらないっ!!!

処理中です...