不埒な魔術師がわたしに執着する件について~後ろ向きなわたしが異世界でみんなから溺愛されるお話

めるの

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本編

60 堕ちてきて

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セイの上に跨ったわたしは、彼のシャツを強引に脱がした。細身だけど綺麗な骨格にそってうっすらと筋肉がついている。本当にこの人は、着ていても脱いでも大変見目麗しい。

裸に剥いたメガネ男子を組み敷くという、非現実的かつ倒錯的な状況に胸が高鳴る。

ベッドに移動すればよかったなあと頭の隅で後悔したけれど、いまさら中断する気はなかった。幅ぎりぎりなので、落ちないよう気を付けて動くしかない。

彼の眼鏡をそっとはずしてテーブルに置く。

セイはぽかんとした表情で、こちらを凝視している。何も言わない。そりゃあそうだろう、今まで奉仕していた相手にこんなことされるなんて考えてもみなかったはず。

美しい裸体に跨ったまま、ずりずりと少し下に移動する。濡れて光っている昂りに顔を近づけ、そっと口づけた。頭で思い描いていたような滑らかな感じではなくて、赤黒くて血管も浮いていて、なんというか、生々しい。

思い切ってそのままぱくりと先端を口に咥える。

もちろん男性自身を口に咥えるなんて人生初経験だ。かつてメイド服のロリ巨乳ちゃんがフェラでご奉仕するAVを観たことがあった。幸い今のわたしの外見は完璧だ。同じようにすれば大丈夫だろうと思いたい。

(きもちよくなってくれないかなー)

ぺろぺろしながら時折上目遣いで様子を伺うと、セイは目元から耳の辺りまで真っ赤だった。瞬きもしない。涙目でこちらを呆然と見つめるさまは、情けなくて、そしてちょっと可愛い。

すがるような目で見られると、もっと追い詰めたくてゾクゾクする。

きっとアレクも同じような気持ちなんだろうなあと、ドSで変態な王様の気持ちがちょっとわかってしまった。

片手で握りきれない太さの竿を握り、下から上へとれろれろと舐めあげる。右手を捻るみたいにしてグリグリしごく。徐々に勝手がわかってきて、両手で握ったほうが安定していいかもなどと工夫しながら舌を這わせた。

舌のざらざらした部分で撫でるように擦りつけると、先端から透明な液体がどんどん溢れ出す。「う、、、」と殺しきれなかった喘ぎ声が漏れた。

男性が性的に感じて喘ぐさまを見たのは初めてだ。艶めかしい気分になるというよりは、自分の行為に感じてくれていることがうれしかった。自分の下で喘ぐ彼の可愛さに、くすりと自然と笑みがこぼれる。

「感じやすいね。」

そう褒めると、セイは余計赤くなった。

初フェラながら上手にできているらしい。目に見える成果があると、俄然やる気が湧く。

ただでさえ低めで甘い声のセイが途切れ途切れで喘ぐさまは、色気だだ漏れではっきり言ってエロいの一言に尽きる。もっと啼かせたい、もっと気持ちよくしてあげたいと思う。

しばらく角度を変えたり強弱つけて握ってみたが、達するまでにはいかなかった。

残念ながら口で最後まで導く技術はないので、これ以上は難しい。

思い切って夜着の裾をまくり、少し腰を浮かせた。そのままわたしのソコを、挿れてしまわないよう注意して彼自身に擦り付けた。

「なっ、、、、、?!」

セイは真っ赤な顔で、今度こそ卒倒しそうだった。

入りそうで入らないギリギリの深さ。ぬるぬるした部分に当たる刺激で、わたしも声が出そうになる。

彼の硬くなった陰茎は、本人の意思とは関係なくビクビク震えた。

「ナーシャ!!やめてっ、お願いですからどうかっ。」

「しーっ。静かにしてね。あと落ちちゃうから、あんまり動かないで。」

子供を諭すように小声で話しかけると、彼はぐっと息を飲んで黙りこんだ。ご褒美とばかりにちゅ、とキスをする。

セイは無条件にわたしの命じることに従う。たぶん罪を犯すことも厭わない。主人と犬という関係性は、彼にとっては望ましかったのだろうが、いびつな一方通行だ。恋愛はそんなに単純ではない。

(セイは、アナスタシアを美化しすぎ)

彼の言動と自分の中にある記憶に齟齬があると気付いたのは、すこし前のこと。

セイは、自分の心を楽にしてくれたアナスタシアに対して、崇拝に近い気持ちを抱いている。向けるのは、ひたすらに純粋な好意。

一方のアナスタシアは、セイを愛していたけれど、その気持ちに気づかないふりをした。自分の立場では成就しないと信じてたから。

セイに向けるのは、たぶん95%くらいの愛情と、5%の憎悪。

だから別れも告げずに姿を消し、彼の心に一生消せない傷をつけた。

両思いのはずだったのに、どこで間違えたのか。そんなことするくらいなら素直になればよかったのにと、わたしの中の彼女に文句を言いたい。

セイは言われるがまま、されるがままになりながらも、次の命令を待っているかのようにわたしを見つめている。今の関係性は彼にとっては幸せなのかもしれないけれど、そのままでいいとはとても思えなかった。

ゆるゆると前後に腰を揺らしながら、頭を巡らす。

セイには、アナスタシアを理想の聖女としてではなく、生身の、対等な相手として見てもらいたい。まずはそこからだ。

(うう。それにしてもキモチイイ)

擦り付けた箇所から愛液が溢れてきてぬるぬるする。気持ちいい。「準備ができたので早く入れてほしい」とからだが疼く。

セイはやめてほしいと焦ったように懇願するけど、無理にやめさせようとか、どかそうとはしなかった。わたしはそれを了解の意と取り、欲望の赴くままに気持ちが良いところを何度も擦り付ける。

時折、かすれたような悩ましい声が漏れる。

「あ・・・ああっ、ナーシャッ。お願い、もうイカせてっ・・・!」

「まだだよ。」

彼に覆いかぶさるようにして、わざと胸を押し付けた。息をするのも忘れてしまったかのように、放心して固まったままのセイの耳元で、囁く。

「お願い、一緒に気持ちよくなって。」

そう言うと、濡れて準備ができた自分のナカに、ゆっくりと彼の陰茎をうずめた。

ぬち、という生々しい音。

セイの「ああっ・・・」という悲鳴のような声が漏れた。
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