愛など要らない金さえあれば/愛が無いならせめて体だけでも/と最初は思っていた。

たいよう一花

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第29話 両想いのスパイス/2

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 布で優しく全身の滴をぬぐわれ、湯上りの布でくるまれたレネは、相変わらず呆然自失状態のまま、寝室に運び込まれた。
 濡れたままの髪が枕を湿らせるのも構わず、グレイはベッドにレネを横たえると、愛撫を始めた。

「んっ……! ふっ、グレイ……グレイッ!」

 ビクビクと、レネの体が痙攣する。グレイはレネの勃起を口に含み、美味しそうにしゃぶっていた。舌先を巧みに動かし、裏筋をなぞり、何度も往復させてレネの欲情を高みへと導く。
 契約結婚をしてから何度もグレイとセックスしてきたが、レネの方が奉仕されるのは初めてのことだった。しかも、口で。夢のような現状に頭が付いて行かず、レネは未だに混乱の最中さなかにいた。

(う、嘘だろ……俺の、アレが、グレイの口の中で、俺のアレを、口でグレイが、俺のアレは、アレが、アレで、あ、あ、あ!)

「あああっ! グレイ、グレイ、だめ、も、俺……っ!」

 スッと、グレイがレネの雄を離す。ぐちょぐちょの竿から唾液が糸を引き、グレイの口元を濡らして滴を垂らした。視界の隅でそれを捉えたレネは、興奮のあまり今すぐ気絶しそうになってきた。

「もうきそうか? 待て、もっとよくしてやるから……」

 グレイは口の端を歪め、からかうような笑みを浮かべると、潤滑剤で濡れた指先をレネの後孔にぴちょりと押し付けた。

「ヒッ! んくぅっ……っ!」

 切なげなレネの喘ぎ声を聴きながら、グレイはキュッと閉じたレネの穴周りを指の腹で刺激する。ぐりぐりと、馴染ませるように。そうしておもむろに、その指を中に押し込んだ。途端に、レネがのけぞり快楽の声を上げる。グレイは締め付けてくるレネの穴の口を押し広げながら、ある一点を探してレネの内側をまさぐった。

「ひぐぅうっ!」

 目的の一点にグレイの指が辿り着くなり、レネの体がビクンと跳ねた。

「フッ……ここだろ、レネ、おまえのイイところ。ホラ……何度でも、なぶってやる。何度でも……」

 淫靡な囁きを漏らしながら、グレイがその個所を中から愛撫する。痺れるような快感が体中を突き抜け、レネは嬌声を上げた。

 グレイはなおもレネの後ろを弄りながら、おもむろに勃起への愛撫を再開させる。レネの肉竿はだらだらと溢れてくる汁に濡れそぼり、もう今にも果てそうなほど張り詰めていた。グレイはそれを再び口に含み、レネを快楽の渦中へと、甘く激しく誘い込んでいった。

「あっ、くうぅ、……あっ、んん、グレイ、うあぁッ!」

 グレイは口をすぼませ、レネの亀頭周りに吸い付いた。同時に、後ろに入れていた指でトントンとその場所をノックする。

「んくうっ!!」

 ビクンッとレネの下半身が脈動し、グレイの口の中に欲望のほとばしりをまき散らす。グレイはそれをすべて飲み干した。そしてレネの放出が終わった後も、チロチロと鈴口を刺激し舐め回す。

「やっ、やっ、やめて、グレイ、い、達ったばかりで、それやだ、頼むから……やめてくださ……」

 グレイは口元を拭いながら、レネの涙声の懇願をうっとりと聴いていた。

「いいな……おまえのセクシーな声……もっと聴かせてくれ」

 舌なめずりをして、グレイがそう囁く。レネからすれば、セクシーなのはグレイの方だった。レネの体の上に四つん這いになってにじり寄ってきたグレイは、むせかえるような男の色香を漂わせている。六つに割れた逞しい腹筋のそばには、筋を浮かばせバキバキに勃ち上がっている巨根が、先端からだらだらと我慢汁を垂らし、ぬらぬらと光っていた。

(ああ……嘘だろ……。なんていい男なんだ)

 レネはクラッと眩暈めまいを感じ、全身を巡る血が沸騰して、今にも爆発しそうな気がしてきた。
 その時、グレイの体が覆いかぶさってきて、その昂ぶりがレネの後孔にあてがわれた。

(このいい男が、こんなにも俺を求めてるなんて信じられない。あんなにアレを……おっ立てて……今からそれを、俺の、中に……)

 もう何度も抱かれたというのに、まるで初めてのような気がした。
 そのレネの気持ちを看破したかのように、グレイが囁く。

「ああ……レネ、まるで初めて、おまえを抱くような気持ちだ。心地よくて、嬉しくて、幸せで、どうにかなってしまいそうだ……」

 耳元で繰り出されるその甘い囁きは、熱い吐息と共にレネの脳を犯してゆく。
 痺れるほどの幸福感に満たされ、レネは掠れた声を上げた。

「グレイ……俺もです。俺も……初めてみたいに、緊張して……でも、心地よくて、嬉しくて、幸せで……」

 最後まで言い終わらないうちに、レネはグレイの唇に口をふさがれた。貪るような激しい口付けを交わしながら、グレイはその熱い肉塊を、レネの後ろの蕾に押し込んでゆく。

「んぐっ、んんう、……っ、っ!」

 レネは息を詰め、体内に収められてゆく愛しい男の一部を迎え入れた。
 ビクビクと震えながら、体中を歓喜の色で染めて。

「ンう、ん、……っく、んくぅッ……!」

「ああ、……レネ、くうっ……っ、挿れただけで、もう達きそうだ……っ!」

 グレイもまた、快感に身を震わせていた。レネの腰を両手で押さえ、その身を深く沈めてゆく。今まで到達したことのない、更に奥を目がけて。

「あっ、あああっ、グレイ、だめ、もう、あ、あ!」

「レネ……痛かったら、言ってくれ。すぐ、やめるから……」

 そう言いながら、グレイは衝動を抑えきれず、その並外れた逸物いちもつを根元近くまでレネの中にねじ込んだ。
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