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第7話
ステータス
名前:『白石優也』
年齢:『15』
性別:『男』
称号:『いじめられっ子』『Gクラス』『ラッキーマン』
レベル:『30』
腕力:『20』
俊敏:『19』
体力:『15』
技術:『2』
知力:『1』
魔力:『14』(+13)
運勢:『16』(+14)
MP:『0』
DP:『420』
スキル:『合成マスター』『鑑定眼レベル1』『異空間レベル1』
従魔:『クロム』
武器:『ゼリーソード』
防具:『水の鎧』
道具:『無限の水筒』
素材:『神秘の羊羹』
「おぉっ……」
一生懸命祈った結果、結構上がっていた。ただ、時間をかけたのに筋力トレーニングと違って若干上がりにくかったのは、お祈りに少々邪念が混じっていたからかな? 欲望ともいうけど。
時刻は朝の7時になろうとしている。授業まであと1時間はあるってことで、『鑑定眼』スキルをそこら辺にいる人たちに使ってみる。未だに成功はしてないけど、それでもいずれは成功するはず!
すんなりポジティブ思考になれたのは、運勢を上げたおかげかもしれない。
僕は食堂までの間、道行く生徒たちに次々と『鑑定眼』を使っていった。成功しなくても使っていけばスキルレベルは上がるんだし問題ない。
窓からは朝陽が射し込んできて、生徒の往来も活発になってきているので鑑定し放題だ。というか、魔力を上げたおかげかあまり消耗してない気がする。上げてよかったー。
ん、視界にメッセージが。
『白石優也様の【鑑定眼】スキルのレベルが上がりました。鑑定成功率の上昇とともに、対象の固有情報を一つ調べることができます』
おー。努力は実を結ぶとはこのことだね。固有情報を一つ調べられるってことは、基本ステータス以外に見たい情報を一個分追加できるわけだ。楽しみ。
あっ……! 歩いてるとツインテールの女子生徒が滑って転んで、白い下着がチラッと見えた。おおぉ、初めて遭遇するラッキースケベだ。
「くっ……」
「……」
いかにも悔しそうに、赤面しつつ立ち上がって僕のほうを振り返る少女。僕は見てないアピールで目を背けたけど、多分バレちゃってるな。てかこの子、猫耳と眼帯つけてる。オタクな子なのかな?
「わっ⁉」
「ちょっ……」
そうかと思ったら、彼女はまたしても転んで下着を披露した。今度は丸見えだ。ははっ……お祈りの効果、凄いや……。
「む……むうぅうっ! ここ、滑りすぎだろっ! もおぉおっ!」
彼女は床を踏みつけて八つ当たりすると、悔しそうに走り去っていった。は、はやっ……。なんか、完全勝利しちゃった気分だ。って、遠ざかる彼女の背中に『鑑定眼』スキルを使ってみたら、視界に情報が浮かんでる。ようやく成功したみたいだ!
ステータス
名前:『青野小鳥《あおのことり》』
年齢:『15』
性別:『女』
称号:『中二病』『Fクラス』『スピード狂』
レベル:『1』
腕力:『1』
俊敏:『22』
体力:『2』
技術:『3』
知力:『2』
魔力:『3』
運勢:『2』
MP:『23』
DP:『0』
スキル:『逃げ足』
従魔:『無し』
武器:『カースクロー』
防具:『白い猫耳』『邪気の包帯』
道具:『無し』
素材:『無し』
下着の色:『ホワイト』
おー、いいねえ。称号の一つに『中二病』ってある。ははっ、それでも全然いいじゃないか、まだ僕と同じ15歳なんだから。
スキルも武具もあるし、探索者としてそこそこ頑張ってる感じだ。俊敏値がやたらと高いから『スピード狂』っていう称号がついてるのもわかる。
最後の情報――下着の色については、既にこの目で見て知ってるんだけど、頭にこびり付いてしまって、それが『鑑定眼』に反映されちゃったみたいだ。これが固有情報か。なんかとどめみたいになった格好だけど、まあ本人は知る由もないし。
っていうか、青野……? そういえば、知り合いの青野弥助さんには孫がいるとか言ってたような? それもFクラスって……いや、この時点だとまだ確定したわけじゃない。その可能性は充分にあるけど。
それより、ほかの情報を詳しく鑑定してみようか。
名称:『逃げ足』
種別:『技能』
レア度:『A』
効果:『俊敏+20。その場から逃げようと思うと、1分間というほんの短い間だが驚くべき速度で走ることができる。そのあと、10分間俊敏値が1になって動作が遅くなる』
なるほど。だからあんなに逃げるのが速かったんだ。あれは本当に異常な速度だったからなあ。
名称:『カースクロー』
種別:『武器』
レア度:『B』
効果:『呪いの効果がある爪。この爪でひっかかれた場合、低確率ではあるが間接的な接触であっても呪いを受ける。なお、呪われた相手は、5分間すべてのステータスが1になる』
うあ、結構えぐい効果だね。スピードのある子だし、低確率とはいえ一度でも呪われてしまえば、まさに猫に弄ばれる鼠状態になりそうだ。
名称:『白い猫耳』
種別:『防具』
レア度:『C』
効果:『真っ白な獣耳。装備すると本物の猫耳のようにピコピコ動く。以上』
「……」
いや、以上って。それ以上の効果はないのかと説明に突っ込みたくなった。まあ可愛いからいいのかな?
僕からしてみたら、彼女自体が本物の獣人じゃないから微妙だけど……。っていうか、猫にこだわりがありそうなのに名前は小鳥なのがユニークだ。
名称:『邪気の包帯』
種別:『防具』
レア度:『B』
効果:『邪気が封じられた包帯。持っているだけで右目か左目が疼き出す。右目に装備すると視界はその分悪くなるが、格好良いし眠気覚ましの効果がある。なお、左目につけると逆に眠くなる』
お……格好良いだけで終わったらまた突っ込むところだったけど、つけ方によって覚醒や睡眠の効果もあるのか。中々いい感じの装備だね。これは欲しいかも。不良たちに見られたら一瞬で『中二病』っていう称号がつきそうだけど……。
っと、鑑定に時間をかけすぎちゃった。授業が始まる予定の8時まであと30分しかないし、早く食堂へ行かなきゃ。そういうわけで、僕はさっきの子ほどじゃないにしても廊下を疾走し、一階の食堂へ到着するのだった。
いつもなら廊下は走っちゃいけませんって注意されそうだけど、運よく先生は通らなかったみたいだ。
というか、朝なのに異様に食欲がある。このステータスで運動したからかな? 体が大量の糖質と脂を求めているんだ……!
「あら、優也君。今日もたまごサンドイッチ?」
「あ、いえ。チャーハン大盛と背脂ラーメン大盛で!」
「えっ……」
食堂のおばちゃんがびっくりしてる。そりゃそうか。朝頼むのはいつもたまごサンドか、たまにツナマヨおにぎりだったからね。
「ズルズルズルッ……!」
僕はラーメンを思いっきり啜っていた。やめられない、とまらない。既にチャーハンは平らげてるし、ラーメンに至っては替え玉10個目だ。
「おい、おめー、白石優也っていうんだろ?」
「ズズッ……」
ん、なんか不良っぽい大柄な男の人に声をかけられたけど、僕は食べることに精一杯でそれどころじゃなかった。
「いいか、耳をかっぽじってよく聞け。俺の名は、五十嵐竜也《いがらしたつや》。前の学校じゃ、何人も半殺しにして停学処分を食らい、こっちに転校してきたってわけよ。おめー、Gクラスの番を張ってるそうじゃねえか。ちょっと面貸せや」
「ズルズルッ……」
折角美味しくラーメン食べてるのに、なんかおっかないこと言ってる。
これって、つまりあれか。僕がいじめられっ子じゃなくて番長ってことにして、それで間接的にやっつけてやろうっていうクラスメイトの魂胆だろうね。
「おいこら、シカトぶっこいてんじゃねーぞ⁉」
この人うるさいなあ。でもラーメン美味しいし、食べ終わるまでスルーしておこう。
「こいつ……!」
「あっ……!」
五十嵐って人にラーメンを足蹴にされて、床にぶちまけられた。まだ食べかけだったのに……。
「けっ、悔しいか? 食い意地張りやがってよ。おい、そんなに食いてえなら、犬みてえに四つん這いになって食えよ!」
「食い物を――」
「あ?」
「――粗末にするなっ!」
「ごばっ……⁉」
僕が立ち上がって振り向きざま、不良のボディをぶん殴ると、男はその場に崩れ落ちるように座り込んでしまった。
あれ……手加減したつもりなのに、彼は立ち上がる気配もなくゴホゴホ咳き込んでる。相当効いたみたい。
「五十嵐君。もう、こんなことしちゃだめだよ。ラーメン、無駄にしちゃったんだからね。僕、そういうのは許せないんだ……」
僕は五十嵐って人の腕を掴んで起き上がらせようとしたんだけど、ついつい力が入って持ち上げてしまった。
「ひっ……⁉ す、すすっ、すいやせん! 殺さないでください! 今すぐ残さず食べやすから! ジュルジュルジュルッ……!」
「えっ……」
不良が化け物でも見るかのように僕を見たかと思うと、床に落ちたラーメンを啜り始めた。うわ、きたなっ。
「「「「「ヒエッ……」」」」」
「……」
あれれ? なんかやたらと怯えた視線を周りから感じるし、僕が無慈悲なことを無理矢理やらせたみたいな空気になってるけど、まあいいや……。
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