今の世界が嫌になったので転生したら不遇職なうえに美少女になったんだが!?~転生引継ぎチートは不遇職でも最強です~

セツナセイ

文字の大きさ
5 / 7

5.最強の盗賊は職について考える

しおりを挟む
 与えられた職によって俺らは己の適性を見極められる。戦士の職を与えられたものは身体能力が跳ね上がり冒険や護衛などの仕事に就くものが多くなる。

 魔術師の職は魔法適性が高く魔法を操る能力が飛躍的に上がるため、常人では修得不可能な魔法を覚えることができる。そのため魔術師は国からも重宝され様々な分野で活躍の場を与えられる。

 ちなみに前世の俺の職である盗賊は一般的に外道職と呼ばれる。外道職は神から祝福を与えられなかった者に授けられがちな職だ。ようは様々な事情で神官から祝福を与えられなかったものが、発現しやすい職となる。

 ただ俺の場合はしっかりと神官から祝福を受けたにも関わらず外道職を授けられた。

 これはどういうことかというと俺は先天的に神に仇名す者スレイヤーだということだ。

 まあ、ひらたくいえば犯罪者予備軍だ。正規の手続きをとったにも関わらず外道職を与えられることなど歴史を紐解いてもほんの数人しかいない。そしてそいつらは例外なく国家を揺るがすような大事件を起こしている。

 つまり俺は悪さなど何もしていないのにそんな奴らと同格だと勝手に烙印を押され、親には祝福を受けた数日後に魔の森に捨てられた。

 まったくもって心外だ。

 前世で俺がやったことと言えば、神聖騎士団をボコボコにしたり、俺にたてついた盗賊共を皆殺しにしたり、王家の秘宝を盗んだこと位なものだ。

 そんな善良な俺を職が外道職というだけで犯罪者扱いするのだから、やはり職がその者に与える影響はとてつもなく大きいと言えるだろう。

 他にも職は大工などの技術職と呼ばれるものや村人などの無能職と呼ばれるものなんかもあり職の種類は多種多様、千差万別だ。

 俺が前世に想いを馳せていると目の前でユミルが嬉しそうに俺の顔を見つめて口を開く。

「ふふ、ギルちゃん明日がたのしみだね。私たちどんな職がもらえるのかな♪ この町の領主としてみんなの役に立てるような職だといいんだけどなぁ」

「町のためになる職か。相変わらずユミルはこの町が大好きだな。まあ無能職とかでない限りこの町の次の領主はユミルになるよ」

「えへへ~そうかな」

 そういってだらしなく口元を緩める。ユミルは小さい頃からこの町の領主になることを夢見てきた。
 ユミルはどんくさいところもあるがそれでも間違いなくこの町の領主になるために日々努力してきたことに嘘偽りは一切ない。

「ただ今まで以上に色んなことを勉強しなきゃいけないだろうけどな。寝る暇なんてもうないかもしれないぞ」

「もぉ~ギルちゃんのいじわる。そういうギルちゃんはどんな職がいいとかあるの? やっぱり騎士の家系だし戦士系統か魔術師系統の職がよかったりするの?」

「いや、特にこだわりはないな。外道職以外ならなんでもいい。強いていうなら適当な技術職とかもらってまったりとした生活を送りたい」

「もうギルちゃんは昔から私には勉強しなさいと言う癖に自分はそういう楽したいとかまったりしたいとかばっかり言うんだから」

 俺の言葉にリスのように頬をふくらませてむくれるユミルに俺はしれっと一言言葉を返す。

「俺はユミルより勉強できてるだろ?」

「うっ、そうだけど」

 まあこれは決してユミルの学力が低いってわけじゃない。むしろユミルは平均よりもできるくらいだ。

 ではどういうことかというと俺には前世からの引継いだ知識がある。だから子供の頃から歳不相応な学問を先んじて学んできたのでその分大きなアドバンテージがあるってわけだ。

それに龍脈の暴走で過去の知識が失われたせいで昔と比べると今の学問は非常に簡単だしな。

「まあ、とにかくお互い明日が良い日になるといいな」

 俺がそう笑いかけると、ぐぬぬと唸っていたユミルは急にキラキラと瞳を輝かせ

「うん!」

と力強く頷いた。

そして俺達は忘れたくても忘れられない俺とユミルの人生の全てを変えた神告の日を迎えたのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

無能勇者の黙示録~勝手に召喚されて勝手に追放されたので勝手に旅に出ます~

枯井戸
ファンタジー
力も強くない、足も速くない、魔法も使えないし、頭も大してよくない、どこにでもいるちょっとオタク趣味の主人公・東雲真緒が白雉国に勇者として転生する。 同期の勇者はそれぞれ力が強かったり、魔法が使えたり、回復ができたりと各々の才能を開花させ頭角を現していくのだが、真緒に与えられた才能は異世界転生モノでよく見る〝ステータスオープン〟のみだった。 仲間には使えないと蔑まれ、ギルドには落第勇者の烙印を押され、現地人には殺害されかけ、挙句の果てに大事な人を亡くし、見ず知らずの土地の最底辺で生きていくことになった真緒だったが、彼女はまだ〝ステータスオープン〟の可能性に気づいていないだけだった。 ───────────── ※投稿時間は多少前後しますが毎日投稿は続けていくつもりです。 ※タイトルは予告なしにガラリと変わる場合があるのでご了承ください。 ※表紙は現在の主人公のイメージ図です。もしまた別の国へ行く場合、彼女の装いも変化するかもしれません。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

傷物転生令嬢マグダリーナと原初の魔法使いエステラの幻想譚-女神とスライムの光とともに- (旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる―― ※他サイトでも掲載しています ※ちょいちょい手直ししていってます 2026.12.14 タイトル変更 旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

処理中です...