不埒な魔術師がわたしに執着する件について~後ろ向きなわたしが異世界でみんなから溺愛されるお話

めるの

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本編

116 キスしてほしい2 ※

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「ねえ、好きな相手に見られながら他の男にからだを弄られるのって、どんな感じ?」

「や、恥ずかし・・・んっ、ふあっ」

「うらやましそうに、ほら、ルーがこっち見てるよ。」

背面座位のまま、アレクが次々と質問を投げかける。拘束するように後ろから伸びた手が、両胸をぐにぐにと揉みしだく。

わたしの中に深々と埋まったモノは、時折蠢いて存在感を主張するものの、それ以上は動かなかった。ただ、挿れられた状態で肌に触れていると、今までとは違うしあわせな気持ちになった。

さっきまでの乱暴なセックスとは真逆の行為に、うっとりと身を預ける。

わたしの様子に気づいたアレクが、顔を近づけて上機嫌で尋ねた。

「ふふ、きもちいい?」

「うん・・・・きもち、いい」

問われるまま素直に答える。口に出すと、よけいに気持ちよくなると聞いたことがあるけど、本当にそのとおりだ。

アレクはうれしそうに、後ろからわたしの指先1本1本にちゅ、ちゅ、とキスを落とす。

うらやましそう、なんてかわいいものじゃない。ルーは喰い殺しそうな勢いで、わたしとアレクの繋がっている部分を睨みつける。見ているだけで身がすくむ。

アレクは暴力的な視線をそ知らぬ顔で流しつつ、視線だけで、繋がった部分を抜くよう促した。わたしがゆるりと腰を上げると、くるりと器用に向きを変える。

互いに抱き合うような姿勢になってから、再びゆっくり、ゆっくりと挿入した。

「ん・・・・」

埋まる熱に心が満たされる。

やさしく背中を撫でる手の温かさが気持ちよくて、泣きそうになる。もっとくっつきたくて、ぎゅっと指先に力を籠めた。

すぐそばで、ぎり、と不穏な音が聞こえた。

アレクは体勢を変えないまま、視線だけ上げて、ルーを見る。勝者のごとき笑みを浮かべながら、挑発するように告げた。

「どうしたの? 君だけのものじゃないって、ようやくわかった?」

「アレクはずるい・・・。」

「ふうん、何故?」

「利用価値とか、都合がいいとか、そんな理由なら別の相手だっていいじゃないか。シアだって・・・僕のこと好きって言ったのに、なんでそんな気持ちよさそうなの!?」

半ば支離滅裂な訴えに対して、冷静にアレクが答えた。

「だからといって彼女に八つ当たりしていい理由にはならないよね。」

図星だったのか、ルーは返すことばもなく、俯く。

「私もセイもルーも、彼女の前では皆、等しい立場だ。愛情は永遠ではないし、「好き」という言葉は免罪符にはならないと理解するべきだよ。」

ルーは下を向いて黙り込んだまま動かなかったが、しばらくして思い切ったように顔を上げた。

濡れたように潤む紅玉の瞳が、まっすぐにわたしを映す。泣きそうな顔をしている。

「・・・僕のこと、きらいになった?」

わたしは、無言で頭を振った。

「さっき、ひどいことして、ごめん。どうしたら赦してもらえる?」

「──キスしてほしい。」

即答した。

ルーは、ぽかんとした顔でわたしを見た。

笑いだすのを堪えながら、アレクがしょうがないな、みたいな顔をした。わたしに目くばせする。

(だってほかに思いつかなかったんだからしかたないじゃない)

子どもみたいで、純粋で、独占欲が強い魔術師も。鬼畜で、傍若無人で、でも不器用な王様も。どちらも愛しい。少しくらいひどいことをされたからって、嫌いになれるわけがない。

おずおずと、四つん這いでにじり寄るように近づくルーに、触れるだけのキスをする。

わたしはまだ、アレクと繋がったままの状態だったりする。だけど、後のことなど考えずに、ルーの指を口に含んだ。

──ぐちゃぐちゃになるまで3人で気持ちよくなりたい。そんな欲望を口にするまで、あと少し。
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