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ハイカブリ(同居人×女主/王子×女主/複数/媚薬/歪/二穴)
*消せない_3
しおりを挟む「あっ! 甘い! 美味しい! ……なにこれ、こんなに花の蜜って美味しいの……?」
小指についた液体をすべて舐めとると、今度は手の甲へ数滴垂らし舐めた。
「んんん……! やっぱり甘くて美味しい……! このハーブティー、ちょっと渋い香りがするし、入れたらめちゃめちゃ合いそうじゃない……? これでしょ!」
ノイはピンク色の液体が入った小瓶を花の蜜だと判断すると、とぽとぽと小瓶の中身をマグカップの中へ注いでいった。
「甘い方が好きなのよね……。もうちょっと……」
溢れそうになったハーブティーを、マグカップにさしてあったスプーンでくるくるとかき混ぜる。
「んー、良い匂い」
ふんわりとマグカップから甘い匂いが漂っている。半分ほど小瓶の中身を消費して、出来上がった花の蜜入りハーブティーを、零れる前に啜った。
「あぁ……。やっぱり合う……! 凄く美味しいよ……」
ごくごくと半分ほど一気に飲み干すと、小瓶を元の位置へと戻してシアの部屋を後にした。
「……飲み過ぎると、トイレに行きたくなっちゃうかな……? 明日、何の花の蜜なのか、シアに聞いてみなきゃ……」
ベッドへ入ると、身体を丸くして眠りの体勢をとる。
“ん……。なんだか温かくなってきたな……。ハーブティーのおかげ? ポカポカ……”
眠たくなってきたのだろうか。ノイは先ほどよりも体温が上がったように感じていた。目を閉じると、まるで海の上で波に揺れているような感覚に陥る。プカプカと、不思議と気持ち悪くはなく、心地良い感覚だった。
“な、なんだか……逆に寝れない……?”
ハーブティーを飲んだら、すぐに睡魔に襲われると思っていた。だが、そんな気配は一向に来ない。
“……変な、感じが……”
その代わり、身体がどんどんと熱を帯びていく気がする。ジンジンと下半身が脈打ち、心臓がドクドクと音を立てている。
“な、なに……? これ……”
今まで感じたことのない感覚。だが、似たような感覚を経験したことを思い出した。
“ウタと……えっちした時の……”
寝返りを打った拍子に服が擦れた。
「んんっ……!」
その摩擦が、身体に『気持ち良い』という信号を送る。
「え……あっ……?」
恐る恐る、自分の手でゆっくりとお腹を撫でた。
「あ……ぁ……」
ゾクゾクと背中に快感が走る。ただ自分でお腹を撫でただけなのに、勝手にキュッと膣が締まった。普段なら、こんなことは絶対にありえない、のに。
「ど、どういう、こと……んんっ……」
今度はどこも触っていない。触っていないはずなのに、なぜか全身から頭に『気持ち良い』という信号が走っていた。
「あっ……んっ……あ、あぁ……?」
ノイは混乱していた。あり得ない感覚。触れただけで圧倒的な快感。いったい何が起こっているのか。
「ふぅ……ふぅ……」
動くと漏れる声、走る快感に、ノイは動きを止め息を殺すことしかできなかった。
――コンコン。
不意に部屋のドアがノックされた。
「あっ……」
驚いて思わず大きな声が漏れる。
“今はまずいのでは……!?”
「――入りますよ?」
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