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ハウラの策謀2
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「健康な証拠じゃから気にせんでよいわえ。さぁ座らっしゃい」
シュリ婆が言って、ゼルダ王子も腰掛けながら
「いや、お恥ずかしい」
と言うのを紫音は微笑んで見つめ、自分も椅子に座った。
紫音達が城の広間を出てエリカの家に向かっている頃、ハウラはせかせかとした足取りで自室に向かっていた。
「ありゃぁ、紫音という娘は何者じゃ。とても人間とは思えんわい」
そう呟きながら部屋に入ると机に向かい手紙を書き出した。
親愛なるメイチ国王様。
先日お手紙を差し上げた際に申し上げました紫音という娘でございますが、どうやら特殊な術を使い病気を治すようでございます。
貴国にとっても価値ある娘かと存じますので、折りを見てメイチ国王様の元へ連れて行くように取り計らう所存でございます。
その際には国王様にも手助けを頂きたく存じますので、宜しくお願い申し上げます。
ハウラ
ハウラは手紙を書き終えると部屋を出て行き、城を出て大通りへと歩いて行った。
そして一軒の果物売りの店の前に来ると店番と目を見交わし、辺りを気にしながら手紙を渡した。
店番の男は、何食わぬ体で手紙を受け取ると売り物の果物を袋に積めてハウラに渡した。
ハウラは袋を抱えて城へ戻って行った。
店番の男は、ハウラが見えなくなるまで見送ると店の裏へ行き、鳥籠の前で懐から手紙を取り出して小さく畳み、鳥籠の横に置いてある小さな筒の中に入れた。
そして籠の中にいる鳩から一羽を選び、筒に付いている紐を足にくくり付けると、裏手の扉を開けて鳩を大空へ放した。
鳩は羽音をさせて空高く舞い上がり、南東を目指して飛んでいった
シュリ婆が言って、ゼルダ王子も腰掛けながら
「いや、お恥ずかしい」
と言うのを紫音は微笑んで見つめ、自分も椅子に座った。
紫音達が城の広間を出てエリカの家に向かっている頃、ハウラはせかせかとした足取りで自室に向かっていた。
「ありゃぁ、紫音という娘は何者じゃ。とても人間とは思えんわい」
そう呟きながら部屋に入ると机に向かい手紙を書き出した。
親愛なるメイチ国王様。
先日お手紙を差し上げた際に申し上げました紫音という娘でございますが、どうやら特殊な術を使い病気を治すようでございます。
貴国にとっても価値ある娘かと存じますので、折りを見てメイチ国王様の元へ連れて行くように取り計らう所存でございます。
その際には国王様にも手助けを頂きたく存じますので、宜しくお願い申し上げます。
ハウラ
ハウラは手紙を書き終えると部屋を出て行き、城を出て大通りへと歩いて行った。
そして一軒の果物売りの店の前に来ると店番と目を見交わし、辺りを気にしながら手紙を渡した。
店番の男は、何食わぬ体で手紙を受け取ると売り物の果物を袋に積めてハウラに渡した。
ハウラは袋を抱えて城へ戻って行った。
店番の男は、ハウラが見えなくなるまで見送ると店の裏へ行き、鳥籠の前で懐から手紙を取り出して小さく畳み、鳥籠の横に置いてある小さな筒の中に入れた。
そして籠の中にいる鳩から一羽を選び、筒に付いている紐を足にくくり付けると、裏手の扉を開けて鳩を大空へ放した。
鳩は羽音をさせて空高く舞い上がり、南東を目指して飛んでいった
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