16 / 18
16.母様の裏切り
しおりを挟む
16.母様の裏切り
オルハウスに戻り、その夜の集会で、3日後の反乱軍の決起日について確認を取り合った。
白い粉を手に入れた今、こちらに運が向いている。私は銃撃隊の配置場所とその他の市民兵の構成、リーダーとの連絡を伝えた。また、王宮の見取り図を作り、リーダー各の者には頭に入るまで叩き込んだ。
「王宮の騎兵団は、分散してくる攻撃に弱い。だから、一方は銃撃し、一方で武器をもって倒しにいく。私が攻撃の合図を送るから、各配置について、隠れながら順番に攻撃を仕掛けるんだ。あちらからの攻撃にひるむな!必ず、王宮は陥没する!!」
私は声を高らかに、皆の前で作戦を伝え、結束を呼び掛けた。
「そうだ!俺たちはやれる!」
「そうさ!幼子のミルクのためにも、やらないといけないさ!」
「負けてられない!!自分たちで、自分たちの権利を勝ち取るんだ!!」
「おおおおお!!!!!!」
決起日が近くなり、皆の顔には緊張が色濃くあらわれるようになった。それと共に、興奮と熱い気持ちは高らかに響き渡った。今、打倒王宮というフレーズに、皆が一つになっている。
夕飯時、母様に、スープとパンの夜ご飯を持って行こうと2階に上がった。
扉を開けると、母様はテーブルにむかい、一生懸命書いていた。
よほど集中しているからか、私の気配を感じていない。
「母様?」
「??!!」
声をかけると、よほど驚いたようで、持っていたペンを落とした。
「大丈夫?」
私はペンを拾い、母様に渡すと、手紙に゛アルフレッド様 ‘’と書いてあるのが見えた。
「違うのです、これは、これは。」
母様は慌てふためき、手紙を背中に隠した。
「見せてください・・。」
嫌な予感がした。最近、母様は体調が良くないと、眠っていることが多かった。夜更けに、ダニエルやサーラとこの部屋で打ち合わせをしたこともある。声を低めて話していたが、母様が起きていたとしたら、十分に聞こえる大きさだった。
「やめて、やめなさい!」
嫌がる母親から、無理やり手紙を奪い取った。
゛
アルフレッド様
反乱軍の決起の日は、変わらずに3日後になっていることをお伝えします。
作戦のほうは、私が聞いた範疇でここにお伝えします。
重ね重ね、私が漏らしたということはご内密にお願いします。
そして、情報をお伝えすることと引き換えの、お約束は必ず守ってください・・・ ‘’
手紙は書きかけで、そこまでで途切れていた。
「母様、今までも情報を王宮に手紙で伝えていたのですね?」
文句ばかり言っていた母様が、最近はおとなしいと思っていたのだ。
「私は、私は、こんな生活は耐えられないのです、許してください、アルフレッド様から、シャーロットの動向を伝えたら、王宮に戻してもらえるようにお約束したのです。もちろん、そのときは貴方も一緒にと頼んであります!」
母様は、必死な形相で私を説得しようと懸命だった。
髪が乱れ、顔色も青ざめている。
「母様、どこまで情報を伝えているのですか?」
母様の前では、王宮攻略の作戦は話していないはずだ・・・。だが、もし聞き耳を立てていたらと思うと、ぞっとしてくる。これまでのすべてが無駄になってしまうのだ。
「あなたが反乱軍に加わったことと、反乱の日が3日後であることまでは伝えています。」
母様の顔色はますます血の気が引いていく。
「本当に、それだけですか?作戦の内容は?!」
抑えようとしても、声は荒くなってしまう。
「ひい、それはこれから書こうとしていたところです。今日の手紙で書こうかと・・・」
では、まだ作戦の内容までは伝わっていないということか。
私は安堵し、母様を椅子に縛り付けた。
「母親に何をするのですか???」
母様は泣きながら抵抗するが、無力であった。
「親不孝をすみません。あなたから、作戦が漏れていくのだけは避けなければいけない。」
私は母様の手首も縄で縛ると、急いでダニエルに事の次第を伝えた。
ダニエルは2階の部屋にやって来ると、母様を見てため息をついた。
「どうしようか、決起日がむこうに伝わっている。」
ダニエルは情報が漏れていたことに、少なからず動揺していた。
「これは、もうすぐに決起するしかない。相手は3日後を決起だと思っている。逆手にとって、明日を決起日にしよう。もう、時間はない。急いで皆に伝えるんだ!」
冷静になってきた頭をフル回転して言うと、ダニエルは私に賛同して頷いた。
オルハウスに戻り、その夜の集会で、3日後の反乱軍の決起日について確認を取り合った。
白い粉を手に入れた今、こちらに運が向いている。私は銃撃隊の配置場所とその他の市民兵の構成、リーダーとの連絡を伝えた。また、王宮の見取り図を作り、リーダー各の者には頭に入るまで叩き込んだ。
「王宮の騎兵団は、分散してくる攻撃に弱い。だから、一方は銃撃し、一方で武器をもって倒しにいく。私が攻撃の合図を送るから、各配置について、隠れながら順番に攻撃を仕掛けるんだ。あちらからの攻撃にひるむな!必ず、王宮は陥没する!!」
私は声を高らかに、皆の前で作戦を伝え、結束を呼び掛けた。
「そうだ!俺たちはやれる!」
「そうさ!幼子のミルクのためにも、やらないといけないさ!」
「負けてられない!!自分たちで、自分たちの権利を勝ち取るんだ!!」
「おおおおお!!!!!!」
決起日が近くなり、皆の顔には緊張が色濃くあらわれるようになった。それと共に、興奮と熱い気持ちは高らかに響き渡った。今、打倒王宮というフレーズに、皆が一つになっている。
夕飯時、母様に、スープとパンの夜ご飯を持って行こうと2階に上がった。
扉を開けると、母様はテーブルにむかい、一生懸命書いていた。
よほど集中しているからか、私の気配を感じていない。
「母様?」
「??!!」
声をかけると、よほど驚いたようで、持っていたペンを落とした。
「大丈夫?」
私はペンを拾い、母様に渡すと、手紙に゛アルフレッド様 ‘’と書いてあるのが見えた。
「違うのです、これは、これは。」
母様は慌てふためき、手紙を背中に隠した。
「見せてください・・。」
嫌な予感がした。最近、母様は体調が良くないと、眠っていることが多かった。夜更けに、ダニエルやサーラとこの部屋で打ち合わせをしたこともある。声を低めて話していたが、母様が起きていたとしたら、十分に聞こえる大きさだった。
「やめて、やめなさい!」
嫌がる母親から、無理やり手紙を奪い取った。
゛
アルフレッド様
反乱軍の決起の日は、変わらずに3日後になっていることをお伝えします。
作戦のほうは、私が聞いた範疇でここにお伝えします。
重ね重ね、私が漏らしたということはご内密にお願いします。
そして、情報をお伝えすることと引き換えの、お約束は必ず守ってください・・・ ‘’
手紙は書きかけで、そこまでで途切れていた。
「母様、今までも情報を王宮に手紙で伝えていたのですね?」
文句ばかり言っていた母様が、最近はおとなしいと思っていたのだ。
「私は、私は、こんな生活は耐えられないのです、許してください、アルフレッド様から、シャーロットの動向を伝えたら、王宮に戻してもらえるようにお約束したのです。もちろん、そのときは貴方も一緒にと頼んであります!」
母様は、必死な形相で私を説得しようと懸命だった。
髪が乱れ、顔色も青ざめている。
「母様、どこまで情報を伝えているのですか?」
母様の前では、王宮攻略の作戦は話していないはずだ・・・。だが、もし聞き耳を立てていたらと思うと、ぞっとしてくる。これまでのすべてが無駄になってしまうのだ。
「あなたが反乱軍に加わったことと、反乱の日が3日後であることまでは伝えています。」
母様の顔色はますます血の気が引いていく。
「本当に、それだけですか?作戦の内容は?!」
抑えようとしても、声は荒くなってしまう。
「ひい、それはこれから書こうとしていたところです。今日の手紙で書こうかと・・・」
では、まだ作戦の内容までは伝わっていないということか。
私は安堵し、母様を椅子に縛り付けた。
「母親に何をするのですか???」
母様は泣きながら抵抗するが、無力であった。
「親不孝をすみません。あなたから、作戦が漏れていくのだけは避けなければいけない。」
私は母様の手首も縄で縛ると、急いでダニエルに事の次第を伝えた。
ダニエルは2階の部屋にやって来ると、母様を見てため息をついた。
「どうしようか、決起日がむこうに伝わっている。」
ダニエルは情報が漏れていたことに、少なからず動揺していた。
「これは、もうすぐに決起するしかない。相手は3日後を決起だと思っている。逆手にとって、明日を決起日にしよう。もう、時間はない。急いで皆に伝えるんだ!」
冷静になってきた頭をフル回転して言うと、ダニエルは私に賛同して頷いた。
104
あなたにおすすめの小説
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
聖女に負けた侯爵令嬢 (よくある婚約解消もののおはなし)
蒼あかり
恋愛
ティアナは女王主催の茶会で、婚約者である王子クリストファーから婚約解消を告げられる。そして、彼の隣には聖女であるローズの姿が。
聖女として国民に、そしてクリストファーから愛されるローズ。クリストファーとともに並ぶ聖女ローズは美しく眩しいほどだ。そんな二人を見せつけられ、いつしかティアナの中に諦めにも似た思いが込み上げる。
愛する人のために王子妃として支える覚悟を持ってきたのに、それが叶わぬのならその立場を辞したいと願うのに、それが叶う事はない。
いつしか公爵家のアシュトンをも巻き込み、泥沼の様相に……。
ラストは賛否両論あると思います。納得できない方もいらっしゃると思います。
それでも最後まで読んでいただけるとありがたいです。
心より感謝いたします。愛を込めて、ありがとうございました。
あなたのおかげで吹っ切れました〜私のお金目当てならお望み通りに。ただし利子付きです
じじ
恋愛
「あんな女、金だけのためさ」
アリアナ=ゾーイはその日、初めて婚約者のハンゼ公爵の本音を知った。
金銭だけが目的の結婚。それを知った私が泣いて暮らすとでも?おあいにくさま。あなたに恋した少女は、あなたの本音を聞いた瞬間消え去ったわ。
私が金づるにしか見えないのなら、お望み通りあなたのためにお金を用意しますわ…ただし、利子付きで。
【完結】ジュリアはバツイチ人生を謳歌する
ariya
恋愛
エレン王国の名門貴族・アグリア伯爵家に嫁いだジュリア・アグリア(旧姓ベルティー)。
夫のアベル・アグリア伯爵は、騎士として王妃の護衛任務に没頭し、結婚翌日からほぼ別居状態。
社交界のパーティーでは妻のエスコートを代理人に任せ、父の葬儀にも顔を出さず、事務的な会話と手紙のやり取りだけの日々が続く。
ジュリアは8年間の冷遇に耐え抜いたが、ある朝の食事中、静かに切り出す。
「私たち、離婚しましょう」
アベルは絶句するが、ジュリアは淡々と不満を告げる。
どれも自分のしでかしたことにアベルは頭を抱える。
彼女はすでに離婚届と慰謝料の用意を済ませ、夫の仕事に理解を示さなかった「有責妻」として後腐れなく別れるつもりだった。
アベルは内心で反発しつつも、ジュリアの決意の固さに渋々サイン。
こうしてジュリア・アグリアは、伯爵夫人としての全てを置き去りにし、バツイチ人生を開始する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる