転生したら王族だった

みみっく

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第一章 - 出会いと成長

46話 獣人の村から帰宅をすると

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 レイニーは、「最近は、城の外で冒険をし王国のために貢献してるよね?」と王城へ帰る時に思っていた。王国や国民のために魔物や盗賊を討伐して貢献している。俺、頑張ってるよね~♪ 帰ったら褒めてくれるかな?楽しみだな~ 

 城へ帰ると、リビングで待ち構えていた母親がいた。彼女はムスッとした表情で明らかに怒っているが、その目には心配の色が浮かんでいた。

「え?あれ?俺、頑張って魔物や盗賊を討伐したんだけどぉ……えぇ?」レイニーは内心で戸惑った。

「俺、頑張って討伐を頑張ってたんだよぉ?」レイニーは母親に向かって言った。

「レイニー、貴方は王子なのよ。討伐は誰のお仕事なの?貴方の仕事なのかしら?」母親は心配そうにレイニーに近づき、その肩に手を置いた。

「…………」それは、冒険者と兵士の仕事だけどさぁ……楽しかったんだけどなぁ。

 母親はレイニーの顔をじっと見つめ、「ずっと連絡もなく、母さんは本当に心配したのよ。何かあったらどうするの?」と声を震わせながら言った。

 一応、俺は王位継承権の放棄の宣言しているし、冒険者になっても良いかなとか思ってるけど……ダメらしい。継承権を拒否しても王子は王子みたい。でも、多少は大目に見てくれるようになっていた。でも、やり過ぎだったみたい……連絡もなしに1ヶ月の冒険は。あはは……夢中になると周りが見えなくなっちゃうんだよねぇ……

 母親は優しくレイニーの手を握りしめ、「お願いだから、次はちゃんと連絡してね。母さんは、貴方の安全を一番に考えているのだから。」と涙を浮かべながら言った。

 あれ?「次は、ちゃんと連絡」をすれば冒険をしてもいいの?

「ごめんね、お母さん。心配させて。でも、ちゃんと無事に帰ってきたよ」レイニーは母親を安心させるように微笑んだ。「次は、必ず連絡するからね。」母親に抱き着き呟いた。


 廊下ですれ違った次兄のケインにも怒られた。「むぅ……」と頬を膨らましたが、彼の目には心配の色が浮かんでいたのに気づき、心が暖かくなった。それに、仲間が増えていたことにもすぐに気づいてくれて、俺のことを良く見てくれているのだと実感した。

 兄のケインは魔法の訓練施設を使用する事に協力してくれていた。短気でサッパリとした性格で、正義感が強く、物事をハッキリ言うタイプだ。無口ではあるが、レイニーとはよく話をする。

「心配したぞ……バカモノ」と一言だけ言われたが、その声には深い愛情と心配が込められていた。やっぱり家族は温かいものだなぁ、と心から感じた。

 部屋に向かうと部屋の前に、王位継承権第一位の長兄、カイルが待っていた。彼は人当たりがよく、誰にでも好かれている。その優しい目がレイニーを捉え、微笑んだ。

「レイニー、おかえり。元気だったか?」カイルの声には温かみがあふれていた。

「うん、カイル兄様ぁ。ただいま!」レイニーは嬉しそうに答えた。

 カイルは優しくレイニーを抱きしめ、「小さい頃からずっと、お前のことを見守ってきたんだ。これからも、一緒に頑張ろうな。あまり心配を掛けないでくれよな……」と言った。


 レイニーは自分の中で湧き上がる様々な感情に戸惑っていた。家族に心配をかけたことへの申し訳なさと同時に、関わった人々に対して自分が役に立てたという自負もあった。
 
 家族には心配をかけてしまったが、新たに仲間となり、共に過ごし暮らす家族のような存在とも巡り合った。

「ルフィアは、本当に可愛いなぁ♪」とレイニーは心の中でつぶやいた。彼女の素早さや頭脳、分析力の高さに感心する一方で、彼女の仕草や見た目に癒やされる自分がいることに気づく。彼女が歩いている姿を見るだけで心が温かくなり、モフモフの尻尾をフリフリさせる様子に微笑みがこぼれてしまう。

 お城の中でも常に彼のそばにいるルフィアの姿を見て、レイニーは新たな絆の強さを感じていた。そう、可愛いは正義、最強なのだっ♪

 ルフィアはそれに気が利き、観察力がものすごく高い。側にいて、レイニーが何かを言う前に既に必要なものを用意している。のどが渇いた時には紅茶が用意されているなんて驚くばかりだ。だが、メイドさんの仕事がなくなりムスッとしているよ……

 さらに、ルフィアは戦闘訓練でも役に立っている。彼女は攻撃を分析し、攻撃場所や攻撃方法を予測して避けているように見える。魔法を放てば、あらかじめシールドを張って防いでいるし、剣の大振りになると予想すれば、懐に入り急所を一突きする真似をして見事に対処している。
 
 それと特技と言えば聴覚も優れていて、足音で誰が来たとか教えてくれる。会話も上手で話していて飽きないし面白くて反応も可愛くて好きだ。
 
「ルフィアって、スキル持ってるの?」王城のプライベートエリアの庭の日の当たる芝生の上で寝転がり、隣で同じように寝転がっているルフィアに聞いた。

 「わたし? えっとぉ~スカウトかなぁ……」冒険者ならスキルは隠しておくのが一般的で、奥の手を教えるのはキケンな行為だった。それを誤魔化さずに教えてくれた。ルフィアは冒険者ではないんだけどね。

「わたし、孤児だったから……森でね、生きるために狩りをしたりしてたんだぁ。まともに戦ったら倒せないから気配を消したり、潜んで不意打ちで止めを刺してたらスキルが手に入ったんだよぉ♪」ルフィアが俺に抱き着き話してくれた。
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