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第12章 真実
真実
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すぐさま店を出て地下鉄の駅に向かう。
心の中に残る一番の違和感の正体を確認したくて、あの花火を見た高層ビルに向かった。涼と男の人の後ろ姿を見かけたあのビルだ。
地下鉄の駅からエスカレーターを上がりながら、ビルの冷たい外壁を見上げると、どこか無機質で、記憶の中よりも大きく感じた。
エントランス横の案内板をチェックする。企業名がずらりと並んでいる。半分以上は英語だ。法律事務所、IT企業、外資系の広告代理店。
ひとつずつ目を追っていく。
そして、想像どおり、英語表記でINTERNATIONAL HOSPITAL、病院がそのビルにあることを見つけた。
きっと涼はここに通っていたんだ。
すぐにスマホで検索をすると、「日本で唯一、アメリカ最高峰の大学病院との提携」の説明文が出てきた。
やっぱり、そうだ。
違和感があったピースがつながって、溶けていく。
あの日の花火の場所を教えてくれたのは、涼の元恋人なんかじゃない。
たぶん、病院のドクターとかコーディネーターとか、病院の関係者だったのだろう。日本にいるとき、涼はアメリカの病院と連携しているこの病院に通っていたのだろう。
アメリカから母親が来てるって言ってたのも、もしかしたら、病気のことや治療のことの話だったのかもしれない。
バカみたいだ。
なんであの時、一瞬でも元恋人同士だって疑ったんだろう。
そして、なんで、あの夏、あんなに一緒にいたのに、涼の病気に気がつかなかったんだろうか?
涼が隠すのがうまかったから?
いや、あいつの明るい髪色に、街でひときわ目を引く洗練された身なり、軽い口調に勝手に
恋愛経験が多い軽いヤツって思い込んでた。健康で悩みなんかなくて、すべてに恵まれて、苦労なんか知らないヤツだと勝手に思ってた。
そして、きっと涼もそう見せてた。
思い返せば、恋愛経験だって、そう多いようには見えなかった。キスのときも、ベッドの中でも、涼の指先はかすかに震えていた。
軽い言葉遣いや、手慣れたように見える仕草だって、実は全部フリだったのかもしれない。
ああそうか。チャラいふり。
……そうか。
あいつ、俺よりずっと演技がうまかったんだ。
すっかり騙されてたわ。やっぱ、アイツ、さすがだわ。
なんかさ、涼らしい。
ふふふっと思わず、声に出して笑ってしまう。
心の中に残る一番の違和感の正体を確認したくて、あの花火を見た高層ビルに向かった。涼と男の人の後ろ姿を見かけたあのビルだ。
地下鉄の駅からエスカレーターを上がりながら、ビルの冷たい外壁を見上げると、どこか無機質で、記憶の中よりも大きく感じた。
エントランス横の案内板をチェックする。企業名がずらりと並んでいる。半分以上は英語だ。法律事務所、IT企業、外資系の広告代理店。
ひとつずつ目を追っていく。
そして、想像どおり、英語表記でINTERNATIONAL HOSPITAL、病院がそのビルにあることを見つけた。
きっと涼はここに通っていたんだ。
すぐにスマホで検索をすると、「日本で唯一、アメリカ最高峰の大学病院との提携」の説明文が出てきた。
やっぱり、そうだ。
違和感があったピースがつながって、溶けていく。
あの日の花火の場所を教えてくれたのは、涼の元恋人なんかじゃない。
たぶん、病院のドクターとかコーディネーターとか、病院の関係者だったのだろう。日本にいるとき、涼はアメリカの病院と連携しているこの病院に通っていたのだろう。
アメリカから母親が来てるって言ってたのも、もしかしたら、病気のことや治療のことの話だったのかもしれない。
バカみたいだ。
なんであの時、一瞬でも元恋人同士だって疑ったんだろう。
そして、なんで、あの夏、あんなに一緒にいたのに、涼の病気に気がつかなかったんだろうか?
涼が隠すのがうまかったから?
いや、あいつの明るい髪色に、街でひときわ目を引く洗練された身なり、軽い口調に勝手に
恋愛経験が多い軽いヤツって思い込んでた。健康で悩みなんかなくて、すべてに恵まれて、苦労なんか知らないヤツだと勝手に思ってた。
そして、きっと涼もそう見せてた。
思い返せば、恋愛経験だって、そう多いようには見えなかった。キスのときも、ベッドの中でも、涼の指先はかすかに震えていた。
軽い言葉遣いや、手慣れたように見える仕草だって、実は全部フリだったのかもしれない。
ああそうか。チャラいふり。
……そうか。
あいつ、俺よりずっと演技がうまかったんだ。
すっかり騙されてたわ。やっぱ、アイツ、さすがだわ。
なんかさ、涼らしい。
ふふふっと思わず、声に出して笑ってしまう。
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