神は眷属からの溺愛に気付かない

グランラババー

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一章・定住

何事も限度がある

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 僕は今日も木の上で寝ていた。いや、正確に言えば寝るための準備中というところか。
 僕はこの森で寝起きをし始めてから、まあ、つまりはこの世界に来てからなんだが、木の上で寝ている。でも、木の上で寝るのは身体がめちゃくちゃ痛くなる。
 まあ、ここは僕の魔法の力の見せ所だ。まずは、空気の層を僕と木の間に作り、すんばらしい弾力を生み出す。まるで、ダメになるソファーのような。いや、使ったことないから分からないや。
 そして、その空気の層で枕を作って、寝る!!

「ふーぅ、快適。僕にはベットメイキングセンスがあるね。」

 簡単だと思うだろうが、侮ることなかれ。これは、僕が作った空気ベッドは寝るためのもの。つまり、寝ている間も維持しなければならない。
 寝ていると意識が完全に遮断されるからね。
 そこで、当時15歳の僕は考えた。自分の魔力とその魔力でできたものをパスのようなもので繋げて、意識して魔法を使うではなく、勝手に魔法が使われている状況にすればいいのではないかと。
  
 結論として、それが正しく異世界生活一日目から僕の寝覚めは爽やかスッキリだった。


 そんな現在18歳の僕は、今後の生活をどうするか悩んでいる。
 スネークゾーンやベアーゾーン、ちょっとドラゴンのなりかけみたいなワイバーンがいるゾーンまでを使って、僕は魔法の練習をしていた。
 因みに、ウルフゾーンは比較的小さかったが、スネークやベアーゾーンはべらぼうに広い。僕は、この3年間一日八時間の睡眠と食事以外は基本的にずっと狩をしている。健康的な生活を送れていると自負している。おかげで、身長も165センチぐらいまで伸びた気がする。多分だけど。
 華のなさすぎる生活だなと思うかもしれないが、やることが魔物を倒すか、魔法の研究とかしかない。それに、魔法の研究は、僕が魔法を戦闘で主に使うことから戦闘関連の魔法の研究しかしない。
 で、結局は魔法の研究と言いつつ、戦闘をしているという訳。
 

 異世界に来て魔法が使えるのだ。ただ魔法が使えるというだけで楽しいのだ。これはしょうがない。

 で、最初の悩みというのが、このまま森を進むか、最近ヒューマンシックになりかけており、僕の話し相手を探そうかの2択である。
 
「でもなぁ、誰も話し相手がいなくて、でも、独り言が癖になってるってことは、僕が思っている以上に、僕自身は人に飢えてるのかなぁ?」
 
 ってことで、まあ、結論はほとんど出ている。
 なんせ、最近は森の奥に進みたいより、今ちょっと寂しいなとか、子供らしく誰かに褒められたいなとか、誰かと一緒に寝たいなとかを思い始めている。いや、結構前から思っているが。もちろん、一緒に寝るっていうのはイヤらしいことではなく、一人で寝る心細さだよ。

 今までは耐えてたけど、流石に無理そうなので、僕は決めた!!

 友達を作ろう!! 

 いや、しっかりと宣言しよう。

「友達を作ろう!!」

「グルガーーーァアア!!」

 よし、決まった。しかし、返答にビッグベアーが襲いかかってきた。
 友達って、作ろうと思って作れるものでは無いと言われている。確かに、日本にいた僕は色んな人から避けられまくっていたので、友達作る以前に知人もできなかったから、その説が正しいかは分からない。が、しかし、僕は今ヤル気に満ち溢れている。ヤル気と根性は、不可能を可能にするのだ!!知らんけど。

 これは、僕の新たなる目標に対する激励だ。
 こいつは結構美味い。今日の晩御飯だね。
 
 前々から思ってたけど、日本にいた時は、基本的に毎日誰かしらに会う生活をしていた僕が、いきなり誰とも合わない生活をすると、流石に調子が狂う。まあ、会うっていうか、遠巻きに見られているって感じ。
 『誰も』が比喩でもなんでもなくて、人っ子一人遭遇しないってことだからね。
 毎日顔を合わせるのは、見たくもない魔物たちだけ。
 流石に人語を介して喋ることができる人が欲しい。
 
 
 まあ、その目標を決めた現在はまだ夜中。一晩ゆっくり寝てから緻密な計画を立てよう。
 いくら僕と言えども、一晩寝たからって、友達探しを忘れたりしないよ。うん、しないよ、、、しないよね?
 そんな、鶏じゃないんだからぁ。


***

 
 雲ひとつない晴天は、まるで僕のこれからの旅を祝福しているようだ。
 僕も、心ばかりではあるが世界に幸せが訪れますよう祈りを捧げる。
 我が親愛なる友も、この青空のように澄んだ心を持っているだろう。

「あぁ、神よ、世界が幸せになりますように。」

 と、まあ厨二病みたいな発言はここまでにしてと。一つ言っておくと、僕は自分の関わりがあるやつとか、親しい人の幸せしか願わないから。
 自分が万人を助けられるなんて盲信はいけないよ。


 ここで問題が発生。森の出口が分かりません。
 森に来て初日とかなら分かったかもしれないが、既に3年ほどの時を過ごしており、森の中をうろちょろしているものあって、ここがどこか全く分からん。
 
 うなれ!、僕の日本知識よ!!
 この世界に来てからは魔法というものに取り憑かれたように練習してきたため、魔法に頼れないようは問題は日本の知識頼りになる。
 うーん、、、、。うーむ、、、、。
 おっ?キタキタ、きたよ!!

 僕の前世知識が導き出した答えは、俯瞰図!!だ。
 うん、結構考えた割には、面白くないね。
 結局俯瞰図を見ようと思えば、僕が魔法の力で空中に行く必要があるから、結局は魔法で解決できる案件だったようだ。
 いまいち納得できないところだが、しょうがない。 


 まずは、いつもの要領で空中に行く。
 そして、前方を見る。、、、、。見なかったことにしよう。なんか、海が見えた。Seaだね。
 いや、僕が森に入ったのは地続きであった。つまり、今見た海は僕が行きたいと思っている場所の候補から外れる。
 ってことで、反対側を見る。うーん、地平線。森の奥に町とか村が見えるかと思ったが、どこまで行っても森だ。この森、どれだけでかいんだ?
 
 しかし、悩んでいても始まらない。取り敢えず、海ではない方へ行く!!





 
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