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第9話
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リリアナとルシファーは街の服屋へきていた。
「ルシファー様、なぜ私は今着せ替え人形のようにされているのでしょうか?」
「お前が、石が欲しいと言ったのだろう?」
確かに言いました。
言いましたけど、服が欲しいとは一言も言っていないのですが?
「石と服の結びつきがわかりませんし、それに…服だって、要らない布をいただけたらそれでいいのです。このように無駄遣いをしてはいけません。」
「いいから黙って着飾られろ。」とリリアナを着替え室に押しやるとルシファーは店員に合図をする。
「さぁ、奥様。着替えましょうか?」とジリジリと女性2人が詰め寄ってくる。
「お、奥様では…!あの…。」
逃げようと後ずさるが後ろはすでに壁で、どこにも逃げる場所はなく、リリアナの抵抗も虚しく手慣れた手つきでどんどんと服を着せられていく。
今まで黙って見ているだけだったルシファーが「…これがいい。」と呟く。それを聞き逃さなかった店員は「はい!」とすぐにリリアナのサイズに合わせていく。
「いけません!こんな豪華なもの!」とリリアナが止めるがその言葉は華麗にスルーである。
「では、サイズを合わせましたらお届けさせいただきます。ありがとうございました。またのお越しを」と店員たちに見送られる。
「…おい。何を膨れている。」
「…私は何度もいらないと言いました。」とそっぽを向くがすぐにルシファーに向き直させられる。
「俺がいいと言っているのだから口答えするな。」
「…もらう理由がございません!でも……お出かけは嬉しかったです。」と最後の方は聞こえるかわからないほど小さな声で答える。
すると、ルシファーは何を思ったのか黒いマントで周りから見えないように隠し、気づけば、ボタンを素早く外され肩がむき出しになっていた。
「なっ!ルシファー様!」と抵抗するものの吸血鬼の力に勝てるわけもなく、牙をたてられてしまう。
「っい!んっ…人っが…!」
幸い夜なため人があまりいないが、ちらほらとはいるわけで。
「まっ、まって…んっ、くだっ、さい。」
周りの人に吸血鬼だってバレてしまう。
口を押さえようと思うが荷物を持っているためそれもできないため、リリアナはルシファーに抱きつき肩で口をふさぐ。
するとルシファーが肩から口を外す。
「申し訳…ありません。ああしないと…っあなたが危険な目にあってしまいます。」
「………っ。」
ルシファーは何かに驚いたように目を見開く。
「ルシファー様?」
リリアナは無言になってしまったルシファーを心配し覗き込む。
「目を瞑れ。」と言われリリアナは反射的に目を瞑り後悔する。クビに何かが触れびっくりと体を震わせるがいつのもような痛みと熱がない、むしろひんやりとした感触と程よい重さが首にかかる。リリアナはゆっくりと目を開けると首元には薔薇がモチーフになったネックレスがあった。
「これは?」
「…石だ。」
あぁ、主よ。私はなんて幸せ者なのでしょうか。
「ありがとうございます!ルシファー様!」
「悪くない。」とルシファーはリリアナの首につけてあるネックレスを掴み不敵に笑う。
「…俺のものだという首輪だな。」
「なっ!」と顔を赤くさせ抵抗するがそれすらルシファーにとったら誘っているとしか思えなかった。
「ふっ。何を恥ずかしがる?お前はもう俺の食事だろう。」
「ちっ、違います!」と胸を押しやるが毒のせいで上手く力が入らない。
頬は赤くなりプルプルと震え毒のせいか瞳は濡れている。
「…俺を煽るのが好きらしいな。聖女様?」
「そんなことっ、きゃっ!」
そんなことありません!と言う前にルシファーによって抱きかかえられてしまいとっさに首に手を回す。
「…帰るぞ。」とルシファーが言った瞬間浮遊感を感じ下を向けばすでに空の上だった。
「ルっ、ルシファー様!こ、怖いですっ!」とぎゅっと目を瞑る。
「おい、目を開けろ。」
ルシファーは嫌だとふるふると首を振る。
「はぁー、落とすぞ」と言うルシファーの脅しにより目を開けばそこに広がっていたには美しい夜景だった。
「…綺麗です。」
「人間の女は宝石や服、美しいものを見て喜ぶのだろう?」
リリアナはその言葉に目を見開き、ルシファーを見つめる。
私を喜ばせるために、服や…宝石を?
リリアナは胸を押さえる。それを見て「なんだ、喜ばないのか?」と少し面白くなさそうにルシファーが聞いてきた。リリアナはふるふると首を振る。
「違います。嬉しくて、幸せで胸が張り裂けそうなのです!私は物よりもルシファー様が私のためにしてくださったそのお気持ちが嬉しいのです。」
「そうか。」とそっけない返しだが、リリアナにはそれが照れ隠しに思えた。
そうであってほしいなと思うの願望なのかもしれないが。こんなにも優しい心を吸血鬼は持っているのだと多くの人にも知ってもらいたい。今は恐怖の対象でもいつか分かり合えます。そうですよね?お母様。
「ルシファー様、なぜ私は今着せ替え人形のようにされているのでしょうか?」
「お前が、石が欲しいと言ったのだろう?」
確かに言いました。
言いましたけど、服が欲しいとは一言も言っていないのですが?
「石と服の結びつきがわかりませんし、それに…服だって、要らない布をいただけたらそれでいいのです。このように無駄遣いをしてはいけません。」
「いいから黙って着飾られろ。」とリリアナを着替え室に押しやるとルシファーは店員に合図をする。
「さぁ、奥様。着替えましょうか?」とジリジリと女性2人が詰め寄ってくる。
「お、奥様では…!あの…。」
逃げようと後ずさるが後ろはすでに壁で、どこにも逃げる場所はなく、リリアナの抵抗も虚しく手慣れた手つきでどんどんと服を着せられていく。
今まで黙って見ているだけだったルシファーが「…これがいい。」と呟く。それを聞き逃さなかった店員は「はい!」とすぐにリリアナのサイズに合わせていく。
「いけません!こんな豪華なもの!」とリリアナが止めるがその言葉は華麗にスルーである。
「では、サイズを合わせましたらお届けさせいただきます。ありがとうございました。またのお越しを」と店員たちに見送られる。
「…おい。何を膨れている。」
「…私は何度もいらないと言いました。」とそっぽを向くがすぐにルシファーに向き直させられる。
「俺がいいと言っているのだから口答えするな。」
「…もらう理由がございません!でも……お出かけは嬉しかったです。」と最後の方は聞こえるかわからないほど小さな声で答える。
すると、ルシファーは何を思ったのか黒いマントで周りから見えないように隠し、気づけば、ボタンを素早く外され肩がむき出しになっていた。
「なっ!ルシファー様!」と抵抗するものの吸血鬼の力に勝てるわけもなく、牙をたてられてしまう。
「っい!んっ…人っが…!」
幸い夜なため人があまりいないが、ちらほらとはいるわけで。
「まっ、まって…んっ、くだっ、さい。」
周りの人に吸血鬼だってバレてしまう。
口を押さえようと思うが荷物を持っているためそれもできないため、リリアナはルシファーに抱きつき肩で口をふさぐ。
するとルシファーが肩から口を外す。
「申し訳…ありません。ああしないと…っあなたが危険な目にあってしまいます。」
「………っ。」
ルシファーは何かに驚いたように目を見開く。
「ルシファー様?」
リリアナは無言になってしまったルシファーを心配し覗き込む。
「目を瞑れ。」と言われリリアナは反射的に目を瞑り後悔する。クビに何かが触れびっくりと体を震わせるがいつのもような痛みと熱がない、むしろひんやりとした感触と程よい重さが首にかかる。リリアナはゆっくりと目を開けると首元には薔薇がモチーフになったネックレスがあった。
「これは?」
「…石だ。」
あぁ、主よ。私はなんて幸せ者なのでしょうか。
「ありがとうございます!ルシファー様!」
「悪くない。」とルシファーはリリアナの首につけてあるネックレスを掴み不敵に笑う。
「…俺のものだという首輪だな。」
「なっ!」と顔を赤くさせ抵抗するがそれすらルシファーにとったら誘っているとしか思えなかった。
「ふっ。何を恥ずかしがる?お前はもう俺の食事だろう。」
「ちっ、違います!」と胸を押しやるが毒のせいで上手く力が入らない。
頬は赤くなりプルプルと震え毒のせいか瞳は濡れている。
「…俺を煽るのが好きらしいな。聖女様?」
「そんなことっ、きゃっ!」
そんなことありません!と言う前にルシファーによって抱きかかえられてしまいとっさに首に手を回す。
「…帰るぞ。」とルシファーが言った瞬間浮遊感を感じ下を向けばすでに空の上だった。
「ルっ、ルシファー様!こ、怖いですっ!」とぎゅっと目を瞑る。
「おい、目を開けろ。」
ルシファーは嫌だとふるふると首を振る。
「はぁー、落とすぞ」と言うルシファーの脅しにより目を開けばそこに広がっていたには美しい夜景だった。
「…綺麗です。」
「人間の女は宝石や服、美しいものを見て喜ぶのだろう?」
リリアナはその言葉に目を見開き、ルシファーを見つめる。
私を喜ばせるために、服や…宝石を?
リリアナは胸を押さえる。それを見て「なんだ、喜ばないのか?」と少し面白くなさそうにルシファーが聞いてきた。リリアナはふるふると首を振る。
「違います。嬉しくて、幸せで胸が張り裂けそうなのです!私は物よりもルシファー様が私のためにしてくださったそのお気持ちが嬉しいのです。」
「そうか。」とそっけない返しだが、リリアナにはそれが照れ隠しに思えた。
そうであってほしいなと思うの願望なのかもしれないが。こんなにも優しい心を吸血鬼は持っているのだと多くの人にも知ってもらいたい。今は恐怖の対象でもいつか分かり合えます。そうですよね?お母様。
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