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しおりを挟む「ディス、付いてくるの?」
「おう。お目付け役として俺が付いてく事になった」
「騎士団長なのに?」
「騎士団長だから」
「どゆこと?」
「そゆこと」
全っ然説明になっとらんわ!
「都合よすぎない?」
「そりゃあ?俺、騎士団長だし?この国最強の剣士だし?なんなら王家滅ぼせちゃうくらいに強いし?」
そういやこいつ、この前起きた魔物のスタンピード、一人で撃退したんだったか。その姿、鬼神とまで言われたとかなんとか……。そんな奴が有無を言わさぬ迫力で言ったとなれば……誰が拒否できるんだ。
「だけど折角手にした地位を手放すとか……勿体ないでしょうに」
心底思ったのでそう言ったら
「お前のお目付け役なんて面倒なの、俺以外の誰がやるんだよ」
と返された。心なしか嬉しそうな顔をしてるので、ちょっとからかってやろうと悪戯心が刺激される。こういうところが幼馴染な関係が影響するのよね。
「なんだ、私と一緒に居たいのね。惚れるなよ~?」
「もう遅い、既に惚れてる」
「ぶっふぉお!!」
からかうつもりでえ!
からかわれたあ!
衝撃の言葉に思わずむせたわ!
「汚ねえなあ」
「げほっ!ちょっと、からかわないでよ!」
「からかってねえよ。本心だ」
「うああああ!」
真剣な顔して言うなああ!かつて私に蛙を手渡したり、スカートめくってからかったり、ブスだと馬鹿にしたあの頃のお前に戻ってくれええ!
「言っておくが、ガキの頃からずっと惚れてたんだからな。だから必死で聖女に釣り合う男になろうとしたのに、あんな優男にかっさらわれそうになって……俺の心中がどうだったか察しろ」
「無理!」
生きるのに必死だった12歳で聖女に祭り上げられ五年。色恋などとは無縁だった私は、今現在頭が沸騰しそうですよ!
「しゃあねえなあ。免疫つけろ」
呆れたようにため息をついたディスは、おもむろに……
ガシャンと音を立てて牢の鍵を開けた。なぜに鍵を持ってるんだお前。牢番はどうしたよ。
突っ込みたいけど突っ込まない方がいいような気がして、ジリジリと後ろに下がる私に対してディスは一気に詰め寄って来た。
「うえ!?」
そしてあっという間に壁へと追い詰められて……はい、壁ドーーーーーーン!!
聖女してた時にお世話してくれてた侍女が、憧れなんですぅとか言ってた、壁ドーーーーーーン!!
おめでとう(?)、君の夢を私が叶えたよ。
ありがとう、結構これは恥ずかしいから経験しない方がいいよ。
もう頭の中がメチャクチャだああ!思考が働かなーい!
「ななななな!?」
「いいか、これからずっと二人きりなんだからな。俺は遠慮せん」
そう言って手を頬に添えてきたディスに、その後何をされたかは。
絶対に誰にも言えーーーーん!!
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