THING MISSION

広魔叶夢

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ファーストミッション 3前編

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 藤崎未羽、藤崎昌太は少し古ぼけた廃校に来ていた。
「私たちのミッションは、奏でることで得られる力を理解しろ、だってさ。」
未羽は昌太に言った。昌太に表情の変化はない。無口のままだ。昌太は一年前、とある事故が原因で感情を表に出すことがなくなった。それからは姉である未羽が温かく寄り添ってきたのだった。
「じゃ、いこう。」
未羽と昌太はしっかりと手を握り、廃校の中へと入っていった。
 廃校の中は不思議な状態になっていた。
「音楽室・・・だけ?」
学校の中にあるのは音楽室だけで音楽室A、B、Cと続いていた。
「Aに入ろう」
昌太が未羽の手を取り、音楽室Aに入った。
 中に入ると、大きな銀色のオオカミが座っていた。
「オオカミ・・・?」
「フェンリルじゃ馬鹿者」
「しゃべった」
フェンリルはゆっくりと立ち上がり未羽たちに近づいた。そして、煙に包まれ、フェンリルは獣人姿となった。
水色の髪には白いメッシュが入っていた。青黒い目がギラリと光る。
「そんなに怖がらなくても良い。私の名はルフリ・アキラス。見ての通り種族はフェンリルだ。藤崎未羽、藤崎昌太。お前たちの相棒となる。musicのファイターたちに直接攻撃の干渉をすることはできない。基本的に私はお前たちの防衛を行う。」
ルフリは優しく微笑み、一歩近づいた。
「ところで!ミッションは?」
未羽は怪訝な表情が消えていない。
「襲うつもりはないのだが・・・ミッションは文章の通りだ。自分の能力を理解しな。それと、昌太・・・」
ルフリはまっすぐと昌太を見つめて真顔で伝えた。
「お前の事情はよくわかっている。深く気負う必要はない。」
昌太は小さく微笑み、未羽の手を取って教室を出て行った。
 昌太はキョロキョロしながらもとても楽しそうに廊下を進んでいく。
「ちょっと昌太!?まだ話は・・」
「ルフリさんは大丈夫だよ。。」
「音?」
「多分僕の能力。人の感情とか、力の強さによって人の中から音が聞こえてくる。」
昌太は自身の能力を理解したようだった。物体からも、人からも等しく音が奏でられている。音楽を書き直して形にすることができれば、利用したものの特徴捉えた攻撃や回復ができるかもしれない。そんな力だ。
「ここからは別々に分かれた方がいいかもね。」
「なんで?」
「私は自分の能力をまだよくわかっていないもの。」
「そっか。」
二人は真逆の方向へと歩いて行った。
先ほどとは違う二人の関係性にルフリは少し胸を痛めた。
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