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冒険編

13話

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レオナルドは再びアイラの元へ向かった、すると名前を知らない女性がミサキと会話している
「ちょっと貴方は!?」
「ん?ミサキ、そいつは」
「アイラの友人よ、お見舞い来たついでに友人になっちゃった」
「はっや、まあいいや、少し情報が掴めた」
レオナルドはミサキとアイラの友人に話した
「デズモンド・ウィーリスを殺め、俺に暗殺の差し金を寄越した犯人は女性らしい」
「女性?」
「女性...私?もしかして疑われてる?」
知らない女性が神経質になって突然言い出す
「どう言う事?」
「アイラはとても絵が上手で多くの人達が買う事があるの、それで私も彼女から絵を学ぶことがあって、趣味で絵を描いているわ」
「それで、何故疑われてると思ったんだ?」
「私が彼女に嫉妬していると思われたくないからよ」
「分かってる、そう簡単に犯人が見つかるわけが無い」
「少なくとも彼女を憎んでいる人は知らないわ、恨まれる理由がない」
「うん」
レオナルドは拉致があかないと思い、バーナード邸とナルロス邸に侵入を試みた、夜中になると姿を消して行動を開始する、さすが金持ちだ、警備が緩いが必ずついている、まずバーナード邸の部屋を覗こうとした、すると何か声が聞こえる
「ふざけるなよ!来週、コンテストで今度こそアイラに勝つはずだったのに!よりによって精神が崩壊して出場欠席になって!」
せっかく描いた絵画をくしゃくしゃにして怒っているバーナード家の青年が文句を言っていた、アイツが犯人か?と思ったけど、目を見れば分かる、あの性格で他人を陥れるような人柄ではないということは理解した、そして就寝時間が来ると各部屋の光は消えて家族はみんなベッドに向かって寝は始めた、レオナルドは窓の鍵が閉まらないように細工をして誤魔化す、そして就寝してある程度時間が過ぎたらバーナード邸に不法侵入をした、念のために慎重に捜索してバレないように忍び歩きで家族全ての証拠を集める、そして母親の寝室のゴミ箱を漁っていると、領収書を見つめた
(この領収書...あるナイフを購入している)
デズモンドが刺されたナイフと同じだったのだ、首謀者は分かった、だが実行犯まだ特定出来ていない、そこが悩みだった
(どうやって実行犯を特定する)
考えて歩いていると足がタンスに当たってツボが落ちて割れた、それは寝ている者目を覚ます音だった
(やっば!?)
一瞬にして部屋に灯りが付いた、レオナルドは一瞬にしてベッドの下に潜り込んで隠れた
「ドドド!泥棒が入り込んだわぁ!」
バーナード家の妻はびっくりしてベットから降りてスリッパを履いてホウキを持って警戒に入った
「どうした!?」
父らしき人が母の寝室に慌ててやってきた
「あなた!あのツボを見て!」
「ああ!このツボ!一億円もしたんだぞ!?」
「はぁ!?」
レオナルドは何故かキレた、思い切りベッドを切り上げて隠れるのやめた
「こんなしょうもないツボが一億円すんのかよ」
「お前が泥棒か!?」
「泥棒?この部屋に間違えて投げ込んだ大切な物を今すぐ取り返したかっただけだ」
「何!?」
「あんなくだらない壺なんか弁償しないからな、クソが!」
レオナルドは驚異的な身体能力でバーナード邸を脱出した
「待てやぁ!」
「追うな!あの様子だと金目な物は持っていない、だが怪しいから警戒だけはしとけ」
(何故?私の部屋に忍び込んだ?ん?ゴミ箱が少し動いている?)
バーナード家の妻は若干違和感を覚えたゴミ箱を漁った、するとある事に気付いた
(あのレシートがない!?まずいわ!)
するとバーナードの奥さんは慌てて指示を出した
「何を言っているの!あの者を早く捕えなさい!」
「いきなり何を言ってって、いいから捕えなさい!(まさかあの盗人の目的は!)」
バーナード家の妻は察した、自分が首謀者だって事があの盗人は知っているんだ、それを私を捕まえるための証拠集めだ、そしてバーナード家の妻は歯を噛み締めた
(あやつ、私が買ったナイフで刺した時、そのままにしたな、そのナイフは奴の手に、クソクソクソ!ナルロス家になすりつける作戦が裏目に出たか)
すると、いきなりバーナード家の妻は席を外して自分の部屋から皆んなを追い出して手紙を書き始めた
「分かった、ちょっとびっくりして一人になりたいんだな」
旦那は気を遣って外に出る、手紙を書き終えたら一人の配達員を密かに呼んである人物にそれを渡すように伝える、そして朝が来ると町中は盗人騒ぎで大騒ぎだ、レオナルドは察して服装を変えてサングラスをかけた
(ちっ!流石に夜中のアレは不味かったか)
レオナルドはあの言動と行動に後悔したが思う所もあった
「なんであんなしょうもないツボが一億円すんだよ...あんなゴミが、あ!絵も同じ事か」
世の中にはいろんな価値観があるという場面に遭遇した出来事だった
「所で国際軍事帝国が殺人犯だけなく盗人も捜索してんのか、面白い!あっちが捕まれば悪、こっちが捕まればお前が正義だ」
そしてレオナルドはナルロス家に向かい引き続き証拠を集める事にし
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