不埒な魔術師がわたしに執着する件について~後ろ向きなわたしが異世界でみんなから溺愛されるお話

めるの

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本編

38 イジワルなおあずけ

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アレクセイ陛下はわたしをくるくる回したあと、そのままベッドに腰かけた。

膝の上に乗せられて身動きが取れない。2人分の重みがかかったベッドは安定性に欠けるはずなのに、まったく不安定さはなかった。それだけ陛下がしっかり固定しているということだろう。

お膝抱っこの状態で密着度も高いうえ、胸を陛下のからだに押し付けてるし、下半身に変な感触を感じるしで落ち着かない。下着をつけていないのに、この状態はどんな拷問か。

「あ、そうだ。」

おもむろにポケットから取り出されたのは、華奢な金鎖にサファイヤが幾つもあしらわれたブレスレットだった。左手首を掴まれて、しゃらりと付けられる。細かな彫刻が施されてきらきらと光るそれは、素人目にもものすごく手がかかっているのがわかる品だ。

「え・・・」

驚いて見上げると、陛下はにっこり笑って言った。

「本当は首輪が良かったんだけどね。所有の証としてつけておいて。」

そう言ってわたしの左手を取ると、甲にキスした。そのままじっとこちらを見て、妖しい笑みを浮かべる。

「縛ってもいい?それとも媚薬でも使う?このまえルーが試したやつ、気に入った?」

「媚薬はいやです。」

出どころはここかと呆れつつ、即否定した。

「えー、気持ちよくなかった?王室秘蔵の効果お墨付きのだったのに。」

「あれ、あんまり良くないです。ご自身では使ったことないかと思いますが、薬が切れた後の脱力感というか。改良の余地がありそうかと。」

まじめに感想を言うと、おもしろいおもちゃを見つけたかのように目尻を下げた。

「素直に快楽に溺れればいいのに、真面目だねえ。じゃあ、縛ろうか。」

いや、媚薬は拒否したけど、縛ってほしいわけじゃないから。まさかの二択?

「陛下、ちょ、ちょっと落ち着こう。」

すでにもとの敬語に戻っていることに気づいてはいたけけど、それどころではない。ずりずりと広いベッドで気持ち後ずさる。陛下はそれを追い詰めながら、わたしの腕を捕らえた。動揺するわたしを落ち着かせるためか、ちゅっとキスする。

わたしの目を覗き込むように見ると、耳元で囁くように言った。

「前もお願いしたけど、アレクって、名前で呼んでほしいなあ。」

「え、、アレクさま・・・?」

「惜しい、”さま”もいらない。」

猫なで声で甘く囁く一方で、美しい瞳は、わたしが目を逸らすことを許さなかった。獰猛な肉食獣めいた視線に、反射的にびくびくする。

「ふふ、獲物を前にしたライオンの気持ちがわかるよ。」

アレクは(まだこの呼び名は慣れない)、がぶりと噛み付くみたいなキスをすると、上顎をべろりと舐め上げた。そのまま、ぴちゃぴちゃと音を立てながら咥内を蹂躙し、唾液を流し込み、飲み込ませた。

わたしが一連の行為を拒まず受け入れたのを見て、アレクは満足そうに頷いた。

「嫌がる女性に無理強いするのに興奮すると思ってたけど、単に君の反応が楽しいみたいだ。ねえ、真面目な君が、快楽に喘ぐところを見たいな。」

そう言ってもう一度キスをすると、今度は胸をまさぐりはじめた。気づくと前開きになっている服はとっくにはだけている。あらわになったそこは、期待しているかのように赤く色づいていた。

「ん・・・おいしそう。」

おもむろに、べろりと生暖かい舌で舐められる。

「ふあああんっ。」

快楽に慣れたこのからだは、ほんの些細な刺激だけで気持ちよくなってしまう。それをわかっているであろうアレクの意地悪な舌と指は、ときに軽く、ときにぎゅっと絶え間なく胸に刺激を与え続けた。

頭が蕩けそうになった瞬間、かぷっと胸の頂を甘噛みされ、「ひゃうっ」と変な声が出る。この前の強制的な愛撫よりはましだけど、相変わらず強引で、そして胸ばかり弄るのは勘弁してほしい。






「いやぁん、明かり消してえっ・・・。」

「だーめ。今は何も考えないで。私のことだけ考えて。」

そう言われながら、もう長い時間胸ばかりを責められている。片方の乳房を口に含み、もう片方を手でもてあそびながら、アレクはわたしの気持ちいい部分を的確に攻め立てる。

いやらしく立ち上がった乳首も、快感で潤んだ顔も、明るい部屋の中では丸見えだった。恥ずかしくて余計頭に血が上る。

「あれだよね、女の子のおっぱいって偉大だよねー。」

ぺろぺろと乳首を舐めながら、サファイヤのごとき瞳をきらめかせつつアレクが言った。表情だけ見ると完全無欠の素敵な王子様なのに、言っていることとやっていることは、ヤラしすぎる。

「君みたいに大きくて形が良くてハリがあるのは最高だけど、基本どんなおっぱいも気持ちよくて、ふわふわしていて。」

明らかに複数、それもかなりの人数を経験しているかのような発言は気になるが、突っ込む気にもならなかった。だって言われているわたしは、すでに限界だったから。

このからだが知らないはずの刺激を求めて、腰が揺れる。

(もう無理、がまんできないよう)

すがるような目で見つめるが、待ち望んだ行為は何一つ与えられなかった。
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