道具屋のおっさんが勇者パーティーにリンチされた結果、一日を繰り返すようになった件。

名無し

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五十五話 道具屋のおっさん、感心する。

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「ただいまー」

 いつも通り、オルグのやつが武器屋に帰ってきた。

 今日はこいつを弄るのにとっておきの新戦力を用意してあるんだ。ミヤレスカ――鬼畜のエクブス――にとっては、まさに本日のメインディッシュといっても過言ではないだろう……。

「おかえりなさいませ、ですわ」

「……あ、あなたは……ミヤレスカ様ではないですか! ……って、え!?」

 ひざまずいてすぐ、呆然とした様子で顔を上げるオルグ。無理もない。今お前の目の前にいる僧侶ミヤレスカは全裸なんだからな……。

「見ましたわね……」

「……え? だ、だって、全裸で立ってたら、そりゃ……」

「まぁぁ、いい歳して言い訳は見苦しいですよおぉ……。庶民であるあなたが私の裸を見た罪は重いですっ! 天罰を与えて差し上げますわ!」

「そ、そそそ、そんなぁ……」

 あまりにも理不尽な天罰だ。考えたのは俺だが……。

「覚悟なさいぃぃぃっ!」

「ひぎゃ!?」

 ミヤレスカの蹴りがオルグの股間にヒットする。本当の地獄はこれからだ……。

「ヒール! ヒルヒルヒルヒルッヒールウゥゥウッ! あーそれそれっヒールヒルヒルヒルッヒールウウゥゥッ!」

「のぶぁ! ぶふぇ! びぎゃあ! はびゃああぁあ! もんぐあっぁあぁぁあぁあああぁ!」

「……うっ……」

 オルグに対する激しい玉蹴りとヒールの繰り返しを見て、俺は感心しつつも吐き気を催していた。俺も一度やられたことがあるからな。全身から汗が滲み出てきて、痛みさえも蘇ってくるようだ……。



「「「「チュー……」」」」

 最早神の領域だった。

 俺と三人の性奴隷たちによるクアドロプルキッスが決まった瞬間である。お互いの顔がぶつかるのでかなりやり辛いが、みんなで顎を軽く上げ、唇を思いっ切り突き出すようにやればなんとかできるのだ。

 ちなみに俺たちの足元には、アヘ顔で昇天したオルグがいる。こいつは自覚がないだけでエレネ同様にマゾの素質があるんだから、ある意味幸せな死に方といえるだろう。

 さあ、次はカードだ。神様を煽てて9枚目のカードをゲットしないとな。

「凄いです。10250もあります……」

「マジか……」

 エレネがステータスカードでミヤレスカを確認したところ、レベルが高いのもあるが運の数値が5桁もあってずば抜けていたので、彼女に引かせることにした。なんせ、神様のカードはあと2枚だからな。ここまで来て外れを引くわけにもいかない。

「まあ、当然の結果ですわね……」

「……あ?」

「あ、申し訳ございません。エクブスの戯言ですわ。モルネト様ぁ……」

 俺が睨みつけると、ミヤレスカは途端にトロンとした顔になってスカートをへそが見えるまでたくし上げた。

 これは礼儀作法カーテシーの一種であり、反抗をする気が一切ないということを証明するためのものなのだ。もちろんノーパンだ。さすがに高貴な産まれなだけあって、厳しく躾けてやればご主人様の言うことはちゃんと聞くようになるということだろう。

 ――神様のところに向かい始めて、しばらくして例のおぼろげな灯りが見えてきた。

 神様のほうから来ないってことは、今日も準備に忙しいのかな? さて、今度は一体どんな七変化を見せてくれるのか……。

「よう来たのっ。モルネト、エレネ、リュリア、それにミヤレスカ」

「あ、あなたが噂の神様……」

 ミヤレスカが打ち震えてる。そりゃそうか。一応神にお仕えする身だもんな。こいつの場合は邪神のほうが似合うが……。

 って、なんか今日の神様、違和感ありありだなあ。

「ホホホッ……モルネトよ、どこがどう違和感あるんじゃ……?」

 神様がドヤ顔で俺の周りをうろつく。胸のところに凄く厚みがあるんだよなあ……。

「ローブの中に風船かなんかが入ってるみたいだけど……」

「ふむう。脱がせてみるがよいっ」

「そ、それじゃ遠慮なく……う、うわっ……」

「「「わわっ」」」

 奴隷たちが驚くのも無理はない。神様の着ているローブを下から勢いよく脱がせると、幼女のものとは思えない爆乳が飛び出してきたからだ……。

「……神様……これは……」

「どうじゃ、典型的なギャップ萌え! 幼女に爆乳じゃ!」

「……」

 もう笑わせようとしてるとしか思えんな。盛大に滑ってるが……。

「せ……折角モルネトを喜ばせようと思って頑張ったのに……バカァ!」

「……」

 いくらなんでもこれはなあ。

「神様、カードを……」

「嫌じゃ!」

「……」

 参ったなあ……って、いい手があった。

「もみもみ、もみもみ……」

「……んあ、あうあ。な、なんという罰当たりにゃ……」

「でも気持ちいいんだろ? なあ。俺のことが好きなんだろ……?」

「うぐっ……ひっく……好きなのじゃ……。神様に向かってこんなキモイ台詞を吐いたのはお前が初めてじゃ。モルネト……」

「……」

「カードをやろう……。残り2枚じゃ。心して引くがよいっ……」

「で、では私が……。すーはー……」

 ミヤレスカが深呼吸して、並べられた2枚のカードのうち右のやつを引く。

「これでお願いしますわ、神様……」

「おおっ。やりおるのお……」

 カードを見た神様の反応からして外れじゃないのはわかった。運が5桁なだけあって、やるじゃねえかエクブス……って、もう視界が変わっていくところだった。また説明を聞き逃すとはな……。
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