不埒な魔術師がわたしに執着する件について~後ろ向きなわたしが異世界でみんなから溺愛されるお話

めるの

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本編

39 溺れて、堕ちそう

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アレクは、わたしが何を求めているのか知りながら、たわいもない話をして、何食わぬ顔で胸ばかりを弄り続けた。

(ずっと胸ばっかりで、もう無理っ・・・)

噛まれた場所がじんじんする。快感で意識が飛びそうになる直前で、毎回噛んだりつねったりの刺激を与えられた。そのたびに、我に返って下半身が疼くのを我慢するの繰り返し。

無慈悲な焦らし行為に、なけなしの理性は悲鳴を上げそうになる。完全に脱ぎきれずにまとわりつく夜着も、今となっては邪魔でしかない。下ろしていた髪がベッドの上に無造作に散らばる。所有の証としてつけられたブレスレットが、小さくしゃらんと鳴った。

「満足してもらえたかな?」と耳許で無邪気な声がした。絶対、わかっていて言っているに違いないのに、彼の思惑どおりの返事しかできない自分がくやしい。

「おねがい。上だけじゃなくて、下も、ちゃんとさわって?」

堪えきれず、とうとう口に出してしまった。

アレクは嬉しそうに顔を綻ばせた。ただでさえ王子様みたいな顔が余計にキラキラして見える。かつての作り物めいた笑顔が嘘みたいだった。

「ふふっ、ようやく口にしたね。」

「もう限界だよう・・・っ。」

涙目で懇願すると、太ももを掴まれ、ぐいっと広げられた。細いけど節張った長い指が秘所にそっと触れる。するりと軽く撫でられただけ。なのに、待ち望んだ刺激のせいか、ぎゅっと下半身が熱くなった。

こぷり、と液体が溢れ出る。

アレクは着ている服を手早く脱ぐと、硬くなったモノを取り出した。それを見ただけで、期待に震える。あの硬い、熱い楔で奥を突かれたら、どんなに気持ちがいいだろう。ああ、はやくほしい。

じっと見つめていると、アレクがいたずらっぽく笑った。

「ねえ、そんなに待ち遠しい?・・・初めてなのに、いけない子だね。」

そう言いながら、彼自身も待ちきれないのか透明な液体で先端が濡れていた。欲の滲む声が私の理性をぐずぐずに溶かす。

「ご褒美あげる、なのかな。それともご褒美ちょうだい、なのかな。」

アレクはトロリとした顔でそう告げると、わたしのぬるぬるとした中に、ぴたりと熱いカタマリを押し当てた。そのままぐいっと押し込む。

「うっ、はあっ。」

貫かれた瞬間、想像以上の圧迫感に顔をしかめる。疼いていた場所に望んでいた刺激が与えられ、ナカがひくひくと引き攣った。

それでも違うからだで一度経験したからか、今までさんざん弄られていたからか、頭で考えていたよりは痛くなかった・・・と思う。

「やっぱりキツいね。未経験者とするのは初めてだけど、こんな狭いとは想定外だ。」

「え?」

「今まで、だいたい娼婦か慣れたご婦人だったからね。私のカタチに馴染んでいくまで、がんばるからね。」

余裕ありげな顔で冗談ともつかないことを言うと、アレクはわたしに覆いかぶさるような体勢になった。恋人繋ぎみたいに両手の指を絡める。

そのまま浅いところを出し入れしながら、ゆるゆると腰を動かし始めた。ナカを刺激するような律動と、彼の気持ちよさそうな表情とで、アタマが飛びそうになる。

「あっ、はああぁっ。気持ちっ、いいっ。」

無意識に零れた喘ぎ声は、自分のものとは思えないほど、甘く蕩けた声音だった。

「ん・・・気に入ってくれてよかった。」

動きは止めないまま、互いの熱を求めてキスをする。そのまま突かれるたびに喘ぎ声が漏れる。求めずにはいられないかのように、ちゅ、ちゅ、と舌は絡めないキスを何度も何度も繰り返した。

2人の繋がった部分が熱くてたまらない。媚薬で生み出されたものとは違う、奥から湧き上がってくるような快感にうっとりする。アレクも同じなのか、ゆっくりだった動きが徐々に動きが激しくなり、腰を打ち付けだした。

「ああああっん。」

ぐりぐりと中を抉られ、あられもない声を上げる。

「お願いっ、イッちゃうからこれ以上締めつけないで!」

懇願する声が聞こえたが、どうしようもなくて彼のからだを掴む腕に力がこもる。

「ごめっ、もう出るっ。」

奥に熱い液体があふれるのを感じると、アレクは繋がったままの状態でわたしごとベッドに倒れ込んだ。






びくびくと痙攣するからだ。どろりと足の間から白濁がこぼれる。盛大にイったことで頭がクリアになった。

(・・・王様が、こんなにエッチうまいのって、ずるくない?)

普通権力者といえば美女に奉仕されるのがお約束じゃないのか。なのに、こんな手練手管を駆使して人のことを気持ちよくするなんて。

そんな理不尽な恨み言が出るくらい、完全にキャパオーバーだった。

仮にも一国の王様の相手を自分がするなんて、今までの常識でいったらありえないことだ。わたしはセックスの才能があるわけでもないし、からだで篭絡することなんてできっこない。

なのに与えられた選択肢はそれだった。王の愛人として過ごし、別の男性と関係を持てという非常識な提案。

打算的な行為だとわかっていながら、愛されていると勘違いしそうになる。与えられる快楽に溺れて我を忘れてしまいそうな自分が怖い。

(わたしはただ、この世界で幸せに生きたいだけなのに)

そっと相手の表情を伺う。目線だけを上げると、ぱちりと青空色の瞳と目が合った。ふわりと微笑みながらアレクは告げた。

「あー、すごい気持ちよかった。避妊はちゃんとしているから安心してね。」

聞けば、この国では避妊用の飲み薬があり男性がそれを服用するんだそう。確かに頭の片隅で心配はしていたので、彼の言葉を聞いてほっとした。

「うん。わかった。」

「ね、、、もうしないから、このままでいてもいい?」

王様の仮面をはずして無防備な顔で尋ねる姿は、ようやく年相応に見えた。繋がったまま、ぎゅっと抱きしめたままでアレクは目を閉じる。ねむそう、疲れていたのかもしれない。

ナカに入っている異物感は気になったが、無理に抜いてもらうほどではないとあきらめる。返事はせず、無言で少しだけ寄り添った。

「ん・・・あまい匂いがする。」という囁きが耳に入り、しばらくすると、すーすーという寝息が聞こえてきた。眠ってしまったらしい。その寝息を聞いているうち、わたしも眠くなってしまい、明るい部屋のまま、裸で抱き合ったまま意識が途切れた。
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