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番外編~箱庭の姫君と闇の公主と光の王~
何度でも、愛していると誓う。
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駆け込んできたリヒトを、闇華とエルウィージュが同時に見た。
涙に濡れた闇華の顔を見たリヒトは、勢いよく頭を下げる。
「すまない、アンファ」
「リヒト様?」
何を謝られるのかわからない闇華の問いかけには答えず、リヒトは妹の前につかつかと進んだ。
「エルウィージュ」
「……はい」
闇華が泣いているから、エルウィージュが叱責されるのかもしれない。もういいのだと取り成そうとした闇華に、信じられない言葉が飛んできた。
「君を愛している」
「……はい?」
さすがに、エルウィージュも呆気に取られた。婚約者の前で、しかも泣いているその本人を放置して、他の女に対して口にする言葉ではない。
「君が私を愛していなくてもいい。私は、君を愛している」
リヒトの、淡い翡翠の双眸には真剣な光しかない。本人も真顔だ。
「鬱陶しくても面倒でもいい、私が君を愛していることは、覚えていてほしい。君は大切な妹だ。私の、ただ一人の妹だ」
「……」
沈黙しているエルウィージュに、言いたいことはすべて言うつもりらしい。置いてきぼりな闇華は、観客的な気持ちで二人の兄妹を眺めることにした。
「無理に私を愛せとは言わない。あ、もちろん愛してほしいが、無理強いはしない」
一人で突っ込んで、リヒトは妹に愛の告白を続けている。
「君が笑えば嬉しい。君が泣くなら、何とかしたい。君が悲しむ時は傍にいたい。君が怒るなら、機嫌を取りたい。とにかく私は君を愛してい――……」
「順序が違うだろう、馬鹿リヒト! 先にアンファ公主に言え!」
後を追ってきたらしいシルヴィスが、開口一番、怒鳴りつける。しかし、リヒトは堂々と言い放った。
「だが、私が今愛しているのはエルウィージュだ。アンファのことは、愛したいとは思うが、まだ愛していない」
「それでもいいから公主を優先しろ、このシスコン!」
シスコンとは、姉妹をとても愛している人を指すと、未来視の姫が言っていたことを思い出した。にいさまがシスコンならよかったのに、と闇華はぼんやり思う。
「だが、実際に私はまだアンファを愛していない。なのに愛していると偽るのは、不実ではないか」
非難されるのは納得がいかないと、リヒトが秀麗な顔を困惑させた。シルヴィスはわなわなと震えながらも、どう説教すべきか悩んでいる。
――その様子に、闇華は吹き出していた。ヴェルスブルクに来て初めて、心から笑った。
「アンファ?」
「公主……」
「すまぬ、笑うつもりではなかったのだが……すまぬ」
謝罪して、闇華は笑いを納めた。聖は、顔を伏せて肩を震わせている。
「リヒト様は、まこと、妹想いだな」
嫌味ではなくそう言うと、リヒトは素直に頷いた。シルヴィスは頭を抱えている。エルウィージュは……無表情だ。
「妾もな、にいさまがとても好きだ」
闇華の言葉に、リヒトは華やかな笑顔になった。――光。その名を与えられた王子は、屈託がない。
「そうか。リーシュ王にお会いしたことはないが、王と私とは好きな女性が」
「リヒト。黙れ」
「何がだ」
「いいから黙れ。頼むから黙れ」
シルヴィスの意図はわかるが、闇華はあまり苛立っていない。先程、エルウィージュに叩きのめされた心が、リヒトの妹馬鹿っぷりに和み始めている。
「だから、何故黙らなくてはいけない? リーシュ王のことなら、アンファとの話題になるのに」
「どうせおまえは、私もアレクシアが好きだから、女性の好みは似ているのだろう、だからリーシュ王が一番大切な妹だというあなたのことも好きになれると思う、と言うつもりだろう!」
「シルヴィはよく私を理解してくれているな、まさにそのとおりだ」
賛嘆したリヒトに、シルヴィスが答えるより早く、闇華が問いかけた。
「リヒト様は、未来視の姫がお好きか」
「ああ。初恋だ。叶わなかったが。それでも、今も愛していると思う」
シルヴィスは遠い目をしている。現実逃避に走ったらしい。
「あの姫は、皆に愛されているな」
「だって、アリーですもの」
ずっと黙っていたエルウィージュが、微かな苦笑を浮かべた。声に、愛しそうな熱が宿り、精霊めいた王女は、人らしさを取り戻す。
「アリーは、愛することを躊躇わない。意中にない方に愛されることからは、徹底的に逃げようとしますけれど」
さりげなく兄に釘を刺して、エルウィージュは闇華を見た。
「リーシュ王の御好意には、気づいていませんわ。気づいていたなら」
何としてでもヴェルスブルクに帰りたい、と言うだろう。リーシュの好意を厚意だと思っているから、彼女はシルハークでのんびり過ごしているのだ。
「シルヴィス。参りましょう。シスコンの王太子と、ブラコンの王太子妃。よくお似合いですもの、お邪魔になってはいけません」
揶揄するような言葉とは裏腹に、エルウィージュの声は穏やかだ。
「エルウィージュ」
「兄上様のお気持ちは、よくわかりましたから。愛のお言葉は、妹ではなく婚約者にお捧げなさいませ」
「リヒト。公主に謝罪して話し合え」
「謝罪?」
きょとんとしているリヒトは、まだわかっていない。恋愛事には、恐ろしく鈍い従弟に、シルヴィスは軽い頭痛を覚えた。まだ婚約する前、リヒトは群がる妃候補達に何の興味も持たなかった。その様子に「自分だけが特別」なのだと嬉しく思っていたが、この従弟は、単にとてつもなくお子様なのかもしれない。そう在るように導いてきたのは、他ならぬシルヴィスなのだが。
「何を、謝罪……」
「よい、よい、シルヴィス。妾は気にしておらぬ」
闇華は笑って許した。リヒトが愛しているのは妹姫と未来視の姫で、闇華のことはまだ愛していないと言う。そのことを責めるつもりはない。闇華とて、まだにいさまだけが好きだし、リヒトのことは愛していない。
「……それでも。リヒト。妃となる女性に、愛していないなどと言うべきではない」
「まだ、と言った。これから愛したいと思っている。私はアンファのことをよく知らないのに、愛していると言っても嘘ではないか」
「………………」
シルヴィスは深く息を吐いた。その彼に、エルウィージュが退出を促す。
「シルヴィス。ここは、兄上様と公主を二人きりにしてさしあげるべきですわ。――そちらの侍女、あなたも下がりなさい」
「――そうだな。聖、外してくれるか。妾はリヒト様と話してみたい」
エルウィージュの言葉を受け兼ねた聖は、闇華が改めて命じると、控えめに頷いた。そして、エルウィージュとシルヴィスに付いて、退出する。
闇華がその後ろ姿を見送っていると、背後でリヒトが「あ」と声を上げた。
思わず振り向くと、リヒトは困りきった表情で闇華を見つめ返してきた。
「リヒト様……?」
「あなたを愛していないというのは、あなたに魅力がないというわけではない。少し風変わりだが、兄想いのよい姫だと思っている」
風変わり。兄想い。どちらも、この王太子にだけは言われたくないなと、闇華は苦笑した。
「妾も。あなたを愛してはおらぬが、あなたは誠実な方だと思っている」
そう答えた闇華に、リヒトは輝くような笑顔で答えた。
「だから、アンファ。まずは相互理解、信頼関係の構築から始めよう」
色気も何もない提案だが、闇華は頷いた。どうせ政略結婚だ。どうあがいたところで、自分は一旦はリヒトと結婚する。にいさまを手に入れる云々の前に、リヒトの妃になるしかない。
兄達の妃候補として育てられた闇華は、正妃に必要なものを知っている。美貌でも才でもなく、まずは身分、そして健やかな子を産める体だ。仮に寵愛を得たとして、そんなものは終生続く保証はない。二十年後には、年若い妾妃が迎えられているだろうから。
「異存ない。……具体的にはどうするのだ?」
闇華の問いに、リヒトは明るく元気に「それを一緒に考えることで、相互理解が始まると思う」と告げ、闇華に「リヒト王太子は猪突猛進系。にいさまの情報は、やはり正確無比だ」と思い知らせた。
涙に濡れた闇華の顔を見たリヒトは、勢いよく頭を下げる。
「すまない、アンファ」
「リヒト様?」
何を謝られるのかわからない闇華の問いかけには答えず、リヒトは妹の前につかつかと進んだ。
「エルウィージュ」
「……はい」
闇華が泣いているから、エルウィージュが叱責されるのかもしれない。もういいのだと取り成そうとした闇華に、信じられない言葉が飛んできた。
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「……はい?」
さすがに、エルウィージュも呆気に取られた。婚約者の前で、しかも泣いているその本人を放置して、他の女に対して口にする言葉ではない。
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リヒトの、淡い翡翠の双眸には真剣な光しかない。本人も真顔だ。
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「……」
沈黙しているエルウィージュに、言いたいことはすべて言うつもりらしい。置いてきぼりな闇華は、観客的な気持ちで二人の兄妹を眺めることにした。
「無理に私を愛せとは言わない。あ、もちろん愛してほしいが、無理強いはしない」
一人で突っ込んで、リヒトは妹に愛の告白を続けている。
「君が笑えば嬉しい。君が泣くなら、何とかしたい。君が悲しむ時は傍にいたい。君が怒るなら、機嫌を取りたい。とにかく私は君を愛してい――……」
「順序が違うだろう、馬鹿リヒト! 先にアンファ公主に言え!」
後を追ってきたらしいシルヴィスが、開口一番、怒鳴りつける。しかし、リヒトは堂々と言い放った。
「だが、私が今愛しているのはエルウィージュだ。アンファのことは、愛したいとは思うが、まだ愛していない」
「それでもいいから公主を優先しろ、このシスコン!」
シスコンとは、姉妹をとても愛している人を指すと、未来視の姫が言っていたことを思い出した。にいさまがシスコンならよかったのに、と闇華はぼんやり思う。
「だが、実際に私はまだアンファを愛していない。なのに愛していると偽るのは、不実ではないか」
非難されるのは納得がいかないと、リヒトが秀麗な顔を困惑させた。シルヴィスはわなわなと震えながらも、どう説教すべきか悩んでいる。
――その様子に、闇華は吹き出していた。ヴェルスブルクに来て初めて、心から笑った。
「アンファ?」
「公主……」
「すまぬ、笑うつもりではなかったのだが……すまぬ」
謝罪して、闇華は笑いを納めた。聖は、顔を伏せて肩を震わせている。
「リヒト様は、まこと、妹想いだな」
嫌味ではなくそう言うと、リヒトは素直に頷いた。シルヴィスは頭を抱えている。エルウィージュは……無表情だ。
「妾もな、にいさまがとても好きだ」
闇華の言葉に、リヒトは華やかな笑顔になった。――光。その名を与えられた王子は、屈託がない。
「そうか。リーシュ王にお会いしたことはないが、王と私とは好きな女性が」
「リヒト。黙れ」
「何がだ」
「いいから黙れ。頼むから黙れ」
シルヴィスの意図はわかるが、闇華はあまり苛立っていない。先程、エルウィージュに叩きのめされた心が、リヒトの妹馬鹿っぷりに和み始めている。
「だから、何故黙らなくてはいけない? リーシュ王のことなら、アンファとの話題になるのに」
「どうせおまえは、私もアレクシアが好きだから、女性の好みは似ているのだろう、だからリーシュ王が一番大切な妹だというあなたのことも好きになれると思う、と言うつもりだろう!」
「シルヴィはよく私を理解してくれているな、まさにそのとおりだ」
賛嘆したリヒトに、シルヴィスが答えるより早く、闇華が問いかけた。
「リヒト様は、未来視の姫がお好きか」
「ああ。初恋だ。叶わなかったが。それでも、今も愛していると思う」
シルヴィスは遠い目をしている。現実逃避に走ったらしい。
「あの姫は、皆に愛されているな」
「だって、アリーですもの」
ずっと黙っていたエルウィージュが、微かな苦笑を浮かべた。声に、愛しそうな熱が宿り、精霊めいた王女は、人らしさを取り戻す。
「アリーは、愛することを躊躇わない。意中にない方に愛されることからは、徹底的に逃げようとしますけれど」
さりげなく兄に釘を刺して、エルウィージュは闇華を見た。
「リーシュ王の御好意には、気づいていませんわ。気づいていたなら」
何としてでもヴェルスブルクに帰りたい、と言うだろう。リーシュの好意を厚意だと思っているから、彼女はシルハークでのんびり過ごしているのだ。
「シルヴィス。参りましょう。シスコンの王太子と、ブラコンの王太子妃。よくお似合いですもの、お邪魔になってはいけません」
揶揄するような言葉とは裏腹に、エルウィージュの声は穏やかだ。
「エルウィージュ」
「兄上様のお気持ちは、よくわかりましたから。愛のお言葉は、妹ではなく婚約者にお捧げなさいませ」
「リヒト。公主に謝罪して話し合え」
「謝罪?」
きょとんとしているリヒトは、まだわかっていない。恋愛事には、恐ろしく鈍い従弟に、シルヴィスは軽い頭痛を覚えた。まだ婚約する前、リヒトは群がる妃候補達に何の興味も持たなかった。その様子に「自分だけが特別」なのだと嬉しく思っていたが、この従弟は、単にとてつもなくお子様なのかもしれない。そう在るように導いてきたのは、他ならぬシルヴィスなのだが。
「何を、謝罪……」
「よい、よい、シルヴィス。妾は気にしておらぬ」
闇華は笑って許した。リヒトが愛しているのは妹姫と未来視の姫で、闇華のことはまだ愛していないと言う。そのことを責めるつもりはない。闇華とて、まだにいさまだけが好きだし、リヒトのことは愛していない。
「……それでも。リヒト。妃となる女性に、愛していないなどと言うべきではない」
「まだ、と言った。これから愛したいと思っている。私はアンファのことをよく知らないのに、愛していると言っても嘘ではないか」
「………………」
シルヴィスは深く息を吐いた。その彼に、エルウィージュが退出を促す。
「シルヴィス。ここは、兄上様と公主を二人きりにしてさしあげるべきですわ。――そちらの侍女、あなたも下がりなさい」
「――そうだな。聖、外してくれるか。妾はリヒト様と話してみたい」
エルウィージュの言葉を受け兼ねた聖は、闇華が改めて命じると、控えめに頷いた。そして、エルウィージュとシルヴィスに付いて、退出する。
闇華がその後ろ姿を見送っていると、背後でリヒトが「あ」と声を上げた。
思わず振り向くと、リヒトは困りきった表情で闇華を見つめ返してきた。
「リヒト様……?」
「あなたを愛していないというのは、あなたに魅力がないというわけではない。少し風変わりだが、兄想いのよい姫だと思っている」
風変わり。兄想い。どちらも、この王太子にだけは言われたくないなと、闇華は苦笑した。
「妾も。あなたを愛してはおらぬが、あなたは誠実な方だと思っている」
そう答えた闇華に、リヒトは輝くような笑顔で答えた。
「だから、アンファ。まずは相互理解、信頼関係の構築から始めよう」
色気も何もない提案だが、闇華は頷いた。どうせ政略結婚だ。どうあがいたところで、自分は一旦はリヒトと結婚する。にいさまを手に入れる云々の前に、リヒトの妃になるしかない。
兄達の妃候補として育てられた闇華は、正妃に必要なものを知っている。美貌でも才でもなく、まずは身分、そして健やかな子を産める体だ。仮に寵愛を得たとして、そんなものは終生続く保証はない。二十年後には、年若い妾妃が迎えられているだろうから。
「異存ない。……具体的にはどうするのだ?」
闇華の問いに、リヒトは明るく元気に「それを一緒に考えることで、相互理解が始まると思う」と告げ、闇華に「リヒト王太子は猪突猛進系。にいさまの情報は、やはり正確無比だ」と思い知らせた。
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