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第三章 魔法学園
新情報に混乱してます
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気を取り直して顔をあげると、リークの隣に座っていたディルがそっと何か耳打ちしているのが見えた。
「陛下。私も反対です。やはりアロイスには本人として暮らしていただく方がよろしいと思います。」
いつになく丁寧に真剣な様子で述べるリークに全く緊張感なくアロイスが不満げな声をもらす。
「えぇ~別にどっちでもいいじゃん。」
「よくない!同じ階にイライザもいんだろ?俺が不愉快だからダメだ。」
今度はイライザが真っ赤になって俯いている。
陛下は面白そうにリークとイライザを見てからゆっくりと口を開いた。
「まぁ、賢者となった今では私が指図できることではないのでな。
本人の意思にゆだねるが周りの者の思いもくんで欲しいとは思う。」
「そうだぞアロイス、お前逆の立場で考えてみろ。
俺がマリーの隣の部屋で暮らしてて入ろうと思えばいつでも入れる状況だったらどうする?」
腰に手を当てて語るリークにアロイスは顔をしかめる。
「確かに、それは嫌だな~」
私としては隣にのんちゃんがいてくれた方が安心だけど…
チラッとアロイスを見るとにっこり微笑まれサッと視線を逸らしてしまう。
きゅっ、急に背が伸びて体つきも何だか逞しくなって…少年っぽかったのが…なんか、なんか、大人っぽくなってて前よりもっとドギマギしちゃうんだもん。
アロイスは分かっているのかいないのか、私の顔をのぞきこもうとしてくる。
私はサッとセーラの影に隠れた。
「アロイスだろうとリノアだろうとどっちでもいいさ。今はそんな話で揉めてる場合じゃねーんだから。」
アロイスは渋々といった様子で下がり私がホッとして出てくると
「あんたら、あの女の居所を突き止めて乗り込むつもりだったんだって?」
ニリーナ様の怒りがこちらに飛んできた。
雷のような鋭い声に再び隠れたい気持ちをグッと我慢する。
「計画したのは私の独断ですわ。どうか咎は私のみに。」
アスターさんが素早くニリーナ様たちの足元に跪き頭を下げる。
「いいえ。」
ソリーさんを始め、私たち女子組全員が否定しようと動き出したとたん。
「静かにしねーか。咎めてる場合じゃねーんだよ。
危ない行動した自覚があんならそれ以上は何も言わねー。私からはな。他の奴らは知らねーが、とにかく今話すべきことは別にあんだよ。
あの女をとっ捕まえる。
他のことは全部その後だ。」
私たちはもちろん大人たちもニリーナ様の言葉に神妙にうなずいた。
「さっきあの嬢ちゃんにこびりついた魔力を出した時に一通り見えたのさ。
マリーあの女はとことんお前を陥れようと企んでる。
こっちから乗り込まなくてもあっちから来るさ。
乗り込んでくる晴れの場を用意してやろうじゃねーか。」
「え!何で私を?私何かしてしまったんでしょうか?」
知らない間に恨みをかってたのかな、嫌だな~全然身に覚えがないけど。
「お前が何かしたんじゃない。聖女さ。その子孫であるお前に逆恨みしてんだよ。」
え?待って!新しい情報が多すぎて混乱してる。
私が誰の子孫?
「陛下。私も反対です。やはりアロイスには本人として暮らしていただく方がよろしいと思います。」
いつになく丁寧に真剣な様子で述べるリークに全く緊張感なくアロイスが不満げな声をもらす。
「えぇ~別にどっちでもいいじゃん。」
「よくない!同じ階にイライザもいんだろ?俺が不愉快だからダメだ。」
今度はイライザが真っ赤になって俯いている。
陛下は面白そうにリークとイライザを見てからゆっくりと口を開いた。
「まぁ、賢者となった今では私が指図できることではないのでな。
本人の意思にゆだねるが周りの者の思いもくんで欲しいとは思う。」
「そうだぞアロイス、お前逆の立場で考えてみろ。
俺がマリーの隣の部屋で暮らしてて入ろうと思えばいつでも入れる状況だったらどうする?」
腰に手を当てて語るリークにアロイスは顔をしかめる。
「確かに、それは嫌だな~」
私としては隣にのんちゃんがいてくれた方が安心だけど…
チラッとアロイスを見るとにっこり微笑まれサッと視線を逸らしてしまう。
きゅっ、急に背が伸びて体つきも何だか逞しくなって…少年っぽかったのが…なんか、なんか、大人っぽくなってて前よりもっとドギマギしちゃうんだもん。
アロイスは分かっているのかいないのか、私の顔をのぞきこもうとしてくる。
私はサッとセーラの影に隠れた。
「アロイスだろうとリノアだろうとどっちでもいいさ。今はそんな話で揉めてる場合じゃねーんだから。」
アロイスは渋々といった様子で下がり私がホッとして出てくると
「あんたら、あの女の居所を突き止めて乗り込むつもりだったんだって?」
ニリーナ様の怒りがこちらに飛んできた。
雷のような鋭い声に再び隠れたい気持ちをグッと我慢する。
「計画したのは私の独断ですわ。どうか咎は私のみに。」
アスターさんが素早くニリーナ様たちの足元に跪き頭を下げる。
「いいえ。」
ソリーさんを始め、私たち女子組全員が否定しようと動き出したとたん。
「静かにしねーか。咎めてる場合じゃねーんだよ。
危ない行動した自覚があんならそれ以上は何も言わねー。私からはな。他の奴らは知らねーが、とにかく今話すべきことは別にあんだよ。
あの女をとっ捕まえる。
他のことは全部その後だ。」
私たちはもちろん大人たちもニリーナ様の言葉に神妙にうなずいた。
「さっきあの嬢ちゃんにこびりついた魔力を出した時に一通り見えたのさ。
マリーあの女はとことんお前を陥れようと企んでる。
こっちから乗り込まなくてもあっちから来るさ。
乗り込んでくる晴れの場を用意してやろうじゃねーか。」
「え!何で私を?私何かしてしまったんでしょうか?」
知らない間に恨みをかってたのかな、嫌だな~全然身に覚えがないけど。
「お前が何かしたんじゃない。聖女さ。その子孫であるお前に逆恨みしてんだよ。」
え?待って!新しい情報が多すぎて混乱してる。
私が誰の子孫?
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